人を動かすための巧みな心理学的トリック11
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自分の望むものを手に入れることが常に最優先というわけではありませんが、たまにそれがかなうと、たしかに悪い気はしないものです。今回紹介する便利なトラの巻は、自分に有利になるように人を動かすための11の方法を説明しています。
『ビジネス・インサイダー』誌のサマンサ・リーと、シャナ・レボウィッツがまとめたこのインフォグラフィックは、人を適度に動かし、あなたの味方にするのに役立つはずです。たとえば、相手をある環境(雰囲気の良いコーヒーショップなど)に置くことで、同意してもらいやすくするとか、議論中に早口で話すことで、相手を煙に巻いたまま、的を射たことを言ったような気にさせる、などです。以前取り上げたものもいくつか入っていますが、新しい心理学的トリックを含むこのトラの巻を、自由に使ってください。ただし、気をつけてほしいのは、こうしたテクニックを乱用すると、友人を失ったり、仕事上の人間関係に傷がついたりすることがあるということです。本当に必要なときのためにとっておくのが良いでしょう。では、以下をご覧ください。
人を動かすための巧みな心理学的トリック11
- 「おとり」作戦を使って商品を買わせる
2つの商品のうち、高いほうが売れなくて困っている人は、「高いほう」をより魅力的に見せる役割だけを果たす、3つめの商品を加えてみましょう。この3つめの商品、つまりおとりを、高いほうの商品と同じ価格にし、レベルの低い内容にするのです。
- 環境を変えて相手を利己的にする
商談は、会議室でなく、コーヒーショップに場を設けましょう。そのほうが、相手に敵意をもたれにくいのです。人は、ビジネス関連の品物を目にすると、そうでない物に囲まれているときより、利己的になりやすいのです。
- 相手の達成したいことを手伝って頼みごとを引き受けさせる
相手が必要としている物事を先に与え、お返しをしなくてはと感じてもらいましょう。助けたお礼を言われたら「パートナーならお互いさまだよ」と言います。
- 相手のボディランゲージをまねて好感をもたせる
相手の座り方や話し方をさりげなくまねて、あなたのことをもっと好きになってもらいましょう。相手は、まねされていることに気づきもしないでしょう。
- 早口でしゃべって議論相手を同意させる
誰かがあなたに異議を唱えたときは、早口でしゃべり、あなたが何を言ったか考える暇を与えないようにしましょう。そして相手が同意したら、ゆっくり話し、話の趣旨を吟味する時間を与えます。
- 混乱させて要求を承諾させる
たとえば、カード8枚を3ドルで販売しますと言う代わりに、カード8枚が1セント銅貨300枚分で買えて「お得です」と言います。人は300セントが何ドルだか考えることに気を取られ、よくわからないままにその価格が得なのだろうと納得してしまうのです。
- 人が疲れているときに頼んで協力させる
疲れ切っているときに手伝いを頼めば、相手は、あなたの頼みごとに文句を言う気力はないでしょう。
- 目の画像を見せて倫理的な行動を取らせる
近くに目の画像を貼ってあなたは見られているという印象を与えると、人は、周囲に誰もいなくても、後始末をしたり、借りたものを返したりする確率が高くなります。
- 名詞を使って行動を変えさせる
名詞を使うことで、相手の、特定集団の一員としてのアイデンティティを強調し、帰属願望に訴えましょう。「あなたにとって投票することはどのくらい大事ですか」ではなく、「投票者になることはどのくらい大事ですか」と聞きます。
- 最初に怖がらせて望み通りにさせる
不安な思いをしたあとで安心した人は、その後、頼まれたことに肯定的な反応を示します。それは、遭遇したことの危険性を考えることに頭がいっぱいになってしまうからです。
- 交渉相手が失うものではなく、得るものに重点を置く
交渉しているときは、それによって相手が得るものを強調することで、あなたのオファーに同意させましょう。たとえば車を売る場合なら、「車の代金として1000ドルいただきたい」ではなく、「私の車をあなたに1000ドルで譲ります」と言います。
Patrick Allan(原文/訳:和田美樹)
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