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「生きることへの興味を保ち続ける方法」をゴッホは教えてくれる

「生きることへの興味を保ち続ける方法」をゴッホは教えてくれる

NPR:以下に紹介する2つの絵画は、まぎれもなくフィンセント・ファン・ゴッホが描いたものです。大きな枝をつけた木が立ち並ぶ南フランスの街道がモチーフであり、どちらにもほとんど同じ木、家、道行く人が描写されています。

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Vincent van Gogh, The Road Menders, 1889
(Walter Larrimore/Courtesy of The Phillips Collection

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Vincent van Gogh, The Large Plane Trees (Road Menders at Saint-Remy), 1889
(The Cleveland Museum of Art/Courtesy of The Phillips Collection

『The Road Menders』と『The Large plane Trees(またの名をRoad Menders at Saint-Remy)』は、1989年の5月にゴッホが描きあげました。「コピー」だという人もいるほど両者は似通っています。けれど、まぎれもなく2つは別の作品です。まったく異なる色を使っていますし、細かい点にも少し違いが見られます。

これら2つは、ワシントンで開かれたThe Phillips Collectionに持ち寄られました。他にもゴッホが「写し」と呼んだ作品も展示されていました。多くのテーマがありましたが、同じテーマのもとで9つの異なる作品が描かれたものもあります。

ゴッホはなぜ同じような作品を描いたのか

筆者は、New York Timesに寄稿されたHenry Adams氏の「Seeing Double: Van Gogh the Tweaker」という記事を読み、その展示会を知りました。2つの「修正された」作品について、Adamsはどちらが先に描かれたか、そしてそれを知る術を説明しています。彼はまた、ゴッホのコピー作品ににせものがあるとする「厳格すぎる学者」についても触れています。

ゴッホの「写し」はにせものではありません。「コピー」と呼ばれていること自体もおかしいと思います。Phillipsの展示会でも強調されていたように、これがゴッホの芸術表現だと理解するべきでしょう。Adams氏によると、弟であるテオドルス・ファン・ゴッホに向けた手紙で、ゴッホは「何回も描くことで、始めの作品をよりよいものに仕上げた」と記しています。

私は、何回も作品を描き直すのは、別段並外れたことではないと思っていました。良い作品にしようとすると、何度も試行錯誤や、成功と失敗を繰り返すものです。音楽家は1日に何時間も練習しますし、作家は何度も文章を書き直します。しかし、ゴッホの「写し」は、この意味の「練習」ではないと気付きました。彼は、一般に公開できるほどの1枚を完成させた後、ほとんど同じだけれど少しだけ違うものを描いていたのです。

今日作ったものが、明日作るものの基礎となる喜びを知る

ここから私たちが学べることがあるでしょう。何かを作り上げた後、それを自分で厳しく批評するのです。あなたは、作品が完成したあと、意識的にそれを見返しているかもしれません。「良い? 悪い? 良くも悪くもない?」と自問自答しているかもしれません。「なぜ一度目でできなかったのだろう?」とも。だけど、完成品の出来を受け止めて、反復してみるのも1つのやり方ではないでしょうか。

料理する場合を考えてみましょう。おいしそうなパスタのレシピを見つけました時は、スパイスの量や比率を微調整して、あるいは違う種類や香りを持つトマトを使って、作る度に異なるトマトソースにするのです。味を良くするためだけではなく、台所で実験してみることが、料理の楽しみとなるでしょう。

友達と音楽やダンスを作り上げるとき、あるパートの身体表現を少しだけ変えて繰り返し練習するのです。何度もしているうちに、まったく新しいものができあがるでしょう。

文章を書くときも同じです。私が教えている英作文の授業で、学者が書いた記事や本についての小論文を書く宿題を出します。ほとんどの学生は、「一生懸命書いたし、結果に満足しているから」と言って、1回書いたら、それ以上書くことをやめていました。ここで違う視点から考えてみましょう。私が「完成した」小論文を書き直す課題を与えるのは、文法や科学的な間違いを直してほしいだけではありません。言葉や文章の言い回しも変えて欲しいのです。すると、以前の小論文でははっきりしなかったものが、姿形を変えて新しい小論文に表れてくるでしょう。

ゴッホの絵画についての展示会は、振り返ることの大切さを教えてくれます。私たちが創り出すものは、完璧かつ一度作ればそれで終わるものではありません。今日作ったものが、明日作るものの基礎となる喜びを味わってください。

Van Gogh Teaches Us How To Keep Life Interesting|NPR

BARBARA J. KING(訳:駒場咲)

image by Thinkstock/Getty Images.
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