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最良のシューズとは、最低限の筋肉を使って走ることのできる靴

最良のシューズとは、最低限の筋肉を使って走ることのできる靴

ランニングシューズを選ぶ際は、走り方を診断したり、足の回内運動を補正するといった旧式の理論に基づくより、履き心地を重視するのがおそらく最良の方法です。しかし、多くのランナー、特に初心者は、この「履き心地」を誤解しているかもしれません。英スポーツ医学誌『British Journal of Sports Medicine』の新たな研究により、ランニングシューズを「履き心地というフィルター」を通して選ぶことは、ランナーにとって最良の手段の1つだということが示されています。

「足の着地と回内運動」は、以前はランニングの際の怪我を予測するためのもっとも重要な判断材料だと考えられていましたが、それが決定的な根拠に欠けていることから、履物と怪我の関係を解明するため、新たに2つの考え方が提唱されています。2つの考え方とはつまり、「好ましい運動経路」と「履き心地というフィルター」です。ランナーはこのフィルターを使って履きやすい靴を直観的に選び、そうすることで好ましい運動経路にとどまることが可能となります。

ここで問題となるのが「履き心地」とは何かということです。ただクッション性が優れていたり、店頭で履いた時の感じが完璧であれば良いということではありません。走っている間ずっと、履き心地の良さが持続していなければならないのです。

専門誌『Runner's World』誌は、何人かの専門家に「履き心地」とは何かについて話を聞きました。ある靴の研究所の所長であるGeoff Gray氏は、自分のアドバイスは経験豊富なランナーにとっては理解しやすいものだと述べています。つまり、走ることに慣れたランナーは、どんなふうに足が動いてほしいかがわかっているので、体に合わないシューズと合うシューズを区別することができるということです。しかし、彼を含めた専門家らは、多くのランナーは自分が履き慣れたものや、クッション性が高いシューズを履き心地が良いと判断してしまっていると警告しています。

研究者のBenno Nigg氏とSandro Nigg氏は、ランナーが本当に求めるべきシューズについて次のように述べています。

私たちが日常的に使う「心地良さ」という言葉とは異なり、Nigg氏の言う「履き心地」とは、フィット性、柔軟性、クッション性だけではありません。人間の体は、1人1人に特有の骨と関節の動きのパターンに沿った動きを求めています。したがって、体はおのずとこの運動経路に従って動くのです。このため、ランニング仲間が半マイル(約800メートル)先から近づいてきても、その他大勢の中から見つけ出すことが可能なのです。

靴が変わることによってこの運動パターンにさほど大きな影響はないとする一方で、Sandro Nigg氏は、靴によっては、望ましいストライドのパターンを実現するために、ランナーが筋肉を余計に使ってしまっている場合もあると説明しています。実際、ランナーは自分の体が好む形で走るためにシューズと格闘しているのです。ランナーにとって最良のシューズとは、最低限の筋肉を使って走ることのできる靴のことです。

残念ながら、あるシューズがランナーにとって最良のものであるかどうかをチェックすることができる簡単なテストは(まだ)ありませんが、シューズを履いてテストランをしてみることから始めるのが良いでしょう(シューズを扱うほとんどの店ではテストランをしても良いと言ってくれるはずです)。

Choosing Shoes: Should Comfort Be Your Only Guide?|Runner's World

Beth Skwarecki(原文/訳:コニャック

Photo by Shutterstock
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