Windows 8を使い始めて24時間以内に9割のユーザーが「チャーム」を発見
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画面右端からスワイプで呼び出すWindows 8の「チャーム」、みなさんは活用していますか?
チャームはWindows 8で追加された新機能ですが、果たしてどれくらいのユーザーが使いこなせるのか、一部では疑問の声もありました。これに対して、Windows 8を使い始めたユーザーのうち、90%が「チャーム」を、85%が「デスクトップ」を、50%が「Windowsストア」を24時間以内に発見したというデータが話題となっています。
詳細は以下の通り。これらの数字は、日本マイクロソフト業務執行役員・Windows本部 本部長の藤本恭史氏が12月14日の記者発表会において、Windows 8のテレメトリデータを分析した結果として言及したもの。それに先立って11月末には、米MicrosoftのWindows担当最高マーケティング責任者兼最高財務責任者のタミ・レーラー氏がこれらの数字を発表しており、Microsoft社内で広く共有されているものとみられます。
■ 24時間以内にチャームを使用したユーザー: 90%
Windows 8で新しく追加された画面要素のひとつが「チャーム」です。チャームとは、Windows 8の画面右端に表示されるツールバーのこと。「検索」「共有」「スタート」「デバイス」「設定」という5つのチャームが存在します。
チャームを表示する方法は、複数用意されています。タッチ対応のPCなら、画面右端の外側から画面内に向かってスワイプする(指を滑らせる)ことで表示できます。ノートPCの場合、タッチパッド右端の外側からパッド内に向かってスワイプすることで表示できる機種もあります。マウスを使う場合は、マウスカーソルを画面右上または右下の角に持っていきます。キーボードショートカットとしては、「Windows+Cキー」も使えます。
5つのチャームはOS全体で共通ですが、その具体的な動作はアプリによってカスタマイズされていることがあります。たとえばスタート画面で「検索」チャームを使うと、Windowsにインストールされている「アプリ」「設定」「ファイル」のいずれかを対象とした検索を実行できるようになっています。
Windowsストアの場合は、ストアに登録されているアプリを検索することができます。
Internet Explorer 10の場合、検索チャームではBing検索が、共有チャームでは現在表示中のWebページを友人にメール送信する機能が使えます。
もちろん、タブレットを縦表示にした場合にもチャームは使えます。
従来のWindowsアプリでは、各アプリが独自に検索機能や共有機能を実装していました。しかしそのUIはアプリによって異なるため、アプリごとに操作手順を覚える必要がありました。これに対してチャームは、Windows 8のあらゆる画面において共通で使える点が特徴です。
とはいえ、90%ものユーザーがWindows 8を使い始めた初日にチャームを発見しているのは、なかなか興味深い数字といえます。その理由のひとつは、Windows 8の初回起動時に表示されるチュートリアルの影響もありそうです。多くのユーザーが、Windows 8を使い始める際にチャームについて学べるようになっています。
■ 24時間以内にデスクトップにアクセスしたユーザー: 85%
Windows 8の顔ともいえるのがModern UIのスタート画面です。この中には、従来のWindowsでおなじみのデスクトップを開くための「デスクトップ」タイルがあります。キーボードショートカットとしては、「Windows+Dキー」も用意されています。
なお、これらの方法を使わずとも、スタート画面からデスクトップ版のアプリを起動すれば、自動的にデスクトップモードでウィンドウが開くようになっています。
このように、Windows 8では従来のデスクトップとModern UIの両方が使えるようになっています。Windows 8を使い始めるにあたって最初に悩むのが、このデスクトップとModern UIの使い分けでしょう。
たとえばWindows 7で使っていたPCのOSだけをアップグレードした場合、その多くはタッチ操作に対応していません。この場合、Modern UIをマウスやキーボードで使うことになります。このような使い方では、Modern UIのメリットをそれほど感じないのではないでしょうか。一方、タッチ対応のタブレットやオールインワン(AIO)PCで使ってみると、Modern UIの快適さに気付くはずです。
その理由のひとつは、画面設計にあります。これまでのWindowsアプリは、マウスやタッチパッドによるマウスポインターによる操作を前提に設計されていました。これに対してModern UIのアプリは、最初から指を使ったタッチ操作を考慮して作られます。
アプリの開発者やデザイナーにとって、従来のデスクトップアプリにも大まかなガイドラインはありましたが、基本的にはどんな画面を作ろうと自由でした。しかしModern UIでは、画面構成や余白の取り方を含む明確なガイドラインが定められています。これにより、たとえデザイナーにModern UIに対応するためのセンスや技量が欠けていたとしても、最低限の使いやすさが確保された標準的な画面を作れるようになっています。
とはいえ、Modern UIのみでWindows 8を使っていくのはまだまだ難しい印象があります。ハードウェア面でいえば、新しいOSが出たからといって、そうそう簡単にPCを買い替えることは難しいはず。タッチ非対応のPCでWindows 8を使うなら、メインはデスクトップモードとなるでしょう。
ソフトウェア面でも課題はあります。Modern UIアプリは増加しつつあるものの、開発はまだ始まったばかりです。一方、Windowsのデスクトップ向けアプリには20年以上の歴史があり、フリーウェアを含む多くのアプリ資産が存在します。これらを活用する場合もデスクトップモードが必要となります。
■ 24時間以内にWindowsストアにアクセスしたユーザー: 50%
公表された数値の中でも、やや低めの値となっているのがWindowsストアへのアクセスです。Windowsストアには、「ストア」タイルからアクセスすることができます。
Windows 8の標準タイルの中でも、ストアは最も小さいサイズのタイルとなっており、やや発見しにくい位置に配置されています。チャームやデスクトップと比べて、24時間以内にストアにアクセスしたユーザーが少ない理由としては、このあたりに原因がありそうです。
しかしポジティブに考えれば、50%というのは十分に大きな値と考えることもできます。Windowsユーザーは世界に11億人いるといわれていますが、そのうちの50%がストアにアクセスすると仮定すれば、5億5000万人にリーチできるチャンスになります。さらに、50%というのはWindows 8の使用開始後24時間以内のデータであり、2日目以降にストアのタイルを発見する可能性はさらに高まるはずです。
その一方で、もしWindowsストアに魅力的なアプリがなければ、がっかりしたユーザーはストアへの継続的なアクセスをやめてしまうかもしれません。そもそも11億人のWindowsユーザーのうち、果たして何割がWindows 8にアップグレードするのかも、未知数です。
この点については、Windowsストアにおけるアプリの充実が今後の課題となるでしょう。12月下旬に公開された『LINE』アプリや、開発中の『Twitter』公式アプリのように、今後も様々なアプリが増加するものとみられています。
■ Windows 8ユーザーは中級者以上が多い?
チャームにアクセスしたユーザーが90%というのは、かなり高い数字と感じています。その理由として、現時点でのWindows 8ユーザーの平均的なリテラシーは比較的高いのではないかと筆者は考えています。
今回公表された数字は、Windows 8発売後、1カ月時点でのものです。この時点でWindows 8を触っているのは、新しもの好きのユーザーや、PCに造詣の深いユーザーが多数含まれると考えられます。つまりWindows 8の新機能について、Webや雑誌などで事前に情報を得ていた可能性が高いといえるでしょう。
今後、Windows 8のユーザー層が広がっていくにつれてこの値がどう変化していくのか、興味深いところです。
■ おまけ: Windows 8のテレメトリデータはどうやって収集したのか?
今回公表されたこれらの数字をどのように測定したのか、Microsoftは詳細を公表していません。しかし海外では、Windows 8のセットアップ時に選択できる設定項目との関連性が指摘されています。
ここには「Microsoftのソフトウェアとサービスの機能向上のために、カスタマーエクスペリエンス向上プログラムに協力する(集める情報の改善のため、ファイルが定期的にダウンロードされます)」という項目があります(なお、カスタマーエクスペリエンス向上プログラムについては、TechNetのサイトに概要の説明があります)。
ただし、このオプションはデフォルトでOFFとなっているため、気付かないうちに勝手に使用状況が送信されてしまう、といったことはなさそうです。
(山口健太・Windows Phoneジャーナリスト、ななふぉ管理人)
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