特集
カテゴリー
タグ
メディア

「ら」抜き言葉やムダな修飾...。ありがちなミスを避け、伝わる文章を書くには

「ら」抜き言葉やムダな修飾...。ありがちなミスを避け、伝わる文章を書くには

25万部以上のベストセラーとなった『文章力の基本』などで知られる著者が、文章力の重要なポイントをまとめた書籍が『文章の決め手』(阿部紘久著、日本実業出版社)。

著者の講義を受けた受講生の実例などをもとにしたという「うっかり書いてしまいそうな」400もの文例を掲載し、具体的な改善案を示していくという構成になっているだけにとても実用的。すべてを掲載してしまいたくなるほど充実した内容なのですが、その中から第14章「話し言葉の影響を避ける」に焦点を当ててみます。

無意味な飾りを取り去る

話し言葉では、無意味な言葉をつけ加えてしまいがち。しかし文章からは、無意味な言葉を取り去る必要があるといいます。例を見てみましょう。

・「〜の方」

(×)新製品の方をご紹介させていただきます。まずその新しい機能の方をご説明します。

(○)新製品をご紹介させていただきます。まずその新しい機能をご説明します。

・「〜という形」

(×)来年1月から営業開始という形をとらせていただきます。

(○)来年1月から営業を開始させていただきます。

「〜の中で」

(×)私の中で、「マナー」とは相手への思いやりから生ずる行動なのだと思う。

(○)私は、「マナー」とは相手への思いやりから生ずる行動だと思う。

短縮表現を避ける

「やっぱ」「まじ」「めっちゃ」のような短縮表現は話し言葉としても不適切ですが、書き言葉では絶対に避けるべき。

・動詞(述語)を端折らない

(×)私は建て途中の家を買いました。

(○)私は建てている途中の家を買いました。

・文頭の「結果」「正直」「基本」などを避ける

(×)事実と意見とを混同すると、結果、間違った判断をしてしまうことがあります。

(○)事実と意見とを混同すると、間違った判断をしてしまうことがあります。

(×)基本、風が吹くコースです。

(×)しばしば風が吹くコースです。

「ら」抜き言葉を避ける

「可能」を表す「られる」を「れる」としてしまう「ら」抜き言葉は、話し言葉としても誤り。「ら」を加えても「可能」が「可能」のままなら、それは「ら」抜き言葉。

(×)和服をひとりで着れる

(○)和服をひとりで着られる

(×)いい絵がたくさん見れる

(○)いい絵がたくさん見られる

「ら」を加えたときに「可能」の意味を失い、「受身」や「尊敬」に変わってしまったら、それは「ら」抜き言葉ではなく、意味が変わってしまうため「ら」を加える必要が。

切れる(可能) → 切られる(受身)

売れる(可能) → 売られる(受身)

帰れる(可能) → 帰られる(尊敬)

逃げ腰表現を避ける

発言を曖昧にして責任の所在をぼかす、異論・反論が出たときのために逃げ道を残すなどの心理が見える表現は不適切。説得力も半減します。

・「とか」「たり」

(×)今回の仕事は、しっかりやらなければとか思います。

(○)今回の仕事は、しっかりやらなければと思います。

・「的には」

(×)私的には、この問題は避けて通れないと思います。

(○)私は、この問題は避けて通れないと思います。

ずらした表現を避ける

正しい表現から少しずらした表現は、書き言葉としては不適切。

・「個」

(×)1個上の先輩に相談しました。

(○)1年(または1つ)上の先輩に相談しました。

・「子」

(×)仲の良い子と、北海道に行きました。

(○)仲の良い友人と、北海道に行きました。

ご紹介したのはほんの一部ですが、このように実用的な解説がふんだんに盛り込まれています。疑問に思ったことをすぐにチェックできるので、デスクに置いておけば、きっと役に立つことでしょう。

(印南敦史)

swiper-button-prev
swiper-button-next