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本当に役立つ「直感」は鍛錬によって作られる

本当に役立つ「直感」は鍛錬によって作られる

アメリカの収納用品専門店である「コンテナ・ストア」の今昔を書いた新しい年代記『Uncontainable: How Passion, Commitment, and Conscious Capitalism Built a Business Where Everyone Thrives』において、会長兼CEOのキップ・ティンデル氏は、1章まるまる費やして、直感というコンセプトについて書いています。

コンテナ・ストアの7つの基本原則のうち第6原則は「直感は、心構えがなければ起こらない。直感がやってくるように鍛錬しなければならない」というものです。

一瞬の直感をつかむためには、長期の鍛錬が必要

ティンデル氏の企業では、直感を養うためのトレーニングが、ビルの保守担当者から役員までの全従業員を対象に、確固たる研修プログラムという形で実施されています。同社の正規従業員は、1年目にはおよそ300時間の研修を受け、その後も、キャリアを通して就業日、休暇日を問わず追加の研修がずっと続きます。ティンデル氏は、小売業界の平均は、総計で8時間の座学にすぎないといいます。

この(お金も時間もかかる)すべての研修が可能なのは、ティンデル氏が、直感の力と、それを可能にするには知識と経験が間違いなく必要であることを固く信じているためです。同社の社員は、顧客の真の要望が何なのかを見抜いたり、面談している人を雇用すべきなのかを判断したり、自分の創造性を注ぎ込んで問題解決の面白い手法を見つけたりするために、直感を使います。

ティンデル氏は、1986年に読んで以来、彼の頭から離れないあるエピソードについて語っています。

ある日、アインシュタインは止まった列車の席に座っていました。もうひとつの列車が通り過ぎていくとき、まるで自分が反対方向に動いているように感じたのです。これはほとんどの人が体験することです。しかし、他の人と違っていたのは、彼がこの経験をもとに直感を働かせ、宇宙についての我々の理解すべてを変えてしまうような定理を発見した点です。もしアインシュタインが人生すべてを費やして物理と数学を学んでいなかったら、この直感は浮かんでこなかったでしょう。言い方を変えれば、アインシュタインには、この革新的な発見の下地があったということです

本当に役立つ「直感」は経験が培うもの

直感は、創造的な発見をするためには必要不可欠な、強力な本能です。直感によって、このパートナーと仕事をすべきなのか、デザインが良く見えるか、または感じられるか、自分が燃え尽きそうなのかを知ることができます。しかし、ティンデル氏が与えてくれる教訓は、その直感が役立つようにするには、自分で磨き上げないといけないというものです。

ダンスでも、バイオリンの演奏でも、「砂漠の男」のセールス手法(コンテナ・ストアの営業哲学/砂漠を彷徨う男に売るべきものは一杯の水だけなのか? それとも食べ物や眠る場所、家族への電話などの包括的なソリューションなのか)でも、何かに秀でていればいるほど、直感はより信頼でき、聡明で、天に恵まれたものになります。

私はこれまでずっとフライフィッシングをたしなんできました。ですから、もし私があなたにフライフィッシングを教えているときに、あの岩の下にマスがいる、と直感したなら、たぶんそこにいるでしょう。しかし、あなたに釣りの経験がなければ、あの岩の下にマスがいると思っても、いないことが多いでしょう。

How to Fine-Tune Your Intuition|99u

Allison Stadd(訳:Conyac

Photo by Shutterstock.
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