ハーフマラソン完走へ向けた実践トレーニング ~1年間で1分も運動していないあなたへ
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こんにちは、マラソンランナーの鈴木莉紗です。
前回はハーフマラソン完走へ向けた、3カ月分の「基礎トレーニング」について紹介しました。今回はいよいよ後半3カ月の「ハーフマラソン完走のための実践メニュー」について解説していきます!
後半3カ月のトレーニングメニュー
心肺機能と筋持久力を高めるためのインターバル練習、スタミナをつけるための距離走を取り入れてきます。
休日は負荷の高い練習となっていくので、ケガをしないように練習後はセルフケアだけでなく、スポーツマッサージ専門の治療院などでしっかり筋肉をほぐしてもらいましょう。特に、レースのあとは必ずケアしてください。違和感が出ているようであれば休養してください。痛くなる前にケアすることが何よりも大事です。
1カ月目
・レースに出る場合→前日にゆっくり30分ジョグ+流し3本を行う。スタート前にウォーミングアップとして10~15分ジョグ+流し3本を行う。
・片道30分の往復チャレンジランを行う場合→往路はゆっくり30分、復路は少しずつペースアップし、最後は息が上がるくらいの速度で走ります。往路と復路のタイムを比較してみましょう。
前週のロングジョグで脚が重くなり、思うように走れないかもしれません。ハーフマラソン完走のための通過点なので、重い中でどれだけ粘れるかを試してください。10キロレースのペース配分は、1~7キロまでは5~6割くらいの力で、残りの3キロを全力でがんばるイメージで走ってみましょう。1カ月目のポイントは...
・第2週以降の練習は平日と休日合わせて週2~3回がのぞましい。
・個人差、気象条件(気温が高ければタイムは遅くなります)などによってかなり異なってきますが【ハーフマラソンの完走タイム=10キロのタイム+×2.22】が目安になります。
2カ月目
・インターバル練習は90分ジョグの1~3日前にやるのが理想です。
・セット練習で筋持久力とスタミナを養成します。インターバルのあとは脚が重くなりますが、腰高フォームになっているので意外と速く走れると思います。
・90分ジョグではエネルギー枯渇を起こす可能性が高いため、ハーフマラソン本番で飲む予定のエネルギージェルや飴を途中で補給しましょう。走りながら補給する練習になります。
2カ月目のポイントは...
・インターバル練習は短時間で「心肺機能」「筋持久力」「乳酸耐性」を上げられる効率のよい練習です。心肺機能の上限を引き上げることができ、筋肥大するため「走る筋トレ」にもなります。速めランと言っても全速力ではなく、息が上がって少し苦しくなる7~8割くらいのペースを目安にしてください。信号のない平坦な周回路がある公園で行うのが理想的。
・セット練習のあとはかなり脚が疲労しているので、ケアだけでなくウィグライプロなどのアミノ酸サプリを補給することがオススメです。
・疲労が蓄積してカラダが辛くなってくる頃ですが、ここを踏ん張ればハーフマラソンを気持ちよく走れますよ!
3カ月目
3カ月目のポイントは...
・2カ月目のセット練習以降は疲労を抜くため、レース本番に向けて練習量を落としていきます。「ちょっと足りないかな?」と思うくらいがちょうどよいです。本番前に付け焼き刃な練習をしても疲労が溜まって走れなくなるだけ。スタートラインに立ったとき、走りたくてウズウズしている状態が理想です。
・「5キロ」または「10キロ」のレース結果から導き出したレースペースで走り、ラスト1~3キロは思い切り走ることが、気持ちよく完走できるコツです。
・ハーフマラソンは13キロくらいから脚がジンジンと重くなってきます。前半のタイムの貯金は、後半身カラダの借金となって襲いかかりますので、イーブンペースを心がけてください。また、エネルギー枯渇が心配な方は10キロを過ぎたら補給してください。
・ レース中、苦しくなったときは今までやってきた練習を思い出しゴールまで粘って走りましょう!

(写真/松島徹)
鈴木莉紗
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