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障がい者をサポートするスマホアプリ・ウェブサービスの開発! 2020年の東京オリンピックを見据えた学生ハッカソンに行ってきました

障がい者をサポートするスマホアプリ・ウェブサービスの開発! 2020年の東京オリンピックを見据えた学生ハッカソンに行ってきました

去る6月6日、六本木ミッドタウンにて、障がい者支援のスマホアプリ・ウェブサービスの開発に取り組むハッカソン「Criacao Hackathon Conference 2015」が開催されました。

「2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、よりグローバルスタンダードな障がい者サポートができる『TOKYO』にしよう」をテーマとした本ハッカソン。

公共機関や会場のバリアフリー化の推進、国土交通省によるワーキンググループの発足など行政でも対応が進んでいますが、こうした民間での取り組みもやはり重要です。これからの未来を担う学生たちが、どのような点に問題意識を持っているのか、その解決策としてどのようなアイデアが生まれたのか、その模様をお届けします。

徹夜で作業するチームも...

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本ハッカソンの主催はブラインドサッカーのサポートなどを行っている株式会社Criacao(クリアソン)で、1日目には、ブラインドサッカー日本代表の落合啓士氏による講演も行われました。障がいを持つ立場としての生の声を学生たちに届けることで、アイデアの源を提供。

大学生を中心に30名以上が参加し、全8チームに分かれアプリの開発に取り組みました。未経験・文系の学生も参加しており、主催者側で、それぞれの個性を活かすことのできるパワーバランスを考えたチーム分けがなされたそうです。

2日目の発表に向けて、初日からほぼ徹夜で開発に取り組んでいたチームも少なくないようで、どのチームの机にもたくさんの"エナジードリンク"が並んでいたのが印象的でした。

成果発表

プレゼンは1チーム10分で行われました。

各チームのプレゼン内容は以下の通り。

チームA:「ラポール(=信頼関係)」。障がいについての情報を調べることができる。

チームB:「こえみーる」。聴覚障がい者が1人で話す練習をできる。

チームC:「Push Helper」。障がい者や高齢者が困ったときに助けを呼べる。

チームD:「マイザップ」。ビデオ通話・チャットでカウンセリングを受け、うつ病を予防。

チームE:「じょぶさぽ」。商品のラベルを読み取ると商品名がわかるなど、障がい者のお買いものを助ける。

チームF:「コミュサポ」。障がい者・健常者の間で隔たりなくコミュニケーションが取れるチャットアプリ。

チームG:「シンパシー」。聴覚障がい者と視覚障がい者のコミュニケーションを円滑にする。

チームH:「かんナビ」。簡単操作で使える地図アプリ。

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審査員は、東京大学大学院工学系研究科の矢谷浩司准教授、シスコシステムズ合同会社の長部謙司氏、株式会社オムニバスの鎌田真行氏、そしてライフハッカー[日本版]編集長の米田智彦の4名。

グランプリが1チーム、優秀賞が2チーム、そしてアイデア賞が1チームへ授与されます。

いよいよ結果発表です。

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まず優秀賞1チーム目はチームB。「こえみーる」というアプリを考案・開発しました。コンセプトは、自分の声(こえ)目(め)見る(みる)。聴覚障がい者の方は自分の声が聞こえないため、話すことが苦手です。練習するにも、自分の発音が正しいかどうかを誰かに確認してもらわなければならないので、1人ではできません。このアプリでは音声認識機能で自身の発音が正しいかどうかを波形を見ながらテストすることができるので、1人で練習することができるのです。

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続いて、優秀賞とアイデア賞のW受賞を果たしたのはチームD

テーマは「MIZAP(マイザップ)~90日間うつ病メンタルダイエット~」。ビデオ通話&チャットで、カウンセラーと定期的にコミュニケーションをとることで、うつ病を未然に防ぐというもの。障がいの定義をメンタルの問題に向けた発想力が、他チームと違っていて、評価を受けました。時折ユーモアも織り交ぜ聴衆を楽しませるなど、プレゼン技術もハイレベルでした。

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そして優勝はチームC!「Push Helper」というアプリをつくりました。救助者と要救助者がそれぞれユーザー登録し、後者が突然体調を崩しその場から動けなくなったときなどに、アプリを通じて助けを求めることができるというもの。救助者はマップで要救助者の現在地を知ることができます。ブラインドサッカー日本代表の落合氏の講演の中であった、「障がい者は誰かに助けを求めて声をかけるときに実はとても勇気がいる」という話からヒントを得たとのこと。

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アプリに使用したキャラクターのイラストも自ら制作。そうしたオリジナリティが優勝の決め手になりました。

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発表後は懇親会が行われました。機材トラブルや時間オーバーなどでプレゼンが思うようにいかなかったチームもありましたが、最後はみんな達成感にあふれた顔をしていました。

2020年の東京オリンピックへ向けて、技術と共に心も成長させ、健常者も障がい者も関係なく、誰もが安心して混ざり合うことのできる街をつくる―。その実現を充分に予感させてくれるハッカソンでした。

Criacao Hackathon

(開發 祐介)

写真提供元:Criacao Hackathon 実行委員会
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