Windows 8タブレットにAndroidをインストール、デュアルブートする手順
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MakeUseOf:Windows 8タブレットもよく見かけるようになりました。しかし、まだまだアプリが充実していない印象は否めません。ひとつの解決策は、タブレットにAndroidをインストールすることです。
Androidを「デスクトップPC」にインストールするのはさほど難しくありません。(とくにAndroid x86を独自パーティションにインストールしたり、BlueStacksやYouWave、Androidエミュレーターなどを使ってインストールする場合)。しかし、「Windowsタブレット」にAndroidをインストールするのは少し苦労します。CD/DVDドライブがないからです。
また、Windows 8の「セキュアブートシステム」が、タブレットに別のOSをインストールするのを妨害します。そのため、セキュアブートを無効にする作業も必要となります。それでは以下、手順を紹介します。
どのタブレットを使っていますか?
Androidのインストール手順はタブレットの機種によって異なります。今回は、ARMプロセッサ(Surface RTに搭載)ではなく、Intel x86を搭載したタブレットについて解説します。でも、基本はだいたい同じです。
はじめに、自分のタブレットに合ったインストール手順をウェブでチェックしておきましょう。やり方を間違えると、SSDのデータを消してしまったり、マシンが起動しなくなる恐れもあります。
私のWindows 8タブレットは「Acer Iconia W700」です。最近、SSDを交換したばかり。なので、最悪の場合があっても、古いSSDにバックアップが残っているので安心です。ここでは、サンプルとしてAcer Iconia W700へのインストール手順を紹介しますが、Microsoft Surfaceや、Samsung XE700Tでも使えるはずです(XDA-Developers.comに詳しい手順が載っています)。
なぜ、WindowsタブレットにAndroidをインストールするのか?
Windowsでは膨大な数のアプリを利用できます。しかし、AndroidにあってWindowsにはない優れた機能やアプリもあります。Androidタブレットを持っていなくても、WindowsタブレットをAndroidとのデュアルブートにすれば、Androidの良さも楽しめるうえ、余分のコストもかかりません。また、Windows 8は起動が速く、OSの切り替えも苦痛ではありません。
ただし、Windowsタブレットでは、x86対応のAndroidアプリしか動かないので注意すること。
Windows 8タブレットにAndroidをインストールするに必要なものは?
事前準備は少し複雑です。とくにWindows 8の初心者には大変かもしれません。
まず、インストールメディアとして、512MB以上のUSBフラッシュドライブ(USBメモリ)を用意し、FAT形式でフォーマットします。USBキーボードとUSBハブも準備してください。
USBハブは小型で外部電源が要らないタイプがおススメ。外部電源タイプは起動に少し時間がかかります。そうなると、「F12」キーを押すべき時にUSBキーボードが未接続になってしまう可能性があります。ですので、外部電源が要らないUSBハブを選んでください。
次に、Sourceforgeから『Win 32 Disk Imager』をダウンロードしてください。USBメモリにディスクイメージを書き込むのに使います。
続いて、Intelの「Open Source Technology Center」にアクセスし、インストールしたいAndroidのバージョンを選んで、「Generic UEFI Installer」イメージをダウンロードしてください。ダウンロードが完了したらZIPファイルを解凍します。
AndroidをUSBフラッシュドライブに書き込む
次は、ダウンロードしたAndroidをUSBフラッシュドライブに書き込む作業です。USBフラッシュドライブをタブレットかUSBハブに接続し、先ほどダウンロードしたWin 32 Disk Imagerを解凍してください。
解凍したフォルダの中にあるWin32DiskImager.exeを起動し、同じく解凍済みのAndroidインストーラーを探して、「ImageFile」欄に指定します。
「Device」欄でUSBフラッシュドライブが選択されているのを確かめたら、「Write」ボタンを押してインストールを開始します。完了メッセージが表示されたら、次のステップへ進みましょう。
Windows 8のシステム設定を変更する
Windows 8タブレットに別のOSをインストールするには、システム設定の変更が必要です。
まず、セキュアブートを無効にします。「設定>PC設定の変更>保守と管理>回復」とたどり、「いますぐ再起動する」をクリックします。続いて、「トラブルシューティング>詳細オプション>UEFI ファームウェアの設定」を選び、BIOS画面を開きます。
左のメニューから「Security」を選択、Supervisor password(管理者パスワード)を設定します。次に、メニューから「Boot」をクリック、「Secure Boot」オプションを探して「Disabled」にします。
電源ボタンを押して再起動し、画面が表示されるまでWindowsボタンを長押しします。これで、UEFIモードが選択されていることが確認できるBIOS画面にショートカットできます。
次に、タブレットの電源を切り、USBハブをUSBポートに接続します。キーボードとUSBフラッシュドライブをUSBハブに接続したら、「F12」キーを長押ししながらタブレットを起動します。ブートメニューが表示されたら、矢印キーでUSBデバイスを選択、あとは指示にしたがってディアルブートモードをセットアップし、ボリュームキーでAndroid用のスペースを割り当てます。
Androidのバージョンによってステップが少し違いますが、私が選択したオプションは次の通り。
Do you want to preserve Windows and dual boot? Y
Do you want to resize Windows to make more space? Y
Enter new size in MiB for Windows: デフォルト値のまま
Install GummiBoot bootloader? Y
Enter boot menu timeout (0=no menu)(min=0, max=60, enter=5) 15
ここまで設定すると、インストールが始まります。完了すると以下のメッセージが表示されます。
Installation now configured. Press enter to continue
予定通りいけば、次回のタブレット起動時にブートメニューが表示され、AndroidかWindows 8のどちらを立ち上げるか選べるようになります。
Windows 8タブレットでAndroidを実行する
私もこの手順通りにインストールしてみましたが、思い通りいかないところもありました。修復サイクルにかなり時間がかかったあと、ようやくマシンが起動したのですが、勝手にWindows 8.1が立ち上がってしまいました。何度か再起動してみましたが、結局、ブートメニューは一度も表示されませんでした。
今のところ、Androidを立ち上げるには(すなわちブートメニューを表示するには)、タブレット起動中にF12を長押しするしかないようです。大変不便です。また、最初はWindowsからBluetoothが使えませんでした。ところが、Androidを起動して、設定を開き、Bluetoothをオンにして、Windowsで再起動したところ、Bluetoothが使えるようになりました。
インストールがすべて完了し、Androidが起動できたら、あとは期待通りに動作するはずです。ただし、x86バージョンは非公式なので、一部使えない機能もあるので注意。Google PlayやGmailを使うには『gApps』のインストールが必要です。
How to Install Android on Your Windows 8 Tablet|makeuseof
Christian Cawley(訳:伊藤貴之)
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