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伝わる文章を書くために重要な「200字の法則」

伝わる文章を書くために重要な「200字の法則」

200字の法則 伝わる文章を書く技術』(向後千春著、長岡書店)が定義づける「200字の法則」とは、200字で的確に自分の考えを伝えられるように書くこと。200字を書けるようになれば、「あとは何千字、何万字の論文でも、1冊の本でも書けるようになる」と断言しています。

では、「伝わる文章」を書くためにはどうしたらいいのか? 第2章「200字の法則で、読ませる文章を書く!」から要点を引き出してみます。まずは、"ダメどころ"のチェックから。

自分の文章の"ダメどころ"をチェック!

次の項目の当てはまるところにチェックを入れると、自分の文章のダメどころが確認でき、意識的に改善することができるといいます。

□ 書く以前に、何を書けばいいのか頭が真っ白になる

□ 出だしが書けずに、時間ばかりがたってしまう

□ 「です、ます」「である」など、語尾をどうすればいいのか迷う

□ つなぎの言葉がうまく使えず、いつも「そして」になってしまう

□ 1段落が短すぎて、ぶつぎれの文章になってしまう

□ どこで文章を区切ればいいかわからず、ダラダラと書いてしまう

□ 一応文章になっているが、伝えたいことを的確に表現できない

□ 説得力のある文章が書けない

□ あれこれ思い浮かんで、文章にまとめようとするとうまく整理できない

□ つい難しい熟語を使うくせがあり、わかりやすく書けない

□ ネットにある文章の真似が多く、オリジナリティのある文章が書けない

□ 書いたら書きっぱなし。読み返すのが面倒

□ 漢字が多かったり、文字がびっしり詰まっていたりして、読み返す気にならない

□ 読み返してみると、誰に向けて書いた文章なのかはっきりしない

□ 全体的に何が言いたいのかよくわからない文章になってしまう

(52ページより)

チェックした弱点を踏まえたうえで実用文の書き方を学べば、効率よく学ぶことができるというわけです。次に、「伝わる文章」の3つの性質を見てみましょう。

その1:「誰に向けて書いているのか」がハッキリしている

実用文とは、誰かになんらかの行動をしてもらうために書く文章のこと。よって、その「誰か」が明確にイメージされていることが重要。そして一般的に、読み手の範囲が限定されている方が、文章は書きやすくなるもの。自分と相手が共有している知識や文脈があるため、他の人が見てわからない文章でも、2人の間なら伝わるというわけです。

逆に、読み手の範囲が広がれば広がるほど文章は書きにくくなります。したがって、読み手の範囲が広い文章を書くときは、自分の身近な人をイメージして、その人にわかるように書いていくようにするのがコツだと著者は言います。「読み手を決める」ことが、伝わる文章の第一条件だということ。(54ページより)

その2:「論理的に」書かれている

実用文では、なにを伝えたいかが明確であることが大切。そのためにはダラダラ書くのではなく、論理の筋道に従って書く練習をすることが必要だそうです。ちなみに「論理的に書く」とは、「事実」と「意見」だけで文章を書くということ。そこに「気持ち」(「?したい」「ワクワクする」「悲しい」など)が加わってしまうと、伝えたい焦点がぼやけてしまうので注意が必要。

意見:根拠をともなった考え。「主張」ともいう。(「?に賛成だ」「?に反対だ」「私は?だと思う」)

事実:真偽が確かめられること。(「なぜならば?だからだ」)

気持ち:個人内の感情。主観的なもの。根拠はなくてもいい。(「?したい」「うれしい」「楽しい」「さびしい」

(59ページより)

論理的な文章に気持ちを書くことは不要。さらに論理的な文章では、ただ意見を書くだけではなく、意見を支えるものとして事実を書くべき。論理的な文章は、意見と事実の組み合わせによって構成されるというわけです。(57ページより)

その3:「わかりやすさ」が格段に違う

「難しい単語や複雑な言い回しを使えば、立派な文章に見える」というのは大間違い。この点について著者は、「難しい単語や複雑な言い回しを使いたがる人は、自分の考えが整理されていなかったり、明確な書き方を知らなかったりする人」だと指摘しています。

伝わる文章を書くためには、わかりやすく読みやすい文章であることが重要。そして伝わる文章とは、平易な表現でも伝えたいことはしっかり伝える、わかりやすい文章のことだといいます。(60ページより)

200字で伝える

1段落の文章は、だいたい200字程度。400字詰め原稿用紙の半分、Wordで1ページを40字×25行でレイアウトすると、たったの5行です。そして200字という長さは、ひとつのことを表現するための分量としての目安。

読んだ相手に行動を起こさせることを目的とした実用文には詳しい説明が必要になるため、1000字くらいになりがち。しかし、忙しい人は長い文章を読んでいる時間がない可能性もあるもの。そこで、まずは200字程度で伝えたい内容をしっかりと組み込んだ文章を書き、おおよその状況を知ってもらってから詳しく書かれた文章で説明する方がていねいだといいます。そのためにも、200字の法則を身につけておくことが不可欠だというわけです。(62ページより)

このように実用的な解説がなされているため、本書を利用すれば、伝わる文章を書くためのコツや技術を無理なく身につけられそうです。

(印南敦史)

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