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NBAの優秀な指揮官が示した「チームファーストの精神」を浸透させる方法

NBAの優秀な指揮官が示した「チームファーストの精神」を浸透させる方法

Inc.:NBAゴールデンステート・ウォリアーズのクレイ・トンプソンは、30分以内に60得点するというNBA新記録を打ち立てました。

トンプソンが新記録を樹立したのは間違いなく驚くべきことですが、そこには見逃しがちな教訓もあります。ただし、それはトンプソンについてではなく、彼のコーチ、スティーブ・カーについてです。 私は以前から、EQの使い方やチームメンバーから教訓を引き出す能力まで、幅広くカーについて書いてきました。カーの選手時代から追いかけていますが、大事な場面で得点する冷静沈着なシューターから、成功するカルチャーを育む方法を知っている優れたコーチやマネージャーへと変化するのを見てきました。

カーは、今年新しい課題に直面しました。以前MVPを受賞したこともあるケビン・デュラントが、フリーエージェントでウォリアーズと契約したのです。デュラントがチームワークを乱すことになるのでしょうか? カーは才能あるすべての選手が生きるようなマネージメントができるのでしょうか?

今はまだシーズン前半ですが、今のところウォリアーズは20勝3敗でトップに立っています。(2016年12月9日現在)

カーがやったことの意義

30分で60得点をあげたトンプソンの活躍は称賛に値しますが、カーはその試合の途中で素晴らしい教えを与えていました。それが明白にわかる1つの行動がありました。トンプソンを第4クォーターを丸々ベンチに下げたのです。

カーはウォリアーズで、個人の成績よりもチームを優先する"チームファーストの精神"を説いています。カーは、各選手の力を合わせた以上の成果をあげられているのは、このチームファーストの精神によるものだと気づいているのです。ここ最近MVPに輝いた選手が2人もいるチームだと思うと、かなり大胆な考え方です。

バスケットボールの試合のことを徹底的に知り尽くしている元NBA選手として、カーの決断は簡単なものではなかったかもしれませんが、正しい決断でした。トンプソンを下げたことで、カーは個人よりもチームを優先するという姿勢を実際に示したからです。

この精神をチームに浸透させるのは間違いなく大変なことです。しかし、優れた指導者は、最高のパフォーマンスをしている選手を下げなければならないこともあるとわかっているのです。全員を最大限に生かすために、スターからスポットライトを外さなければならないこともあります。

素晴らしい社風を育むというのは、「会社のために」「企業価値を高める」というような耳障りのいい言葉を選ぶということではありません。言いたいことを言葉にするのではなく、実践するのです。何よりも、その価値を体現するのです。あなたが手本を示せば、まわりがついてくるからです。

残念ながら、今のほとんどのリーダーがこのようなことをしていません。ゴールデンステート・ウォリアーズは、素晴らしい指揮官スティーブ・カーに感謝するべきでしょう。

With a Single Action, NBA Coach Steve Kerr Taught a Brilliant Lesson in Leadership and Culture|Inc.

Justin Bariso(訳:的野裕子)

Photo by Shutterstock.
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