デール・カーネギーのモチベーション理論に科学的裏付け
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Inc. : ビジネスコミュニケーションのスキルに関する著者であるデール・カーネギーは100年も前に、「成功するために努力する人」がどのようにしてモチベーションを上げているのか研究していました。
カーネギーの唱えていた「ポジティブ・シンキング」が、仕事に関わる従業員のモチベーションに大きく影響していることは、現代の科学的データによって証明されてきています。
モチベーションが大事な理由
仕事熱心な、モチベーションが高い従業員は独創的であり、革新的、さらに幸せな人です。
以下の数字もそれを物語っています。
ギャラップ社(アメリカの世論研究所)の推計によると、仕事に積極的ではない従業員がいるためにアメリカは毎年5,000億ドルもの損失があるといわれています。
仕事に熱心な社員が多くいる企業は、そうでない企業と比べて業績が202%も高くなっています。
そして、従業員の離職で毎年110億ドルの損失が発生しています。
仕事へのモチベーションとドーパミンの関係
神経学やfMRI(脳の血流変化を視覚化したもの)は、ドーパミンとモチベーションの関係を示してくれました。
ドーパミンは、人を楽しい気分にさせる化学物質です。職場では、チームの一員としての一体感や帰属・仲間意識は、ドーパミンが放出されることによって起こります。
何かをして気分が良くなれば、「また同じことをしよう」という動機が与えられこれが何度も、何度も繰り返されるのです。
モチベーションのために大切なこと
これらを立証するために、「職場での関わり」をテーマに1,500人の従業員の調査を行いました。
その結果、自分が価値ある存在だと感じることが、仕事への積極的な参加につながることがわかりました。積極的に参加しようという意識を持つ従業員には以下の特徴があるといいます。
- 仕事に情熱を持つ
- リーダーに影響され、モチベーションを得る
- 自分のやり方で行う仕事にエネルギーを得る
- 優れた実績を残せるという自信がある
また、従業員が仕事に対してモチベーションを持つ理由として3つの要素が判明しました。
それは上司との関係、上司のリーダーシップに対する信頼、会社で働くことのプライドです。
最後に、従業員をコミットさせるための5つのヒントとして以下のことを示しています。
- 年長のリーダーはすべての従業員に対し明確なビジョンを伝えるべき
- 従業員同士でコミュニケーション取り、それぞれの働きかけで会社のビジョンに影響を与えるべき
- 直属の上司は部下と良好な関係を育むべき
- 年長のリーダーは、従業員が職場に影響を与えることを常に教えるべき
- マネージャーは、従業員が価値のある存在であることを示し、責任を持つ感覚を持たせるべき
従業員が持つ価値についてコミュニケーションを取り、健全な関係を構築し、優れた実績には評価をする。会社の指針にこうした原則を盛り混むと、従業員は積極的に関わるようになり、モチベーションが向上し、楽しい気分になるだけでなく、デール・カーネギーが常に考えていた「成功を実現させるのに必要な前向きな環境」が整うようになるでしょう。
Science Proves What Dale Carnegie Knew All Along About Motivation | Inc.
Rhett Power(訳:コニャック)
Photo by Shutterstock.ランキング
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