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強情で過激な意見を持っている相手が、意外と簡単に軟化する質問

強情で過激な意見を持っている相手が、意外と簡単に軟化する質問

誰かに意見を変えて欲しいと思っている時は、「なぜ」ではなく「どのように」するつもりなのかを聞きましょう。

これは、コロラド大学の心理学者Philip M. Fernbachさんが、「政治的過激主義は理解に対する幻想によって支えられている」というタイトルの研究論文に書いていた考え方です。政治的な過激主義者には、その政党が正しいと信じている理由を上げてもらうのではなく、その政党がどのように変化を起こすのかと説明を求めるとあまり過激ではなくなる、というのがFernbachさんの説です。Fernbachさんは、実験のためにオンラインで参加してくれた2つの被験者グループに、医療問題やイランの情勢のような、複雑で議論を呼びそうな様々な政治的問題に関する意見を聞きました。

Mind Hacks」にその実験の詳細が載っていました。

1つ目のグループには、意見を聞いた後で、なぜそのような意見を持っているのかという理由を言ってもらいました。このグループは、議論やディベートなどに参加している人と同じように、その問題に関する自分の意見を言う機会がありました。

2つ目のグループには、少し違うことをしてもらいました。理由を述べるのではなく、その人が支持している政治がどのように機能するのかを説明してもらいました。その政治や政党が、このような効果があると言っている道のりを、最初から最後まで少しずつ解明してもらったのです。

結果は顕著でした。Fernbachさんの仮説の通り、自分が正しいと信じているものの理由を説明した人たちは、実験の前と同じように自分の信念を確信していました。しかし、政治が実現するメカニズムを説明するように求められた人たちは、突然考え方が軟化していただけでなく、その議題に対する自身の理解度の評価も低かったのです。

ここから分かる教訓は2つあります。

  • 友だち、同僚、パートナー、宿敵などとの議論に勝ちたい時は、その人の意見がどのように実現していくのか、どのように現実的なのかを説明してもらいましょう。
  • 自分の考えや信念が正しいと思う時は、なぜ自分が正しいのかという理由を説明するのではなく、どのようにそれが実現するかもきちんと説明した方がいいです。

ただし、このように理論上の展開通り相手が謙虚になってくれることは、思っているよりもはるかに少ないようです。『Freakonomics』の共著者で、シカゴ大学の心理学者Steven Levittさんは、彼が受けてきたすべての相談では、明らかにこのパターンしかなかったと言っていました。「ビジネスマンは、上司の前では特に、自分が知らないことに関してはまったく口を挟まない、という能力を持っている」──。

The Secret To Winning An Argument Is Ridiculously Simple|Inc.

Drake Baer(訳:的野裕子)

Photo by Shutterstock.
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