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「思っていた資料と違う」「この資料、何が言いたいの?」を乗り越えるためのフレームワーク

「思っていた資料と違う」「この資料、何が言いたいの?」を乗り越えるためのフレームワーク

ヌケ・モレなし! 仕事の成果が3倍上がる はじめてのフレームワーク1年生』(松島準矢著、明日香出版社)は、よりスピーディな、ヌケモレのない業務推進を実現させてくれる「フレームワーク化」の重要性を説いた書籍。

フレームワークについてはすでに多くの解説書が出ていますが、理論よりも実践で使えることを意識し、よりビジネス現場目線での思考法を説明することに主眼が置かれています。きょうは、資料作成についてのポイントを引き出してみましょう。

「思っていた資料と違うんだけど」を乗り越えるには

「気合いを入れて作った資料が、全然ダメだった」ということはよくあります。この問題について著者は、「資料作成に限らず、自分以外の関係者(上司、お客様など)とコミュニケーションが発生する場合の頭の整理の仕方」として次の4つを紹介しています。

1.ゴール(目的・主旨)

なんのためにやるのか」を考えること。たとえば新規顧客への提案資料を作る際だったとしたら、上司に資料を承認してもらうことはゴールではなく、ゴール(目的・主旨)を達成するための通過点である「目標」。あくまでも受注を勝ち取り、自社の売り上げ向上につなげることがゴールであるはずです。

そこを意識しておかないと、顧客の意向よりも上司の意向に合わせてしまったり、ムダな時間を使ってしまうことになるといいます。

2.目標

ゴールを実現させるためにどうなればいいのか?(成功の基準)」を考えること。そしてそのために必要なのは、ゴールから落とし込んで、到達すべき目標を整理してみること。

たとえば今回の提案の場合は、(1)上司から資料を承認してもらい、(2)粗利率が30%を下回らないように見積金額を調整し、(3)お客様からの受注につなげる、というステップアップを通じ、自社の売り上げアップにつなげるというわけです。

3.スコープ(作業範囲)

なにをどこまでやるのか?」を考えること。企画書作成時、ヌケモレなく盛り込もうとした結果、資料が40ページのボリュームになってしまったのでは逆効果。顧客にも上司にも、作業範囲にたいする共通認識を作っておけば、提案書のイメージにズレが生じることはなくなるはずです。

4.関係者

誰が関わっておくべきなのか?」を考える。関係者の整理をし、コミュニケーションにヌケモレがないようにしておくということです。このとき重要なのは、「自分、上司、先方担当者、先方上司、自社のキャンペーン担当、クリエイティブデザイン担当」など、登場人物を書き出してみること。頭のなかだけで考えようとすると、それだけでストレスになるからです。

さらに、ドラマの人間関係相関図のようなイメージで人間関係を図式化すると、もっとわかりやすくなるとか。

「この資料、何が言いたいの?」を乗り越えるには

作成している資料について、上司から「この資料、何が言いたいの?」と問われることも決して少なくありません。そんなときは、情報を構造化するために次のような構成にするといいそうです。

1.時系列・フロー(流れ)

時系列で表現したり、流れに沿って資料を作成すると、目の動きが「左から右」「上から下」とシンプルになるので、わかりやすく情報が伝わるそうです。

2.大から小へ

抽象性の大きいものから、より具体性のあるもの、という流れで情報を整理する切り口。結論から明示して伝えたい場合は、このアプローチの方がわかりやすいといいます。

3.二項対立

「現状」⇄「目標」、「過去」⇄「今後」(Before⇄After)、「自社」⇄「他社」、「強み」⇄「弱み」など、対立する概念をもとに資料内の情報を二分して整理する方法。

どの方法を用いるにしても、「どうすれば相手の頭のなかにきれいに情報が入っていくか?」を意識しながら構成するといいといいます。

最後に、資料の見せ方についての2つのポイントもご紹介しておきます。

1.情報の動線は極力シンプルに

「上から下」「右から左」など、情報の流れは一方的な方が見やすいといいます。

あれもこれもと目を動かすと、情報を読み込んだ際に混乱しやすくなるからです。

2.「ハコ」を使って見やすく

文字情報を表示する場合も、ハコを使って構造化した方が見やすくなるといいます。

実際には、図版やイラストが多く用いられているため、視覚的に理解しやすいというメリットも本書にはあります。また質問に対して会話口調で返答しているため、親しみやすさも抜群。フレームワークについて、短時間で理解することができるはずです。

(印南敦史)

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