坂本龍馬と面接してきました。 ~VR(バーチャル・リアリティ)面接ってなに?
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未来の面接はこうなる?
昨今、ロボットやAI(人工知能)などさまざまなテクノロジーの進化によって、あらゆることの自動化が実現してきています。それに伴って人間の仕事が奪われていくだろう、という話もさかんにされていますね。
数多くある仕事の中で、人間による判断や選択が最も必要であろうと思われるものの1つが"面接"。ライフハッカーでも面接に受かるためのテクニックや、面接官へ向けたアドバイスを紹介する記事を、これまでもたくさん掲載してきました。
しかし、その面接さえも今後無人化されるとしたら? 都内某社にてオキュラスリフトを使用した「VR(バーチャルリアリティ)面接」なるものが実施されてると聞き、さっそく体験しに行ってきました。
面接官は坂本龍馬!

さっそくオキュラスリフトを装着して、面接スタートです。当たり前ですが、目の前に面接官はいません。

面接が始まると、なんと坂本龍馬が出てきました。どうやら龍馬が面接官のようです。
まずは自己紹介せよ、とのことなので、自己紹介してみました。すると、「おぬしは内気な性格と見た!」と言われてしまいました。元気がないように受け取られてしまったか...。
その後もいくつかの質問に回答していくと、最後はそれまでの面接の内容を踏まえて、僕の人材としてのタイプを龍馬が診断してくれました。

僕は「マーケティング系分析タイプ」と診断されましたよ! 「実力主義で結果を出すことにコミットしやすい社風がオススメ! 数字を重要視している組織では重宝され、活躍できそうです」だそうです。当たってるかも?
面接×テクノロジー。「未来の面接プロジェクト」とは?
実はこれ、インテリジェンスの転職情報サイト「DODA」による、「未来の面接プロジェクト」の第一弾コンテンツとして制作されたものなんです。同企画についてインテリジェンスの森本大さんと、制作を担当した面白法人カヤックの八木原泰斗さんに話を聞きました。
―― そもそも未来の面接プロジェクトとは、どのような企画なんですか?これまで、求職者のカウンセリングの際に「感情認識システム」を使うことでその質を上げようという意見はありましたが、その技術をすぐに現場で使えるかと言うと、なかなか難しいものがあります。そこで、まずは今回のような企画を通して実際に活用してみて、ニーズがあれば、今後現場で使えるようなレベルまでテクノロジーを磨き上げていきたいと思っています。
面接におけるミスマッチが起こるのは、受験者が緊張によってパフォーマンスを発揮しきれなかったり、各面接官によって判断基準に差異があったりすることが要因です。また、そもそも一度きりの面接だけですべてが見えるわけではない、という問題もあります。それらを解決するためのコンテンツを発表していくのが、今回のプロジェクトなんです。
第1弾のVR面接では、「感情認識システム」により求職者の適性診断を行います。「感情認識システム」は、スマートメディカル社のEmpathというプログラムを利用しており、声の抑揚から面接受験者の喜怒哀楽や興奮度を測定しているんだそうです。
この感情認識システムによる「感情値」の測定結果によって、最終的に「コミュニケーションタイプ」「リーダーシップタイプ」「サポートタイプ」「分析タイプ」「好奇心タイプ」の5つの適正のどれかに結び付けられるというわけです。面接の練習ができて、科学的根拠に基づく診断によって改善点も教えてくれるというのがコンセプト。
―― ちなみになぜ面接官は龍馬なんですか?

日本初の株式会社と言われる、海援隊の隊長として近代的な組織運営を行ったり、「新政府要綱八策」で新政府の人事を練ったりと、なにかと「人事力」を発揮していたであろう龍馬なら、確かに面接官としてぴったりかもしれませんね。
実用化はまだ少し先の話となりそうですが、これからも第2弾、第3弾とユニークなコンテンツを発表していく予定とのこと。
今後はメディア向けだけでなく、一般の方もこのVR面接を体験できる機会を設けていくそうです。ぜひ皆さんも龍馬との面接を受けてみてはいかがでしょうか。未来の面接を一足早く味わうことができますよ!
(写真/香川博人、文/開發 祐介)
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