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USBメモリのデータ破損を防ぐ方法まとめ

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USBメモリのデータ破損を防ぐ方法まとめ

やっとの思いで仕上げた履歴書や作品集、論文、写真などを USB メモリに保存したのに、いざ印刷しようとするとデータが破損していてファイルが開けない...。想像しただけでゾッとしますね。こんな「最悪の事態」は、何としても避けたいもの。

今回は、ウェブサイト「Stack Exchange」の Super User コーナーから、「USB メモリに入れたデータを安全に保管するための方法」をご紹介します。「USB メモリ(USB フラッシュドライブ)のファイルシステムの破損やデータ損失を防ぐための方法はありますか? 私は Vista とそれ以降の Windows 環境を利用しています」と投稿された質問に対して、以下3つの回答が寄せられました。

1.「手間を省かない」

以下、Seth Curryさんの回答。

USB メモリが破損してしまう原因で、もっとも一般的なのは「焦り」です。多くの人が経験のあることだと思いますが、私はよく USB メモリを安全に取り外すための手順を省いてしまいます(念のために言っておくと、重要なファイルを USB メモリだけに保存しておくようなことはしません。あなたもそうしてくださいね)。

なぜ、引っこ抜いてはいけないか

コンピュータには、「書き込みキャッシュ」と呼ばれるものがあるため、このたったひと手間を怠ったせいで USB メモリが破損してしまうことがあるのです。書き込みキャッシュとは、書き込みの速度を上げるための機能です。OS は、リクエストを受け取った時にその都度フラッシュメモリに書き込みを行うのではなく、いったんキャッシュメモリにリクエストを保存して、あとでまとめて書き込みます。

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「安全に取り外す」または「アンマウント」を実行すると、もうすぐ USB メモリが取り外されることをコンピュータが理解し、キャッシュメモリにあるリクエストを書き込み、バックグラウンドで実行しているすべてのプログラムに対して、 USB メモリへのアクセスを停止するよう命令します。この動作が完了するまで待たないと、 USB フラッシュドライブに書き込まれるはずだったデータが正しく書き込まれず、ファイルシステムの破損につながるのです。

おすすめのフォーマット形式

フォーマットについては、私は USB メモリ用に「ext4」を愛用しています。ただし、Windows の場合 ext4 だと問題が発生しやすいので、「NTFS」をおすすめします。NTFS は大容量ファイルやジャーナルファイルをサポートしているので、とても効率的に動作するはずです。とはいえ、ファイルシステムは個人の好みで選択するものですし、破損しにくいファイルシステムは、動作がかなり遅くなるとされています。最近では「ZFS」が人気ですが、Windows や USB メモリでも使用できるかはわかりません。

安っぽいほうが意外に壊れない(気がする)

ブランドによって USB メモリの品質に大きな差があるとは思いませんが、コネクタに保護機能が付いたものや、「頑丈そうに見える」ものはあります。ただ意外なことに「安っぽい作り」のほうが壊れにくい気がします。私は、だいたい安価なものを使っています。

USB メモリはあくまで補助的なもの

必ず覚えておきたいのは、「重要なファイルを USB メモリだけに保存するようなことはしない」ということです。すぐになくしてしまいそうな小さなものですし、誤って踏みつけて壊してしまったり、トイレに落としてしまったりすることもあります。大切なデータはバックアップを取り、少なくとも2つのドライブに保存しておくようにしましょう。また、火災や水害などのリスクを考慮して、物理的に離れた2カ所以上の場所で保存しておけば、さらに安心です。

2.「ファイルシステムのルールに合わせましょう」

Chronoさんの回答です。

1つの OS(オペレーティングシステム)で USB メモリを使う場合は、ファイルシステムをコンピュータと合わせるようにしましょう。

  • Windows:NTFS


  • OS X:HFS

    ※Macのディスクユーティリティを使って「MacOS拡張(ジャーナリング)」でフォーマット


  • Linux:いくつかオプションがあります(詳しくはこちらの記事で紹介しています)。複数のOS上でドライブを使用する場合は、不安定ではあるものの、互換性ではもっとも優れたファイルシステムの「FAT32」を使います。互換性を気にしない場合は、上で挙げた形式を使ったほうがいいでしょう。

    ※LinuxとWindowsを使っている場合は、コンピューターのファイルシステムとUSBメモリの両方でNTFS形式が使えます。ただし、OS Xを使っている場合は、NTFSで動作させると非常に面倒ですし、そんな手間をかけるほどの価値はありません。

Breakthroughさんが、「チェックしておきたい機能」をいくつか挙げていますが、これらの機能は、現在出回っているほぼすべての USB メモリに搭載されています。メーカーによって同じ機能が異なる名称で呼ばれていることもありますが、わざわざ調べるまでもないでしょう。機能のチェックにあまり時間をかけないようにしましょう。

Seth Curryさんも書いていますが、データの安全な保管には、常に冗長性(アバウトにいうと、障害に備えてデータを複数用意すること)が重要です。どんな記憶装置であってもいつかは壊れてしまうものですから、1つのソリューションだけで安心しないようにしましょう。

3.「互換性、完全性、速度のどれを重視するか決めましょう」

以下は、Breakthroughさんの回答です。

FAT32NTFS など、一般的に使用されているファイルシステムでは、データの検証情報を保管していません(内部ファイル自体にのみ保管しています)。そのため、データのバックアップを保管し、チェックサムを使ってデータを検証しましょう(MD5 や SHA1 でハッシュを生成すれば、データが破損しているかどうかだけは確認することができます)。

さらに、リカバリー用のアーカイブも保存します。そして、ファイルシステムの形式に関わらず、いつでもドライブを正しくアンマウント(取り外し)してください。そうすれば、現在実行中のファイルの読み込みと書き込みが完了し、バッファがクリアされます。

ファイルシステムは「exFAT」でいかが?

堅牢性を求めれば互換性が犠牲になります。ZFS のような、データ検証とチェックサム機能(または冗長データ)を内蔵したファイルシステムを使いたいと思うと、Windows や OS X での利用にかなりの面倒が生じます。パフォーマンスを重視する場合には、ほとんどの OS でサポートされていて、設定不要または簡単な設定だけで利用できる exFAT はどうでしょうか。

そもそも USB メモリは読み書きの回数が決まっている

USB メモリの寿命を伸ばすテクノロジーとしては、「ウェアレベリング」と「オーバープロビジョニング」が知られています。ドライブがウェアレベリングをサポートしている場合、大容量のドライブであれば、消耗した部分があっても、ほかの部分を利用することができます。

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結局のところ、USB メモリは永久的に使用できるものではありません。現在のフラッシュメモリはすべて、書き込み/読み込みできる回数に限りがあり、時間がたてばデータ損失が避けられません。データ損失のリスクを軽減するには、定期的にバックアップを取ったり、チェックサムを使ってデータを検証し、いつファイルが破損したかを把握しておいたりするのが良いでしょう。

データ完全性とデータリカバリーを備えたファイルシステムを使うこともできますが、今のところ UNIX 以外の環境では一般的なものとはいえません。また、ファイルごとに追加のチェックサムと冗長情報を記録しておく必要があるため、動作が遅くなったり、フラッシュドライブを通常よりも早く消耗させてしまったりする可能性もあります。どんな場合であっても解決策はありますが、「互換性」、「完全性」、「速度」のどれに重点を置きたいのかを考えておく必要があります。

Tessa Miller(原文/訳:兵藤説子/ガリレオ)

Photo by Thinkstock/Getty Images.
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