
お金が必要な時、私たちの多くは自然な傾向として、どうやって収入を増やそうかと考えます。
Scientific Americanに寄稿している行動経済学者ダン・アリエリー氏、Kristen Berman氏、Wendy De La Rosa氏はその理由と、どうしてそれが常にふさわしい選択とならないのか、ということに注目しました。
私たちが経済的な安定について考える時、倹約する機会よりも新たに儲ける機会に惹かれるのは、特別意外なことではありません。
たとえそれが、数字的に勝算が無くてもです。
この説を検証するため、調査員は被験者に2つの経済的状況のうちどちらが良いかを選んでもらうテストを実施しました。
ひとつは、より多く節約できる場面、もうひとつは、より多く儲けることができるけれど、高い利息を払わなければならない場面です。
多くの人が直感に反して、負債に対して高い利息を払わなければならないにも関わらず、より多く儲けられる方を好みました。
最終的に、調査員はこのような結論にいたりました。
私たちが経済的圧力を感じる時、「倹約する」より、もっと「稼ぐ」方へ考えが向く自然の傾向があることを、この研究のすべてが示しています。
節約する方法を知らないわけでも節約しようとしていないわけでもなく、お金を稼ぐことが経済的安定を増すのにより生産的な方法だと思っているからなのです。
そして場合によっては、稼ぐ機会(新しい職を探すことや市場へ投資するなど)を優先することは有益なのですが、それはまた経済的安定の妨げとなるかもしれないのです。
もちろんこれらが全ての人に当てはまるというわけではありません。
もっとお金を稼ぐということはもっとお金持ちになるということであり、あらゆる種類の経済的圧迫から逃れるのに最良の道に思えます。しかし、常にそうとも限りません。
今は大丈夫でも、将来的にお金に困ることがあるかもしれません。
そんなとき、もっとお金を稼ごうとする最初の本能的反応は、あなたを間違った道へ導くかもしれない、ということを忘れないでください。
This 1 Weird Trick Can Help People Grow Their Savings | Scientific American
Photo by Steven Depolo.
訳:コニャック
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