特集
カテゴリー
タグ
メディア

「クーラー効き過ぎオフィス」がもたらす害

cafeglobe

「クーラー効き過ぎオフィス」がもたらす害

cafeglobeより転載:通勤するだけでも、熱中症になりそうな毎日。ところが屋外は猛暑なのに、1日中過ごすオフィスは寒い、という声を女性からよく聞きます。

日本の労働安全衛生法で定められているオフィスの気温は、17度以上28度以下。クールビズを取り入れ、節電のために室温を28度に設定している企業も増えているようですが、まだまだ冷房が強いオフィスが多い、というのが実感です。

見過ごせないオフィスの「冷害」

このようなオフィスの室温の低さは、いろいろとマイナスを生みます。

強すぎる冷房が慢性的な冷えや肩こり、頭痛やだるさ、生理痛などの原因になることはよく知られていますが、寒いオフィスは身体の不調を生み出すだけでなく、実は仕事の生産性にも関係しているのです。

アメリカのコーネル大学がオフィスの室温と生産性について行った研究によると、

室温を20度から25度に上げると、キーボードの打ち間違いが44パーセント低下し、仕事の生産性は150パーセント上昇しました。

Washington Post」より翻訳引用

とのこと。長年、オフィスの寒さをつらいと感じつつも、生産性まで下がっていたとは思いつきませんでした。その原因について、

体温が下がると人間の身体は暖かさを保つことにエネルギーを消費します。そのため、集中力やひらめき、洞察力のためのエネルギーを阻害してしまうのです。

FAST COMPANY」より翻訳引用

と分析されています。寒さ対策にエネルギーを奪われて肝心の仕事に支障が出るなんて、元も子もありません。

同僚との人間関係まで悪くなる

さらに興味深いのが、寒いオフィスは同僚たちとの人間関係にまで悪影響を及ぼすという説です。

人間は寒いと感じると、周囲の人について寛容さや思いやりの度合いが低いと感じます。(中略)心理学者たちによると、脳内で温度を感じる大脳皮質の部分が、他人への信頼や共感する部分と同じであるためです。

FAST COMPANY」より翻訳引用

冬に何だか寂しいような悲しいような気持ちになるのはこういうわけだったのか、と感心したのはさておき、つまり、寒いオフィスで働いていると、孤独を感じやすく、同僚たちとのチームワークが築きにくくなり、さらに仕事にとって悪影響であるというわけです。

オフィスの室温は性差別問題?

そもそも、寒さを感じにくい男性目線で設定されがちなオフィスの気温。カーディガンやひざ掛け等を常備して対策をしても寒いと訴える女性に対し、男性側は寒くない、ということが多々あります。このような問題は日本だけでなく海外でも同じようで、「Washington Post」では、

オフィスの室温設定は、もうひとつの大きな性差別問題である。

Washington Post」より翻訳引用

と指摘しています。快適だと感じる温度には個人差もあり、なかなか難しい問題ではありますが、働く人の健康だけでなく、仕事の生産性の観点からもオフィスの室温を見直す必要がありそうです。

Washington Post, FAST COMPANY

(田上晶子)

Photo by shutterstock.
swiper-button-prev
swiper-button-next