
敏腕クリエイターやビジネスパーソンに学ぶ仕事術「HOW I WORK」シリーズ番外編。米Lifehacker編集スタッフが、それぞれの仕事術を紹介します。今日は私、ステファニー・リー(Stephanie Lee)の番です。
――「これが無いと生きていけない」というアプリ、ソフト、ツールはありますか?
以前は生活費を稼ぐために「IGN」でビデオゲーム戦略ガイドを書いていました。その結果、2001年にスタートした「GameFAQs.com」にCourierフォントのプレーンテキストで、文字通り何百ページも書いたことになります。古い習慣は実にゆっくりとすたれていくので、私はMacの『OmmWriter』か『Notes』のようなミニマルなもので書くのが好きです。だから、何かを書くか、誰のために書くかによって、Microsoft Wordか Google Docsを使い分けています。
同僚の間では『Evernote』が人気のようですが、それは当然です。まさに「ザ・ベスト」ですから。
携帯に関しては、『Spotify』とフード・トラッキング・アプリの『Cron-o-meter』の2つを愛用しています。Cron-o-meterについては少なくとも2回は文章を書いています。
―― 仕事場はどのような感じですか?
最近は、ラップトップと椅子とテーブルがあれば満足しています。
仮住まいが何カ月も続いたせいで、集中力が必要な仕事をするには快適に座っていられる姿勢の大切さがわかりました(落ち着いた環境が生産性に与える影響が、不当に低く評価されていることは言うまでもありません)。しばらく日本に滞在していたときは、布団と段ボール箱しか家具は持っていませんでした。脚がよくつりました。

だから、スターバックスのようなコーヒーショップが私のお気に入りの場所です。ぶらりと入るmom 'n' popsも落ち着いているし静かなので、好きなのですが、長居をしづらいときもあります。
―― お気に入りの時間節約術やライフハックを教えてください
食べることです。
もっと具体的に言うと、少なくともその日に何を食べるか前もってわかっておくことです(場合によっては2、3日分の献立を把握するときもあります)。自分が何を「食べたい気分」かがまずあって、その上で、その料理を食べるに至るまでの手間と時間を計算したり、食べることの喜びと健康を天秤にかけたりしながら、何を食べるか決めるのに、毎日どれだけの時間とエネルギーを使っているかわかるとびっくりすると思います。大量に調理して保存することと1週間分の献立を前もって立てることについては以前書きましたが、私の場合は、その2つのコンセプトをいろいろアレンジして自分流にしています。
普段は夜に翌日の献立を前もって計画します(レストランで食べることもこれに含まれます)。いざ食べる時間になると、食事の90%はもう準備できています(残りの10%は、温めたりシラチャソースをたっぷり振りかけたりする時間です)。例外は、誰かと一緒に食事する場合です。その場合は、時間的にも作業的にもずっと簡単になります。
体重がかなりオーバーしている人が1日中食べ物のことばかり考えているのを見ると、私は、自分がすべきことにもっと時間とエネルギーを使わなくちゃと思います。そして、お腹がすいていないのに食べ物のことを考え始めるときは、退屈しているかやりたくないことを先延ばしにしたいときなんだと気づきました。
―― 愛用しているToDoリスト・マネージャーは何ですか?
Evernoteです。優れている点としては、私が持っているすべてのMacの端末と同期化できるところで、ToDoリストをいとも簡単にアップデートできます。それに、タスクを完了するたびにチェックをつけるチェックボックスがあるところが良いです。済のチェックをつけると脳が幸せを感じます。
ToDoリストはそれ自体がブラックホールです。だから、心がけていることの1つは、ToDoターゲットに関して現実的に考え、このへんにしておこうというタイミングをわかっておくことです。毎日1日の終わりにEvernoteに目を通して進捗を確認し、幸福を感じることを1つか2つ見つけるようにしています。
―― 電話とPC以外に「これは必須」というガジェットはありますか?
今は、AeroPress社のコーヒーメーカーとデジタルキッチンスケールです。答えははっきりしています。

真面目に答えると、旅先に携帯しやすいAeroPressはすばやくおいしいコーヒーを作れます。それから、デジタルキッチンスケールを使ってコーヒーをグラム単位で計りますし(はい。そのぐらい真剣なんです)、ピーナツバターのようなカロリーがとてつもなく高いとわかっている食べ物の分量を量るときにも使います。
―― 日常のことで「これは他の人よりうまい」ということは何ですか?
衝動食いと戦うために、徹底的に自己管理できるようになっている気がします(そこから派生して、不必要なものを衝動買いすることもしません)。自分で「Fuck Yes! メンタリティー」と名付けたことを実践しています。これは、Mark Manson氏の言葉とリスクと報酬に関してここに私が書いたアイデアから引用しています。これを使うと、一歩引いて見る余裕ができるので、急に目の前に現れたマフィンを本気でがっついたりしないですみます。
あと、多分私は誰よりもコーヒーショップの流行最先端をキャッチしていると思います。
―― 仕事中、どんな音楽を聴いていますか?
基本的には、ほとんど音がない方が仕事ははかどります。私は何かをつけるのを忘れたり、すぐに何かを始めたりするので、いろいろカチカチ音を立てています。
新しいアイデアを思いつきたいときや新鮮な角度で見たいときは、音楽をかけることもあります。仕事がはかどるこれといった具体的なジャンルは見つかっていませんが、快活な気分のときは、電子ダンス音楽、ジャズ、インディーロック、韓流ポップスなどが好みです。
―― 今どんな本を読んでいますか?
『The Willpower Instinct』を聴いていて、『Predictably Irrational』を読んでいます。
ワークライフバランスはほとんどの人にとって一番大切なコンセプトだと思いますが、以前の私は仕事にへばりついていたので、友人や家族には本当に嫌な奴だったと気づきました。今は、週に1日は完全な休みの日にして、仕事をしなくても罪悪感を抱かずに、友人や家族と一緒にいろいろなことをしたり、すてきな食事とデザートを食べたりするなど、普段はできないことをしています。
何かに取り組んでいるときは、純粋に自分のためか自分のことです。理にかなった範囲ならほとんどのことに「Fuck Yes!」と言っています。
そうでなければ、毎日長時間背中を丸めてラップトップをのぞき込んでいますが、合間に食事の時間とワークアウトが普通は割り込んできます。食事時間中は以前のようなマルチタスクはしないことにしています。昔は『Feedly』でニュースをキャッチアップしたり『Netflix』を見たりしていました。でも、食事に100%集中すると休息がすごくしっかりとれることがわかりました。
―― ワークアウトのルーティンはどんな感じですか?
週に5、6回ほどワークアウトをしています。真剣にウエイトリフティングのセッションをすると、いつも気分が高揚します。特に、仕事で本当に大変なときにワークアウトで休憩するときはそうです。
ジムにいつも行けるわけではないので、数年間愛用しているTRXのトレーナーのコピーを携帯しています。フィットネスを維持するのに本当に有効ですし、たまにジムを休むときにおあつらえむきです。それに加えて、ある意味、これのおかげで筋力強化できました。
今は、ジムに定期的に行けるので(香港で外国人として仮のメンバーシップに大枚をはたいた結果です)、JC Deenのトレーニング・テンプレートに従っています。
月曜日:脚(筋力強化)- スクワット:5~8回を3セット
- 片足ヒップスラスト(Single-leg hip thrusts):15~20回を3セット
- ダンベルを持って踏み台昇降 (Dumbbell step-ups):8~10回を3セット
- ウエイト・ハイパーエクステンション(Weighted hyperextensions):8~10回を3セット(トップで1秒間静止)
- プランク(Planks):60秒を3セット
- インクライン・ダンベル・チェスト・プレス(Incline dumbbell chest press): 5~8回を3セット
- 腕立て伏せ: 5~8回を3セット(レップがこなせないと気分が落ち込みます)
- ショルダー・プレス: 8~10回を3セット
- ベント・オーバー・バーベル・ロー(Bent-over barbell row): 8~10回を3セット
- フェイス・プル(Face-pulls): 12~15回を3セット
- リアーデルト・レイズ: 12~15回を3セット
- インクライン・ダンベル・プレス(Incline dumbbell press): 35レップ(30秒休んでは35レップできるようになるまで何セットもやる)
- ダンベル・レイター・レイズ(Dumbbell later raise):10~12回を3セット
- 足上げ腕立て伏せの後フェイス・プルアップ:10~12回を3セット
- フラット・ベンチ・スクイーズ・プレス(Flat bench squeeze press)のあと、ロープ・プッシュダウン(rope pushdown):10~12回を3セット
- ラック・プル(Rack pull):5~8回を3セット
- チェストサポーテッド・ダンベル・ロー(Chest-supported dumbbell row):35レップ(30秒の休憩を入れて35レップできるようになるまでやる)
- パワー・シュラッグ(Power shrugs)のあと、ハンマー・カール(hammer curls):8~12回を3セット
- 片腕でケーブル・ロー(Single-arm cable row):12~15回を3セット
- フロント・スクワット(Front Squats):10~12回を3セット(小休止)
- スプリット・スクワットをしたあと、レッグ・カール(leg curl):8~10回を3セット
- ケーブル・プルスルー(Cable pull-throughs)のあと、逆ハイパーエクステンション(reverse hyperextension):8~10回を3セット
- ハンギング・レッグ・レイズ(Hanging leg raise):8~10回を3セット
ワークアウトしていない日は、どこにいくにも歩くようにしています。やれそうな気がするときは、ハイキングやランニングをしたり自転車に乗ったりしています。
―― 睡眠習慣はどのような感じですか?
何かで興奮していると必ず眠れなくなるので、夜10時までに全部仕事をストップすることにしています。そのぐらいの時間になると、寝る前のおやつを食べます。軽いものにして炭水化物中心にしています。あ、夜の炭水化物は太らないですよ。それから、ベッドの中でKindleでノンフィクションを20~30分ぐらい、あるいはまぶたがくっついてしまうまで読みます。
―― 今日あなたがされたのと同じ質問をするなら、誰にしてみたいですか?
『ザ・ロック』。レスリングファンではありませんが、あの俳優は最高にすてきだと思います。それから、この「Cracked」というサイトの記事の1番を見てください。
一生何も創造しなければ、誰からも自分の作品を攻撃されることはないと気づくと、信じられないぐらい気が楽になります。
この一節を読んだときは、まるでPCのモニターから飛び出してきた手に、頬を平手打ちされたような気がしました。何かを創造するために時間とエネルギーと勇気を駆使しているすべての人に対する賛辞です。私は今でも失敗はしますが(そして多分人から笑われていますが)、それも成長の一部として受け入れ、乗り越えていくことを学びました。
ほかに心に響いたアドバイスは「するのが怖いと思うときは、多分何か正しいことをしようとしているのだろう」です。
―― 何か読者に伝えたいことはありますか?
バンドキャンプで一度...
Stephanie Lee(原文/訳:春野ユリ)
Cover photo credit Karen Hong Photography.
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