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色弱を助けてくれる眼鏡の効果

Popular Science:一見、普通のサングラスのように見える眼鏡が、色弱者の間で話題となっています。New York Timesによると、2012年に販売開始されて以来、EnChroma Labsの眼鏡は、色の区別がつくようになると人々に喜ばれているそうです。

人間が色を認知することができるのは、目の中にある「錐体」と呼ばれる受容器の働きによるものです。正常な色覚をもつ人は3種類の錐体をもち、それぞれ赤、緑、青の色素を感知します。色弱者の大部分は、色のスペクトルが何らかのトラブルで重なり合い、それを錐体が誤認識するため赤と緑の区別がつきにくいのだと言います。視覚システムの他の部分、網膜(錐体のあるところ)と脳をつなぐ神経回路や、脳そのものは損なわれていないので、EnChromaなどの眼鏡を使って、単に色の知覚方法を変えてやるだけで、色の区別がつくようになるのです。

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色弱者が見たヴェネツィア

左は、一般色覚者が見ているヴェネツィアの光景と、その下に可視スペクトルを示したもの。右は、色弱者が見ている光景とその可視スペクトル。右の矢印の部分でスペクトルが重複していることに注目。

EnChromaの眼鏡は当初、外科医の目を手術中のレーザーから守るために開発されましたが、現在は色弱者向けのマーケットに比重を移しています。この眼鏡にはスペクトルが重複する部分の光を吸収するフィルターがついており、感知する光の周波数を錐体が区別しやすくしてくれます。結果、「色の増大」が起こり、色弱者は、色をよりはっきりと識別できるようになるのです。

ひとつ重要なことを述べておきますが、近眼の人にとって眼鏡が治療にならないのと同じく、EnChromaの眼鏡は色弱を治療するものではありません。しかし、彼らにとって、その効果は治療と同じくらいの価値があるのです。

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EnChromaの眼鏡の効果

左は色弱者が見た景色。右は色弱者がEnChromaの眼鏡をかけて見た景色。

GLASSES LET THE COLORBLIND SEE PIGMENTS FOR THE FIRST TIME|Popular Science

Alexandra Ossola(訳:コニャック

Photo by Shutterstock.
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