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上司と話が通じるためには、バックグラウンドを知り、「いま」を察する

上司と話が通じるためには、バックグラウンドを知り、「いま」を察する

「上司に話が通じず、ストレスを感じた」というような経験は、少なからず誰にでもあるものだと思います。しかし、このことについて『「上司に話が通じない」と思ったときに読む本』(濱田秀彦著、かんき出版)の著者は次のように述べています。

話が通じないのは、発信するこちらの周波数と受信する上司の周波数が合っていないからです。(「はじめに」より)

すると、一生懸命に発信しても、上司には雑音としか聞こえない。だから、発信する周波数を変える必要がある。そしてそのために必要なのが、待っている相手の周波数を「察し」、少しチューニングして発信する、すなわち「動く」ということだといいます。つまり、そのための策が書かれているのが本書だというわけ。第1章「『話が通じる』ようになるキホン」を見てみたいと思います。

「上司と話が通じる」ための第一歩

上司の考えを察知するためのポイントは、変わらない上司のバックグラウンドと、変わる上司の「いま」。バックグラウンドとは上司の考えを生み出す背景であり、めったに変わらないもの。これを把握しておけば、上司の考えに「あたり」をつけられるというわけです。対する「いま」は、日々刻々と変わる上司の状況と気持ち。そして、これらを把握するアクションが「観察」だということです。

この2つのポイントを使い、バックグラウンドから「あたり」をつけ、観察で把握した「いま」を加味して察する。これが軸になるといいます。ちなみに最初は少し面倒でも、コツさえつかめれば誰でも簡単にできるようになるそうです。(28ページより)

上司のバックグラウンドからわかること

管理職である上司の考えることは、およそ共通しているといいます。それは次のとおり。

① 上司がもっとも重視することはチームの成果

管理職は部下の成長よりも、目先の業績の方が気になるもの。つまりチームの成果につながるような「実績をあげてほしい」と、部下に期待しているということです。

② 上司は常に多くのことを懸念している

なかでも特に懸念しているのが、進行中の案件と部下の状況。だから部下に「報連相」を求めるわけですが、個々の案件やひとりひとりの部下に多くの時間はかけていられないので、報連相は「簡潔に」「タイミングよく」とも望むのだとか。

③ 上司は、日々数多くの判断をしなくてはならない

上司が部下に「自分で考えて行動してほしい」と期待するのは、常に数多くの判断をしなければならないから。ただしそれは好きなようにしていいということではなく、「上司の意向、周囲の状況を考慮しつつ、適切な判断をしてほしい」ということ。(30ページより)

「違い」や「クセ」を観察し、間のいい人になる

上司の「いま」を知るために最適な方法は、観察すること。そして重要なのは、観察ポイントを絞ることだといいます。そのポイントは「違い」。いつもどおりなのか、いつもと違うのか、違うなら「いま、なにかが起きているのではないか」と推測する。なお違いに気づくための着眼点は、「表情」「口調」「口数」「服装」などだそうです。

表情がいつもより明るい ⇔ 暗い

口調がいつもより強い ⇔ 弱い

口数がいつもより多い ⇔ 少ない

服装がいつもと同じ ⇔ 違う

(35ページより)

たとえばこういうところから、普段との違いを見分けることができるといいます。(34ページより)

月間スケジュールから知る

上司の「いま」を知るためには、上司のスケジュールを見ることも効果的。なかでも活用度が高いのは、月間スケジュールだといいます。上司の心境は、月初、中旬、月末で変わっていくもの。理由は、たいていの業務には月次で実積の締めがあり、その前後に会議があるから。会議の前に「今月はあまりよい報告ができそうもない」と思えば気が重くなり、なんとか乗り切った直後はさわやかな気持ちで過ごせるというわけです。

ただし上司の月間予定は、見えているようで見えていないもの。なぜなら部下は、上司の行動を、その日その場という「点」でしか見ないから。だからこそ、月間予定を確認すべきだということ。

他の章では「聴き方」「話し方」、また「察知力」を高めるための手段なども説明されており、とても実用的。上司との関係に悩む人にとっては、大きな力になってくれるはずです。(41ページより)

(印南敦史)

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