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やる気が出るご褒美とセットにすれば、新しい習慣が身につく

やる気が出るご褒美とセットにすれば、新しい習慣が身につく

楽しみというよりも、有意義だからジムに行く習慣を身につけたいと思っているとします。最近の研究で、そういう時はご褒美とセットにすると身に付きやすい、ということが分かりました。

新年が近付きつつあるので、そろそろ来年の目標は何にしようか、来るべき年に自分の人生にどんな価値ある変化を起こそうかと、考え始めている人も多いでしょう。健康のためにジム通いをするにしろ、会社でする作業を新たに整理するにしろ、何かしら自制心が必要なことを目標にしようと考えているのであれば、いかにしてやる気を出すかということを意識した方がいいでしょう。

あまり楽しくない新しい習慣を身に付けるのに、歯を食いしばってがんばれそうにないという時は、不純な動機やご褒美があった方がいいです。

ペンシルベニア大学ウォートンスクールの「Knowledge@Wharton」に載っていた最近の研究に、うれしいことが書いてありました。同校のKatherine Milman教授は、ジムで汗を流している間だけ、『ハンガー・ゲーム』のような小説を読んでもいいと決めたことで、定期的に運動をする習慣を身に付けることができたので、良い習慣を身に付けるためにご褒美をあげるという考え方に興味を持ちました。Milman教授は、あまり楽しくない新しい習慣と少しのご褒美をセットにするという考えを、科学的に調査しようと決め、これを「誘惑セット」と名付けました。

Milman教授は、ウォートンスクールの健康管理をしているKevin Volpp教授と、ハーバード・ケネディスクールのJulia Minson教授と一緒に、「『ハンガー・ゲーム』をエサにジムに行くこと:誘惑をセットにすることの効果」(PDF)という論文を最近発表しました。この研究によって一体何が分かったのでしょうか?

もっとジムに通いたいと思っている226人の被験者が、誘惑をセットにすれば大学のジムに行くようになるか、9週間観察しました。被験者は3つのグループに分けました。1つ目は、好きな小説を4つ選びiPodに入れ、ジムに行った時だけその小説を読んでいいというグループ。2つ目は、オーディオブックをiPodに入れ、ジムにいる時だけ聞いていいと指示しつつ、iPodを家に持ち帰ることも許可したグループ。3つ目は、被験者にそれぞれ25ドル(4つのオーディオブックとほぼ同等の価格)のギフトカードを与え、もっと運動をがんばるようにと励ましただけのグループ(コントロールグループと呼ぶ)。被験者は、事前のテスト『ハンガー・ゲーム』や『ダ・ヴィンチ・コード』、『トワイライト』シリーズ、『ヘルプ』を含む、小説がかなり好きだと分かった82人の中から選びました。

最初に、ジムだけでオーディオブックを読むことが許されているグループは、3つ目のコントロールグループよりも51%多く、2つ目のジムだけでオーディオブックを読むように自己制限しているよりも29%多く、ジムに通うようになったことが分かりました。

この研究結果は、『ダ・ヴィンチ・コード』の作者ダン・ブラウンや、『トワイライト』シリーズの作者ステファニー・メイヤーにとっては、当然うれしいニュースだと思いますが、あまり楽しくない作業や習慣を社員に身につけて欲しいと思っている経営者にとっても、新たなアイデアを提供するのではないでしょうか。

「Knowledge@Wharton」では、「ペディキュアを塗っていると時間を忘れてしまったり、カフェに行ったら5ドルのラテで延々とダラダラ過ごしてしまったりして、つまらない仕事をなかなか終わらせることができないというような場合は、その嫌な仕事をやっている時だけラテを飲んでいいとか、ペディキュアを塗っていいという風にするといいでしょう」と例をあげて説明していました。

自分で自分にご褒美をあげる場合は、基本的にお金や物のことが多いですが、嫌な作業や習慣に取り組む時は、それをやる気にさせるものという風に少しアイデアをひねってみるといいと思います。

Jessica Stillman(原文/訳:的野裕子)

Photo via Shutterstock.
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