特集
カテゴリー
タグ
メディア

「気分が落ち込まない」3つのお金の使い方

「気分が落ち込まない」3つのお金の使い方

お金で幸せを買うことはできません。けれども、お金が人の気分と生活の質全体に大きな影響を与えることも間違いありません。

そして困ったことに、「お金の使い方」には、知らないうちに自分の気分を落ち込ませてしまうものがあります。ここでは、そんな残念な事態を避けるための3つのアドバイスを贈りたいと思います。

1.すべてのお金を自分のために使わない

たいていの場合、お金で幸せを買うことはできません。実際に、宝くじの当選者に対して行われた複数の心理学的研究によると、幸福感が一時的に高まることがあってもそれは長続きせず、当選後に深い失意を経験する人さえいることがわかりました。

一方で、ハーバード・ビジネス・スクールのマイケル・ノートン教授は、お金で幸福感を高めることはできると主張します。ただし「自分のために使わなければ」という条件つきですが...。

ノートン教授は、「TEDカンファレンス」で行った素晴らしい講演で、実際にお金で幸福を買えるかどうかを調べるために世界中で行った実験について紹介しました。

ノートン教授が率いる研究チームは、無作為で選んだ人に対して、どのくらい幸せと感じているかを尋ねてから、5ドルから20ドルまで、ばらばらの金額が入った封筒を渡しました。参加者の半数は、自分のためにお金を使うよう指示され(ごちそうを食べる、借金を返すなど)、残りの半分は他人のために使うよう指示されました。

カナダにある、お金持ちの子弟向けの大学のキャンパスから、ウガンダのスラム街まで、さまざまな場所で行われたノートン教授の実験から、共通する重要なテーマが見えてきました。他人のためにお金を使った人々は幸福感が増したと答えたのに対し、自分のためにお金を使った人々は、特に喜びが増したとは思っていなかったのです。

ノートン教授は以下のように述べています

「自分の欲望充足を控える方向でお金を使うために、自分の価値観をシフトさせる必要があるのは確かです。けれども、自分のお金でより大きな幸せを得る方法として、科学的に有効だと証明されたもう1つの方法はもっと過激です。それは、自分のためには一切お金を使わないというものです」

また、有名なアイルランド系アメリカ人の億万長者、チャック・フィーニーは、ビル・ゲイツとウォーレン・バフェットとともにはじめた慈善事業「The Giving Pledge」について、見事にまとめています

「財産の使い方として、自分が満足でき、客観的にも適切な最高の方法は、自分が生きている間にほかの人に与えること、人々の生活状況を改善するという意義深い努力に貢献することです」

あなたのおサイフにとって、それはどういう意味を持つのでしょうか? 今度、しわくちゃになった10ドル紙幣を何に使おうかと迷ったら、ホームレスのシェルターに食料を寄付したり、列に並んだ時に後ろにいた人にコーヒーをおごってあげたりすることを考えてみてください。もしかしたら、「小さな幸せを買う」ことができるかもしれません。

2.モノを追い求めない

おニューのジーンズや、新型のスマートフォンなどを買う時に、急いでレジに駆け込みたいと思ったことはありますか? その衝動はどのくらい続きましたか? たぶん短時間感じただけで、買った品物を手にして家に着くころには消えてしまったのではないでしょうか。

一方、前回の家族旅行はどうでしょうか? たぶん、何年も経ったあとでも、家族で一緒に楽しんだ食事や新しい冒険、高速道路の出口を間違ったり回り道をした時にわきあがった笑いなどの楽しい思い出がよみがえり、今でも温かい幸福感に包まれるのではないでしょうか。作家のローレン・ヴァンダーカンプもこのように述べています

「たいていの旅には、お金を使うだけの価値があります。出かける前はどんな体験が待ち受けているだろうとワクワクし、旅先では実際に冒険を切り抜け、終わったあとは思い出を楽しめます。だから、高価な旅であっても、1ドル使うごとに3倍の幸せを得られるのです」

お金で「品物」を買っても、幸せは長続きせず、満足のいく人生になるわけでもありません。けれども、お金で買えるものもあります。それは、愉快な体験や楽しい思い出から得られる幸せです。研究によると、家族が再会できるバーベキューパーティを開くことにお金を使うほうが、ピカピカの新しいiPhoneを買うよりも、ずっと大きな幸せを得られるそうです。

3.借金に目をつぶらない

これは当然のことでしょう。借金は、ほかのどんなものごとよりもすばやく気分を落ち込ませます。実際に、クレジットカードによる借金が不安と鬱状態に関係していることは、科学的に証明されています

12万ドルものクレジットカードでの借金を支払ったフランシーヌ・ボスティックさんが実感していることですが、負債の急増が深刻な健康被害をもたらす恐れもあります。少なくとも13社のクレジットカード会社に合計12万ドル以上の負債を抱えていたボストックさんは、高血圧を患い、脳卒中で命を落とす危険性が非常に高くなっていました。幸いにも、ボストックさんは体が発している危険信号に気がつき、やるべきことをやって借金を完済できました。

「幸せを選ぶ」のは自分自身

金銭状態が心配で夜も眠れなかったり、「お金を使いすぎてしまった」と激しく後悔したことがある人は、お金が自分の感情にどのような影響を与えているかを見直してみるべきかもしれません。

お金をすべてほかの人にあげてしまった億万長者の例を見ても、借金を完済して健康を取り戻した退職女性の例を見ても、お金が人の幸福に大きな影響を及ぼすことは明らかです。健全な金銭習慣を身につけ、お金を夢の実現のためのジャンプ台にすることで「幸せを選ぶ」ことができるかどうかは、私たち次第なのです。

3 Ways Money Might Be Ruining Your Mood | Movenblog

原文/訳:松田貴美子/ガリレオ)

Illustration by Nick Criscuolo.
swiper-button-prev
swiper-button-next