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多作な作家、片岡義男の「カードを使った仕事のコツ」を読み解く

多作な作家、片岡義男の「カードを使った仕事のコツ」を読み解く

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これはいま手許にある本のタイトルを机を見回して抜き出したものです。見事にアルファベットの氾濫です。仕事に生活に、21世紀の現代社会には英語が深く浸透しています。だからこそ、英語をマスターしておきたいわけです。

英語マスターのちょっとしたコツをまとめたのが『日本語と英語 その違いを楽しむ』(片岡義男、NHK出版)です。ハワイ出身の日系二世の父と、近江八幡出身の母とのあいだに生まれた著者の片岡義男は、『スローなブギにしてくれ』などの代表作があり、近年も小説、エッセイ、翻訳、写真などを矢継ぎ早に発表しつづけています。小説は、主語を明確にしたドライで硬質な文体。その理由は、本書を読めばぴんときます。

英語では「take a shower」。直訳すると「シャワーを取る」。「風呂に入る」日本語とは、まったくニュアンスが異なります。「なるほど」と納得しながら、ちょっと英語の感覚を身につけることができます。

「仕事のコツ」を読み解く

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本書を読むときのもうひとつのポイントは、「多作な作家の仕事術を盗む」ことです。「英語と日本語のニュアンスの違い」のようなテーマを1冊の本なりレポートにまとめる場合には、さまざまな事象から必要なことを手際よく抜き出しておくとスムーズです。片岡義男は、そのための道具として、縦3インチ横幅5インチのインデックス・カード(情報カード)を使うのだそうです。

梅棹忠夫の京大型カード(B6判、縦128×横幅182mm)と比べてひと回り小さなインデックス・カードは、アメリカで広く使われています。元祖ライフハックのツールであるインデックス・カード京大型カードは、現在も、たいていのステーショナリーショップで容易に入手できます。

道具の形は、現代ではスマートフォンやPCやクラウドに変わっていますが、

  • カード(1データ)に書くのは1枚につき1件
  • どこででも書く(写真ならどこででもなんでも撮る)
  • たまに見直して、並べ換えたりして見る

などの基本的な使い方は共通です。共通のこの基本的な使い方をマスターすることによって、断片的な情報をかたちにできるのだと、あらためて認識できます。

道具は変わるもの。道具を使うコツを身につければ、どんな道具でも、自在に使いこなせるようになるでしょう。

(美崎薫)

Photo by Thinkstock/Getty Images.
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