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「ささるプレゼン」に求められるべき10の視点

「ささるプレゼン」に求められるべき10の視点
『ささるプレゼン』(村山涼一著、日本経済新聞出版社)の著者は、「論理」を重視し、「説得型」で、「男性的な紋切り型」のプレゼンテーションはもう過去のものだと一刀両断しています。では、「ささるプレゼン」を行なうためには、どんな企画書をつくればいいのでしょうか? CHAPTER5「プレゼンをひきたてる企画書、ダメにする企画書」を見てみましょう。プレゼンテーションに際しては、クライアントの既存の競争の構造を明らかにしたうえで、クライアントに有利な新しい競争の構造に換えることが大切だといいます。そして競争の構造を換えるには、次の10の視点に注目すると活路が見えてくるとも。

1.市場(176ページより)

微減の一途をたどるビール市場に変わる市場が欲しいけれど、既存市場を捨てて新しい市場に移るのはもったいない。そこで、既存の市場から「飲みたくても飲めない人」を対象にした結果、ノン・アルコール市場が生まれたというわけです。

2.競合(176ページより)

使い捨てカメラはレンズ付き「フィルム」なので、競合は<他社のフィルム>になります。しかしレンズがつく分、高くなり勝算が低くなる。そこで使い捨てカメラと名乗り、競合をカメラに変えたわけです。こうすれば、格安というイメージをアピールできます。

3.顧客(177ページより)

ゲーム機が複雑になるほど、「マニアだけのもの」というイメージが強くなったといいます。それは顧客の固定化と市場の衰退につながるため、顧客を広げることを目的として誰もが楽しめるゲームを考えたのがWii。

4.選択基準(177ページより)

「液みそ」の成功がこれ。固形のみそだと同じ量を溶かすことが難しく味が変わってしまうため、味を均一にするため「液状」にしてみた。みそとしては同じものですが、「液状」という新しい選択基準を設けることで成功したわけです。

5.戦略(178ページより)

寿司店が増えて飽和状態になるなか、すべてを100円均一にして成功したかっぱ寿司の成功がこのパターンだそうです。

6.価値(178ページより)

お茶も「おいしさ」競争ばかりでは目新しさがありません。そこで「健康」という新たな価値を提示し、成功したのが「ヘルシア緑茶」。

7.タイミング(179ページより)

猛暑時のマスクがこれにあたるのだとか。マスクは夏場に売れませんが、冷房時の乾燥防止をうたうことによって、夏場でも愛用してもらえるようになったそうです。タイミングを換えれば、新たな需要を喚起できるということです。

8.チャネル(179ページより)

自分から出向かなくても、電話すればすべてが終わり、格安でおまけもたくさんついてくるのがテレビ通販。つまり、新しいチャネルとなりえたわけです。

9.ビジネスモデル(180ページより)

インターフェイスから決済、売るためのコンサルティングまでを提供してくれる楽天がいい例。必要なものすべてを提供するというビジネスモデルが、他の選択肢を駆逐したということだそうです。

10.収益モデル(180ページより)

簡単なゲームを無料で提供し、さらに楽しみたい人からお金を取るようにしたグリーの収益モデルが好例だといいます。

このように、紹介されている方法や事例はどれも具体的。読了すれば、実際のプレゼンに役立てることができるアイデアが必ず見つかると思います。

(印南敦史)

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