
Googleで検索すると、スマホの音を大きくするための「DIYスピーカー」が出てきました。紙コップからガラス瓶まで使っている材料は様々で、しっかりとボリュームを大きくしてくれます。
では、実際の所どんなスピーカーが一番良いのでしょうか。今回はDIYスピーカーをいくつか作り、聞き比べをしてみました。
比較テストをするにあたって用意したのは次の通り。
測定機器
iPadと、音量測定アプリ『Decibel Meter Pro』
DIYスピーカーをつける音源再生用端末
iPhone 4Sのスピーカー
音源
ビートルズ『Helter Skelter』。のっけから大音量でシャウトするこの曲、開始から12秒ほどで音声のピークがきます。
スピーカー無し
まず、テーブルの上にiPhoneを置いただけ、スピーカー無しの状態でテストをしました。この測定結果デシベル値59が、これからのスピーカーテストの基準値となります。
- デシベル:59
- 音質:良くない。高音が多く低音が無い。
1.イヤフォンを紙コップの中に入れる
イヤホンの耳に入れる部分を紙コップの中に入れるだけというシンプルな方法です。気になる方はこちらの記事も参考にどうぞ。
- デシベル: 53
- 音質: 普通。ボリュームは小さいが、静かな場所で音楽を聞くにはちょうどいいステレオサウンドになる。
2.陶器のコップ
コップの中にスマホを入れるというもの。今回はガラスと陶器のコップでテストしてみたが、プラスチックも良いらしい。次は「陶器」のコップの測定値。
- デシベル: 60
- 音質: 良い。ボリュームはそこまで大きくないが、音質が向上し、よりはっきりと聞こえる。
3.トイレットペーパーの芯
トイレットペーパーの芯はそこまで良くないと聞いたことがあったが、試してみることにした。その通りだった。
- デシベル: 63
- 音質:良くない。トイレットペーパーの形状に関係なく、スピーカー無しの状態よりも音が良くなることはなかった。
4.巻いた紙
巻いた紙をスピーカーにするのも、簡単で一般的な方法の一つ。紙を長くすればするほど音は大きくなるが、今回はレターサイズの紙を使った。
- デシベル: 64
- 音質: 良い。スピーカー無しよりも音は良く、高音がよく響くように聞こえた。
5.陶器のボウル
スマホを陶器のボウルに入れるというのもあります。ボウルの形状によって、音質や音量は大きく変わるでしょう。
- デシベル: 64
- 音質: 普通。低音で少し雑音があるが音質は良い。よく響く。
6.ガラスのコップ
目覚ましのアラーム音を大きくする方法として紹介したことがあるこの方法。音楽でも試してみた。
- デシベル: 67
- 音質:良くない。音は大きくなるが、反響がひどくて聞いていられない。
7.スピーカー型にした厚紙
筆者が苦肉の策で考案したのがこの厚紙スピーカー。どの程度のものかを調べてみたくて、今回テストしてみた。オートミールの箱を切ってiPhoneに合うように作っている。
- デシベル: 67
- 音質: 良い。そこまで大きな変化はないが、部屋中に音が響き、高音と低音のバランスも程よい。
8.紙コップ
「37 Signals」のプログラマーSam Stephensonが、コーヒーカップをiPhoneのスピーカーにしているとポストしていた。紙コップでは他の方法ほど音が大きくなるとは思えなかったが、なんと今回のテストではボリューム音質共に一番良かった。
- デシベル: 72
- 音質: 良い。部屋のどこにいても音がきちんと聞こえた。
今回のテストでは、紙コップが音量・音質ともに最高でした。一度作って試してみたらいかがでしょうか!?
Thorin Klosowski(原文/訳:的野裕子)