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プレゼンの極意はバスガイドに学べ!

プレゼンの極意はバスガイドに学べ!

バスガイド流プレゼン術』(伊藤誠一郎著、阪急コミュニケーションズ)の著者は、バス旅行を通じ、バスガイドさんの案内の素晴らしさに衝撃を受けたのだそうです。なぜなら「バスガイドさんの役割、取り組みの中に、ビジネスプレゼンテーションにおいてプレゼンターが見習うべきポイントが数多く凝縮されている」から。

つまり、実務経験者から実際の取り組みや苦労話を聞いてきた著者が、バスガイドの案内方法とプレゼンテーションとの共通点を徹底的に研究して作り上げたのが本書。では、バスガイドのスキルをどうプレゼンに活かせるのか? 第6章「プレゼンの達人になるための7つの心得」を見てみましょう。

プレゼンはHow Toの前にHow Wonderfulを

プレゼンターは「相手にうまく伝えるノウハウ」を頭で考える前に、「伝えることの素晴らしさ」を体中で感じていなければならないというのが著者の考え方。プレゼンテーションというチャンスに喜びと感謝の気持ちを素直に感じている姿が、聴き手を惹きつけるパワーになるからだそうです。そしてプレゼンとは、

  • 事前に万全の準備を抜かりなく行う段取り力
  • 聴き手の要求と喜びのツボを探る創造力
  • 自分の考えを筋道立てて組み立てる論理力
  • 可能な限り話をわかりやすく噛み砕く具体力
  • 伝えるべき内容を目で理解させる図解力
  • 不安や迷いを振り切って発表の舞台に立つ勝負力と本番力
  • これらすべてを結集させるコミュニケーション力

(182ページより)

これらの能力を鍛え、その責任と結果を全力で受け止めることができる貴重なチャンスだと認識すべきだといいます。

実戦力を磨くには日頃の言動から意識する

日頃の何気ない言動から伝え方を意識し、いずれ来るプレゼンに備えておくことが大切。そしてポイントは、次の7点だそうです。

1.日頃から話の中に比喩を取り入れて説明する

伝えたい内容を別の事柄とかけ合わせれば、ふたつの方向から物事の関係性や構造を端的に表現することが可能に。そこで日頃から別の物事にたとえる感覚を養い、「比喩脳」を鍛えておくことが大切。

2.「 」(カギ括弧)のある話し方で臨場感を演出する

会話部分を取り入れ、演じるように話をすると、プレゼンテーションに具体性が生まれるのだとか。身振り手振りもつければ、さらに臨場感を生み出せるそうです。

3.身の回りの物事を3つのポイントにまとめる習慣をつける

話を三つのポイントにまとめると簡潔でわかりやすくなる」というセオリーは、プレゼンテーションの基本。そこで日常生活のなかで気になったことがらを簡潔に3つのポイントにまとめる「三つ脳」を鍛えておく必要があるといいます。

4.超ポジティブキャラを演じる能力を身につける

どんなに緊張や不安を抱えていても、本番がはじまったらそれを微塵も感じさせない超ポジティブキャラクターで望むべき。コツは、自分がいつもと違う状況にあることを受け入れること。プレゼンという明らかに平常とは違う状況に置かれているからこそ、平常心になろうとすることをやめるというわけです。

5.プレゼンは楽器演奏。まずはコピーから始めよう

上達のためには「コピーすること」と「好きになること」が重要。好きなプレゼンターを見つけて、その人のプレゼンスタイルを徹底的にコピーすることが効果的。

6.無関心は敵! 未知の事柄に対して興味を持とう

人の話をよく聞く姿勢を持つことも大切。そのためには自分から積極的に質問を投げかけることが必要で、そもそも自分が知らない事柄や他人に対して興味を持つ姿勢があるべき。なにがよかったか、どこが悪かったか、どう説明されればもっとわかりやすかったかなど、詳しく分析して自分に活かすわけです。

7.プレゼンテーションの機会は自ら作り出す

プレゼンテーションが得意な人は、自ら機会を作り出し、積極的に仕掛けていく能動的な姿勢を持っているもの。そして重要なのは、「他人の話を聴く人」から「他人に話を聴いてもらう人」になること。「その他大勢の群れのなかにいる人」から、「堂々と人前に出る人」になるギアチェンジをするというわけです。

巻末に掲載された「はとバスのガイドさんインタビュー」からも実践的な意見を引き出せる、なかなかユニークな書籍。自分とは無関係に思えるもののなかからヒントを探し出すという意味でも、おもしろい試みだと思います。

(印南敦史)

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