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「チームシップ」で組織をまとめ、最強のチームをつくる方法

「チームシップ」で組織をまとめ、最強のチームをつくる方法

「メンバーシップ」とは、チームに属するメンバーが自発的に各自の役割を果たしてチームを支えること。「チームワーク」とは、メンバーシップをもとにチームが機能するように全員で協力し合って行動すること。そして「リーダーシップ」とは、チーム内の特定のリーダーが目標達成のために最善の方向にチームを導くこと。

これらに対する「チームシップ」とは、「チーム内の地位や役割に関係なく、メンバー1人ひとりがお互いを理解しながら、チームとしての成果のために成長すること」。『今いる仲間で「最強のチーム」をつくる 自ら成長する組織に変わる「チームシップ」の高め方』(池本克之著、日本実業出版社)の著者がつくった言葉です。

なお、チームシップこそが「最強のチーム」をつくる大切な要素になると主張する著者は「組織学習経営コンサルタント」だそうですが、組織学習経営において重要なキーになるのが「TDC(Teamship Discovery Camp)」。これは、「チームシップを見い出す話し合い」であり、組織の全員が知恵を絞り、チームの目標を達成するための課題と解決策を自ら考えるためのコミュニケーション・プログラム。著者が提唱している話し合いの方法だといいます。

その内容について、第4章「『TDC』を始めることで何が得られるのか?」を見てみましょう。

TDCとは何か?

TDCを行なえば、リーダーがリーダーシップを発揮しなくても、メンバーがチームシップによって自発的に動くチームをつくることが可能。また、メンバーはお互いに関心を持つようになり、チーム内から無関心がなくなるといいます。

その方法は、集まったメンバーが、ナビゲーターの進行のもとで話し合いを行なうというもの。会議と違って自由な雰囲気なので、メンバーにプレッシャーも生まれないそうです。基本は、「その課題・目標に関わるメンバー全員参加」。参加人数は、最低6人〜数百人規模まで実施可能。

また「ギャップ・アプローチ(課題解決型アプローチ)」のように課題解決だけが目的ではなく、「ホールシステム・アプローチ(チーム力を強化するのに効果的なポジティブ・アプローチ)」を取り入れることで、メンバー全員の思いや、これまでの生き方を共有することで、全体的なチーム力が自律的に高まるのだとか。(87ページより)

TDCを行なって得られる具体的効果

TDCを行なうことで得られる効果は、次の4ステップに分かれるそうです。

ステップ1

お互いの立場、考え方、背景が理解されることでメンバーの関係性が深まる

(90ページより)

難しいコミュニケーションを円滑にする方法のひとつが、相手との共通点を見出すこと。その人の背景を知ることで、「他の部署の人」程度だった人物が血の通ったひとりの人間になるということ。TDCで相手の背景を共有することで、メンバーの関係性が深まり、お互いの協力体制も強くなるというわけです。

ステップ2

コミュニケーションがレベルアップすることでメンバーの関係がよくなる

(91ページより)

コミュニケーションとは双方向のやりとり。自分の考えを相手に理解してもらい、同時に相手の話を理解するというプロセスが必要です。そのうえで、どう行動するのかが結論になるということ。双方が自分の意見を主張し続けている限り、妥協案を見出すことは困難。しかし相手の立場を理解すれば、自分の意見を押し付けることは少なくなります。

つまり「コミュニケーションのレベルが上がる」とは、「自分以外は自分と違う」と理解することで、双方の意見を取り入れながら最善の解決策を考えるという意味。

ステップ3

目的に対する意識が共有されることでチームの成績や能力が上がる

(93ページより)

スポーツの世界でもビジネスの世界でも、成長の過程で共通しているのは、成長するための目標達成に向けて団結しているということ。目的を同じくして、目標達成に向けて一丸となっているチームの力は大きくなるもの。TDCでは、目的を共有し、目標をメンバーが自ら決定するプロセスを経るため、チームの成績やメンバーの能力が上がりやすくなるのだそうです。

ステップ4

メンバーの日々の行動が劇的に変わる

(94ページより)

ステップ1からステップ3までのプロセスによって、チームのメンバーは互いに関心が持てるようになるといいます。そしてチーム一丸となった行動が伴うため、いままでよりもよい結果が生まれることに。

メンバーそれぞれの深い思いがわかり、人としての結びつきが強まる。そして、コミュニケーションをとれるメンバーが行動をともにすることで成果が出る。こうして好循環が生まれるため、「これを続けよう」「もっと高めよう」と、日々の行動に変化が生まれるようになるということです。(90ページより)

TDCでは、最短なら4時間、最長だと2泊3日の合宿を通じ、チームシップを高めていくのだといいます。大企業から強豪の運動部、NPOに至るまで、その効果を認めている組織は多数。なお、ここで紹介した以外にも多くのヒントが紹介されているため、チームをまとめることに頭を悩ませている人にとって本書は大きな力になるかもしれません。

(印南敦史)

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