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ヴァージン・グループ会長が明かす「起業の5つの秘密」

ヴァージン・グループ会長が明かす「起業の5つの秘密」

ライク・ア・ヴァージン』(リチャード・ブランソン著、土方奈美訳、日経BP社)の著者は言うまでもなく、レコード会社のヴァージン・レコードを出発点としながら、以後は航空、鉄道、金融、携帯電話、旅行、飲料、通信、放送、出版、宇宙旅行などの分野に進出したヴァージン・グループの会長。

本書は世界中の起業家から届く「どうすれば"ヴァージンみたいに"経営できるのか」というような質問への答えや、「世界中のさまざまな出版物に書いたとりとめのない文章をまとめたもの」(2ページより)だといいますが、ひとつひとつの言葉がポジティブで、グループ売上高約2兆円という実積を作り上げたことにも充分納得できます。

では、著者が考える起業のポイントとは何なのか? PART 1「リスクという名のチャンス」からLav.1「起業の五つの秘訣」を見てみます。

1.楽しくなければやるな

起業には、途方もない努力と時間が必要だ。だから楽しんだほうがいい」と著者。事実、彼がヴァージンを立ち上げたときも、みんなが楽しんで使ってくれるものを創り、そのプロセスを楽しみ、結果として自分が食べていければいいなと思っていただけだったのだとか。(24ページより)

そしてそんな著者が、事業を立ち上げるうえで一番大切だと考えているのは、自分が誇れることをやり、才能ある人を集め、他の人たちの人生に大きな違いを生むような何かを創り出すこと

最初に事業を立ち上げるとき、ささいなことを含めてすべてに完璧を期さなければならない。だが芸術品と違い、事業に完成はない。常に変化し続ける。また失敗したら、描き直すのは容易なことじゃない。(25ページより)

しかし経営者が大きな違いを生み出そうとし、その目的を達成すれば、事業は成功すると結論づけています。

2.革新的であれーーほかと違う何かを生み出す

売り物がなんであれ、今日の社会で会社を立ち上げ、生き残り、成功するためには,なにか他とは劇的に違うことをやらなければだめだといいます。マイクロソフト、グーグル、アップル、フェイスブックなどの成功例を見れば、それは明らか。(25ページより)

そして、すでに競合のひしめく分野に参入するのであれば、他社を圧倒するような顧客サービスを提供できるようにすべき。たとえば著者がヴァージン・アトランティックを立ち上げたとき、いちばん評判になったのは、乗務員が乗客に親切だというシンプルな事実だったのだそうです。

3.愛社精神が奇跡を呼ぶ

企業にとっては、ヒトこそ重要な資産。(26ページより)

社員が会社の一員であることに誇りを持っていると、そこから会社を心から支持する気持ち、尽くそうという気持ちが生まれ、凡庸さや無関心があふれている世の中で大きな違いを生む要因になる。

シンプルですが、とても大切なことではないでしょうか?

4.経営とは話を聞くこと

優れたリーダーになるためには、飛び切り優れた聞き手にならなければならない。それが著者の考え方。だから現場に出て、社員の話に耳を傾け、彼らの思いを引き出し、学ぶことが大切だといいます。そしてそのために大切なのは、飛び切りの褒め上手になること。(27ページより)

5.身近な存在であれ

絶え間なくあちこち飛び回っている著者は、常にノートを持ち歩き、質問や懸念、優れたアイデアを書き留めているそうです。理由は、ノートに書いておけばすべてを覚えていられるから。(27ページより)

そしてヴァージンでは、同じ考え方を持った人材をグループ会社のトップに就けるように努力しているといいます。そうすることで大きな企業グループを、小さな会社のオーナーが家業を営むように経営できるから。すると会社の積極性、柔軟性、親しみやすさを保てるというわけです。

ボリューム感のある書籍ですが、ひとつひとつのパートは短め。しかもQ&A形式で語られている箇所も多いため、すらすらと読めてしまえます。ひたすら前向きな成功者の言葉に触れれば、気づきと出会えるかもしれません。

(印南敦史)

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