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もしもあなたがギークなら、子育ては何倍も楽しい。実践的オタク知育のすすめ

もしもあなたがギークなら、子育ては何倍も楽しい。実践的オタク知育のすすめ

ある種の「趣味のある人々」にとって、成長や成熟、そしてその先にある「結婚」や「親になること」はひとつの壁であり、乗り越えなければならない試練なのだといわれてきました。

コミックやゲームに夢中で、科学の話題には身を乗り出して食いつき、襟が伸びきったスターウォーズのTシャツがお気に入り。だから幼児性の象徴みたいなアクションフィギュアのコレクションをゴミの日に捨てたとき、その人は初めて成熟した「大人」になれる――。

でもそれって、本当でしょうか?

ギークマム――21世紀のママと家族のための実験、工作、冒険アイデア』(オライリー・ジャパン)は、そんな「趣味のある人々」=ギークがギークのままで親になるということについての、明るい肯定を謳った1冊です。『ギークマム』には、子どもたちと一緒に身近な素材を使って簡単に楽しめるギークな実験や工作のアイデアがたくさん詰まっています。すべてのアイデアに予算・所要時間・対象年齢などがついており、実用性の高さは保証付き。

ここでいう「ギーク」とはコミック、SF、サイエンスなど、幅広くテクノロジーや空想の世界を愛する人のこと。そういった趣味に覚えのある人ならば、本書の目次を見渡しただけで感動するはず。

「電子レンジでプラズマ発光」

「ホウ砂の結晶でクトゥルフ作りはいかが?」

「私が幼児に『ワールド・オブ・ウォークラフト』で遊ばせる理由」

「テトリスケーキ」

「フィボナッチ数列と黄金比でハンドメイドを美しく」

「リサイクルショップで揃えるスチームパンクコスプレ術」

そもそもギークやオタクとは、何かに没頭し、追求し、熱狂しながら学ぶ喜びを知っている人たちのこと。子どもたちに「苦行ではない勉強」を伝えるのにこれ以上ない教師かもしれません

また、子どもを持つ身となった先輩ギークからのアドバイスにもリアリティがこもります。

「非オタクのママ友とのつきあい方(ママ限定)」

「子持ちのためのオタク系イベント参加心得」

「ベッドの下の大量のコミック本 他人の趣味と一緒に暮らすには」

他にも「ニンテンドー世代が大人になって」や「子どもにとってのスーパーヒーローの意義」など、思わず目頭が熱くなるコラムが随所に挟まれているのも魅力の1つ。

Makerカルチャーと手芸の結びつきなど現在進行形の話題も多く、紹介されているオンラインコミュニティをのぞいてみると本書そのままのアツい盛り上がりを感じることができたりもします。

「いい歳してまだそんな趣味にハマってるの?」なんて言われることもあるけれど、ギークであることと大人になることは対立しない。ギークはギークのまま、親になっていい。むしろオタクだからこそ子どもに伝えられる大切なことや、一緒に楽しめる遊びがたくさんあるよ。海の向こうの同志・先輩諸氏から届くそんなポジティブなメッセージに、筆者同様、強く励まされる人は多いのではないでしょうか。

ギークマム――21世紀のママと家族のための実験、工作、冒険アイデア | オライリー・ジャパン

(吉川晶子)

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