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ECサイトでも効きそう...普通の販売員が言うけれど、「売れる販売員」なら使わない言葉

ECサイトでも効きそう...普通の販売員が言うけれど、「売れる販売員」なら使わない言葉

売れる販売員が絶対言わない接客の言葉』(平山枝美著、日本実業出版社)の著者は、アパレル、家具、インテリア、雑貨などの販売員として接客を経験してきたという人物。

現在は接客アドバイザーとして活躍されているそうですが、そこに至るまでには、「『売れる販売員』になるためにはどうしたらいいのか?」と悩んでいたのだそうです。

同じショップで同じ商品を扱っているのに、「売れる販売員」である先輩と私の違いはどこにあるのだろう? そう疑問に思ってから、売れる販売員が使っている言葉を意識して聞くようにしました。(「『接客の言葉』をすこし変えるだけで『売れる販売員に』──はじめに」より)

そして、売れる販売員が使っている言葉をメモしてストックし、自分の接客でも意識して取り入れると、手応えを感じられるようになったのだとか。つまり本書ではそうした経験に基づき、「普通の販売員がよく言うけれど、売れる販売員が滅多にいわない言葉」を「NGワード」として指摘し、言い換えるべき「OKワード」を紹介しているわけです。

第1章「最初の『お声がけ』はむずかしくない」から、いくつかをご紹介しましょう。

「いらっしゃいませ、どうぞご覧ください」は耳障り

入店しやすい雰囲気をつくるには、ただ声出しをするだけではなく、内容を工夫することも大切。たとえば定番文句のひとつである「いらっしゃいませ、どうぞご覧くださいませ」は、あまりにも多用されている言葉なので、ときには耳障りに聞こえてしまうもの。むしろ入店を促すために大切なのは、お客様が思わず耳をそばだてて聞きたくなり、聞いてよかったと思えるような内容を声に出すことだと著者は指摘しています。

いい例が、パン屋でよく聞く「ただいま、焼きたてです」といった言葉。そこには、「さめないうちに、早く買おう」と思わせる力があります。そこで同じように、これを自店のお得な情報に置き換えてみればいいということ。

「完売していた◯◯が再入荷しました」

「母の日プレゼント・ラッピングを承っております」

「2点以上のお買い上げで10%オフです」

(13ページより)

このように具体的な内容を伝えると、お客様に入店を促しやすくなるわけです。(10ページより)

「お買い得になっております」は万能ではない

「そちらは、ただいまお買い得になっております」(14ページより)

これも、お客様の共感を誘うために、安さをアピールした声がけの定番フレーズ。しかし実際には、いい反応が返ってくることはほとんどないとか。なぜなら、安いのは確かに魅力的だけれど、ストレートにいわれるとなんとなく反発したくなるものだから。お客様を、「安いから買うんじゃない」という気持ちにさせてしまう危険もあるということです。

重要なのは、セールであろうとも、明るく、はっきり、落ち着いて声をかけること。そして、そのうえで、商品のポイントをいつもよりわかりやすく伝える。「肌触りがいいですよね」「きれいな色ですよね」など、共感を誘うワードで話しかけることが大切だそうです。また、ストレートに表現せずにお得感を伝える言葉を用意しておくと、お客様に喜ばれるといいます。

「定番品なので、長く使えます」

「春物(秋物)でも似たデザインのものが出ています」

(19ページより)

このような言葉が、そのいい例。セール時にお客様が懸念するのは、安いという理由で衝動買いしたものを使わなくなってしまうこと。最初のひとことでその懸念を払拭できれば、「この人の話を聞いてみたい」と感じてもらえるわけです。(14ページより)

お客様から嫌がられない「アプローチ」のタイミング

接客を始めたばかりの販売員にとって、ファーストアプローチは最初にぶつかる難関。だからこそ、お客様にとって心地よいタイミングをつかむことが大切だと著者は記しています。そして、まずお客様に振り返ってもらうためには、立ち位置が大切だとか。入店したお客様の後ろをついてまわったり、真正面から近づくと驚かせることになるので、お客様にそっと横から近づいておくこと。近くでさりげなく商品を整えていると、お客様の様子を観察しやすくなるというわけです。

次の難関は、いざお客様が手に取ったらどうするか。手に取った瞬間にすかさず声をかけると逆効果なので、お客様が商品を手に取ってから、心のなかで3~5秒程度の深呼吸を。「手に取ってすぐ」ではなく、「手に取って3秒してから声をかける」ことを心がけると、お客様の反応も柔らかくなるといいます。

もし、深呼吸している間に商品を戻してしまったとしたら、それほど商品に興味がなかったと考えるべき。あるいは、いまは接客しないでほしいというサインかもしれないので、無理に話しかけるよりは、次に商品を手に取るタイミングを待った方がいいといいます。(22ページより)

「よろしければ」はよろしくない

第一印象は、お客様との会話を盛り上げるか否かを左右するもの。そこで、立ち位置やタイミングと同じように意識すべきは「アプローチワード」だと著者。アパレルのケースなら、もし次のような言葉を使っている場合は、アプローチワードの見なおしが必要だそうです。

1.よろしければ、お手に取ってご覧になってみてください。

2.よろしければ、ご試着できますので。

3.よろしければ、お鏡ございますので。

(28ページより)

どれも接客で馴染みの深い定番フレーズですが、これらはすべて、一方的に行動を強制することになってしまいます。強制的な印象を和らげる「よろしければ」をつければいいというものではないので、お客様の外見、行動を観察することが大切だということ。

気づき1.(スカートを当てながら、足元を見ている。裾丈をきにしているのかな)

ワード1.「膝が隠れるくらいの丈ですよ」

気づき2.(ソファを押している。座り心地を確認しているのかな)

ワード2.「ほどよい硬さですね」

(31ページより)

このように行動に合わせた言葉を選べば、お客様も受け入れやすいと感じるはず。これまで曖昧にうなずくだけだったお客様が振り返るケースが増え、会話へつなげることができるといいます。(28ページより)

実際の経験に基づいているものだけに、紹介されているOKワードはどれも実用的。すぐに応用できるので、接客に悩んでいる人にとっては大きな力になるかもしれません。

(印南敦史)

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