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ニューヨーク市の公衆電話、ギガビットの無料Wi-Fiインターネットアクセスを提供

ニューヨーク市の公衆電話、ギガビットの無料Wi-Fiインターネットアクセスを提供

街中で公衆電話を見かけても、使わなくなって久しいのではないでしょうか。でも、それはもうじき変わります。ニューヨーク市は古い公衆電話を21世紀らしいものに変えることを計画しています。超高速ギガビットWi-Fiインターネットアクセスが無料提供されるのです。「LinkNYC」と銘打ったそのプロジェクトは、ニューヨーク市の5つの行政区すべてに1万個以上の「Link」を建設し、そのうちの何千台かで無料Wi-Fiを提供します。Linkのユニット開発を後押しするジョイントベンチャーのCityBridgeによれば、そのWi-Fiは通常のニューヨーカーが自宅でインターネットにアクセスするより20倍も早い速度となっており、2時間のHD映画を30秒でダウンロードできてしまうのだそうです。2015年の終わりまでに第1弾のサービスがスタートする予定です。早くて安全なWi-Fiを提供するのに加えて、Linkは無料電話通話(911と311にもです)、公共のサービスや施設へのアクセス、携帯電話機の無料充電スタンドを提供します。このサービスは、Antenna Designという工業デザインチームにより作られました。

費用は税金ではなく、広告でまかなう

非の打ちどころがないように聞こえますが、賢明な市民が不思議に思うのは費用です。ニューヨーク市は、このような大きなプロジェクトの費用をどうやって捻出するつもりなのでしょうか。

宣伝広告を使って捻出するのです。Linkには、大きくてカラフルなスクリーンがあります(商業地域用には大々的に、住宅地用には控えめにです)。広告を載せるのに使われますが、緊急時には市が公共の情報を流すのにも使えます。その広告はニューヨーク市に5億ドル以上の収益をもたらすことを目指しています。これで納税者を巻き込まずに済むわけです。

広告看板や市内を走る無数のタクシーについた広告に囲まれて暮らしているニューヨーカーたちにとって、宣伝広告は大したことではないかもしれません。もっと大きな懸念はセキュリティの問題です。LinkNYCは、ユーザーの機器と無線でインターネットに接続できるホットスポットは暗号化されたネットワークでつなげる計画で、ホットスポット上にある機器同士で話をすることも防止するとしています。しかし、LinkプロジェクトはAndroidタブレットを導入する予定ですが、そのプラットフォームは有害ソフトにとって魅力的なカモだとすでに証明されているのです。

ニューヨーク市の市営Wi-Fiが、市民生活にインターネットを持ち込もうとしている他の都市が遭遇したのと同じ障害にひっかからないかという疑問もあります。例えば、サンフランシスコは四半世紀も前に似たようなプロジェクトを試みましたが、結局は立ち消えになりました。2013年にはそれよりもかなり慎ましやかなプロジェクトが立ち上がっています。LinkNYCは、この種の試みとしては最大のものであり、その成功はアメリカ国内のみならず世界中で同じようなベンチャーへの道を開くことになるでしょう。

NYC'S PAYPHONES WILL BECOME GIGABIT WI-FI ACCESS POINTS|Popular Science

Dan Moren(訳:春野ユリ)

Photo by ShutterStock
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