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Googleも実体験にはかなわない

Googleも実体験にはかなわない

99u:Googleが幅を利かせる現代、欲しい情報は何でもすぐに手に入ります。しかし、不幸なことに、それによって脳が怠けてしまっています。いつでも検索できるという選択肢があるため、学ぶことを怠っているのです。そして、いつでも作業を中断して検索していたら、思考の流れが断たれ、インスピレーションが止まってしまいます。英シューズブランド「Mr. Hare」のデザイナーMarc Hare氏は、インスピレーションをかき立てる最良の方法は知識を通してであり、その知識を得るには経験することが一番良いと知っています。「The Creative Class」のインタビューでHare氏は、物事を経験して本当に知っている状態と、単に知識に依存しているだけの状態の違いについて語っています。

パニックになりますよ。ある事について調べているとき、何かの情報をさっと読むだけで済ませてしまう。ウィキペディアをちょっと読んだだけで、もう何か学んだと思っている人が大勢いるのではないでしょうか。それは知識ではありません。

アートを例にとってみるとよくわかります。アーティストの経歴や作品例はいくらでも見ることができますが、実際に会場に行って作品を目で見て、その色の世界に身を投じることがなかったら、そのスケールや歴史的な関わりについて理解しなかったら、その作品を知ったことにはなりません。

Hare氏だけでなく数多くの専門家が、ネットの世界から離れることを勧めています。ネット上の情報が便利なことはわかっていますが、そのような情報はしっかりした記憶にはなりません。能力開発に関する著作のあるJoseph Chilton Pearce氏は、標準的な45分の講義のうち平均的に記憶されるのは、わずか3%に過ぎないという数字を示しています。これは1分を少々超えるくらいです。理由は、言葉による刺激というものが長期記憶に関わる神経細胞のわずか5~20%しか刺激しないからです。しかし、経験によって学べば、記憶形成細胞の95%を刺激できるのです。

Hare氏が言うように、学習のひとつの方法は積極的に行動し、実際にやってみることです。アーティストの作品についてただ文章を読むだけでなく、実際に出かけて見てみるのです。絵の描き方についてネット上の映像を見るのではなく、ワークショップに参加してみるのです。

求めているものを体験する機会がない場合は、テキサス大学の心理・マーケティング学教授Art Markman氏が習得するための方法を示しています。情報を読み終わったり聴き終わったら、1人で説明してみて本当に理解しているかどうか確認するのです。ネット上で読んだからといって覚えているとは限りません。

Hare氏が言うように、インターネットは「あらゆる物事を教えてくれるわけではなく、あらゆる物事へのアクセスをあたえてくれる手段」なのですから。

Even Google Can't Compete with Real-World Experience|99u

Stephanie Kaptein(訳:コニャック)

Photo by Shutterstock.
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