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複雑な文章やパスワードを記憶するなら「間隔反復」で

複雑な文章やパスワードを記憶するなら「間隔反復」で

パスワードや電話番号をたくさん覚えるのは結構大変です。しかし、暗号およびセキュリティーに関するシンポジウム「Usable Privacy and Security」で、ある新しい実験が紹介され、脳にしっかり記憶させるための簡単な方法が解き明かされました。Microsoft社研究員Stuart Schecter氏と、プリンストン大学のJoseph Bonneau氏は、何百人という被験者の協力を得て実験を行ないました。被験者には、一連の注意力テストを実施すると伝えてありましたが、実際の目的は、被験者がテストにログインする方法の検証でした。被験者は、ログインするための複雑なパスワードやパスフレーズを少しずつ覚えていきました。そのために用いられたのが「間隔反復」と呼ばれる方法です。

テストのログイン画面を開くたびに、被験者は一連の単語や文字を画面に打ち込むよう指示されます。時間とともに、それら一連の言葉や文字が画面に現れるまでの時間が長くなり、自分の記憶を頼りに入力するよう被験者を促しました。また、パスワードやパスフレーズは文字や単語が少しずつ追加されて長くなっていき、10日経つと、被験者がテストを始める際に入力を求められるのは、ランダムな12個の文字列、もしくは、ランダムに並んだ6個の単語になりました。「rlhczwpsnffp」や「hem trial one by sky group」といったものです。

被験者が最終的に記憶したパスワードやパスフレーズは、100万ドルするような機材を使っても、解読するのに丸1年かかるそうです。

ただし、いくら役立つとはいえ、間隔反復を使ってパスワードを記憶するのはあまりお勧めしません。利用するアカウントにはそれぞれ異なるパスワードを使用すべきですし、たとえ間隔反復を使ったところで、そのパスワードをすべて記憶するのはかなり難しいでしょう。だからこそ、パスワードマネジャーが必要なのです。どうしても覚えておきたいパスワードがいくつかあるなら、間隔反復で覚えても構いませんが、辞書に載っている言葉を組み合わせて、より安全でより覚えやすいパスワードを考え出しても良いかもしれません。

とはいえ、複雑な文章を記憶しなければならない場合は、間隔反復は有効です。覚えたい文章などをまず書き出してみましょう。それから、その文章を使った時は、記憶にとどめられるよう最大限努力してください。一気に覚えようとしてはいけません。かえって逆効果です。時間をかければ自然に頭に刻みこまれるので大丈夫。あとは、その文章を使うたびに、忘れないよう一生懸命取り組んでくださいね。

How to Teach Humans Really Complex Passwords | Wired

Patrick Allan(原文/訳:遠藤康子、吉武稔夫/ガリレオ)

Photo by Mr Seb.
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