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「脂肪や炭水化物で太る」は本当?:健康神話を検証する(1)

「脂肪や炭水化物で太る」は本当?:健康神話を検証する(1)

肥満の原因は脂肪だ! いや違う、炭水化物だ! インターネットには数限りない健康に関するアドバイスがあふれていて、中には実際に信じてしまいそうなものもあります。これから数回に分けてお届けする記事で、よく知られている10の健康神話を検証し、その真相を確かめていきましょう。

まずは、肥満の原因だと考えられる脂肪と炭水化物について、です。米Lifehackerでは、長年にわたって健康の話題をたびたび検証してきました。とはいえ、どんなテーマであれ、専門家といえるほどの知識はありません。そこで、健康神話の真偽を探るために、Carly Stewart博士(「Money Crashers」の医療エキスパート、過去記事「自分に合うダイエット方法を見つけるためにやるべきステップ」にも登場)、Andy Bellatti氏(ラスベガスの栄養管理士、「食の都市伝説」についての記事でもご協力いただきました)、Spencer Nadolsky博士(「Examine.com」の医療担当編集者)という3人の専門家の力をお借りしました。3人はそれぞれの"神話"についてそれぞれの見解を示してくれましたが、大筋では同じ結論にたどりつきました。

巷には健康をめぐるばかげたガセネタがあふれている、という結論です。

神話1:脂肪の多いものを食べると太る

脂肪を食べて太るのはあたりまえのようですが、あたりまえに思うことが実は間違いだったというケースは多々あります。なにしろ、かつてはガチョウは果物のように木になると信じられていましたが、それにも一見筋の通った理由があったくらいですから。

実は、脂肪が体内に入ったからといって、そのまま体内にとどまるとは限りません。長年信じられてきたこの神話は、あまり理にかなったものではなかったのです。Stewart博士はこう説明しています。

脂肪の多い食品の摂取は、体に脂肪がつく直接の原因ではありません。適度な脂肪は、ヘルシーでバランスのとれた食事には欠かせません。体に脂肪がついて体重が増えるのは、エネルギーのバランスが悪いせいです。消費する以上のカロリーを摂取すれば、体重は増えます。脂肪はカロリーが凝縮された栄養の塊ですが、食事から完全に脂肪を抜く必要はありません。

Bellattiさんもそれに同意し、私たちが脂肪を問題視してしまう背景を示唆してくれました。

まったくばかげています。脂肪を多く含む天然の食材(種実類やアボカドなど)は食べごたえがあり、満腹感を長もちさせるのに役立ちます。単に「脂肪分が多い」からといって、フライドポテトとアーモンドを同じカテゴリーに入れてはいけません。

フライドポテトのような食品では、満腹にはなりません。また、良質の脂肪を含む食品(Bellattiさんが挙げたようなもの)とは違って、脂肪以外の有用な栄養素も含まれていません。Nadolsky博士もこれに同調し、要するにどんなものでも食べすぎはダメということだと指摘しています。

脂肪を摂れば太ることもありますが、それは炭水化物でも同じだし、(影響は小さいものの)タンパク質でも同じです。要は、カロリーを摂りすぎているだけのことです。脂肪の中にも、比較的「良質」と見なされているものがあり(例えばココナッツオイルや魚油などは、トランス脂肪よりも良質とされています)、体重の増えやすさも多少は違います。でも、「必要以上」に摂取すれば、必ず体重は増えます(「必要以上」の基準は人によって異なりますが)。

つまり、脂肪は肥満の直接の原因ではなく、食べすぎが問題なのです。それはどんな栄養素でも同じです。

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それから、「脂肪分ゼロ」を謳った食品にも注意する必要があります。というのも、実際には脂肪が含まれている可能性があるうえに、かなりの量の糖分が加えられているケースも多いからです。なんらかの成分が排除されている場合は、何がその穴を埋めているのかを確かめるようにしましょう。

神話2:炭水化物を食べると太る

脂肪が太る原因でないのなら、太るのは炭水化物のせいに違いありません! そうでしょう? 炭水化物はここ10年ですっかり悪役になり、手っとり早く体重を落とすための短期的なダイエットでは、こぞって炭水化物を抜く方法がとられています。ですが、炭水化物の場合も、大切なのはヘルシーなバランスを守ることです。

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適度な量なら炭水化物を摂っても問題ない理由を、Nadolsky博士が説明してくれました。

肥満の原因として炭水化物を敵視する傾向が強くなっていますが、人間の体内ではデノボ脂質合成(DNL:糖が脂質に変換されること)があまり効率良く機能しないことは見落とされているようです。炭水化物が脂肪になるには、かたよった食事と運動不足という条件がそろわなければなりません。ですから、肥満の原因はかたよった食事と運動不足にあると考えるほうが自然でしょう。

では、どんなケースなら、炭水化物が問題になるのでしょうか? Bellattiさんはこう指摘しています。

単純化しすぎるのはナンセンスです。繰り返しになりますが、同じように炭水化物を豊富に含んでいても、Pop-Tart(ポップタルツ、米ケロッグの菓子)と洋ナシは同じではありません。問題なのは、精製された加工度の高い炭水化物です。そうした炭水化物は、空腹感を引き起こすことがあるからです。

Stewart博士が、さらに詳しく説明しています。

砂糖のかたちで摂る炭水化物の量を制限するのは意味のあることです。砂糖は栄養価が低く、カロリーが高いからです。しかし、炭水化物を完全に抜くとなると、全粒粉パンや小麦のパスタといったヘルシーな食品も避けることになります。消費する以上のカロリーを摂取しない限り、体重が増えることはありません。

そろそろパターンが見えてきたのではないでしょうか。ヘルシーな食事とは、要はバランスと、天然素材を選ぶことに行きつくのです。炭水化物を完全に抜く必要はありませんが、摂取するのなら、あまり加工されておらず、炭水化物以外の栄養素を多く含んだ食品を選ぶようにしましょう。

さて、続いては糖分の摂り方にメスを入れていきます。記事は、明日公開の予定です。続きの記事を公開しました。こちらのリンクよりご確認を。

Adam Dachis(原文/訳:梅田智世、風見隆/ガリレオ)

Photos by IainBuchanan, Dominik Schwind, Nina Hale, John Fischer, Tony Alter, Orin Zebest, gleam_df, The U.S. Army, davidd, Igor Zh, and Leremy (Shutterstock).
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