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書式にあわせて定型文を印刷する『formatPrint』(SimpleStyle第125回)

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書式にあわせて定型文を印刷する『formatPrint』(SimpleStyle第125回)

SimpleStyleは、ライフハックできるツールを実際につくり、使い、役立てるライフスタイルを紹介します。

Windows用: 『formatPrint』は、定型の書式にあわせて住所や名前を印刷するツールです。定型の書式の紙をスキャンしたjpg画像(またはxpsファイル)を台紙にして、入力ずみの住所や名前を任意の位置に移動し、定型用紙に合わせて定型文を印刷できます。

キーボードはいい

一生のうちで、いちばん繰り返し書く文字のひとつは「自分の名前」でしょう。次に書くのは「住所」に「電話番号」、といったところです。

とはいえ、この20年私はほとんどペンで文字を書いたことがなく、ペンだこもなく、ペンを使い慣れていないのですぐに腱鞘炎気味になり、しかもペン先の微妙なコントロールをできなくなっているのです。文字も目に見えて下手になってきて、下手だからよけいに文字を書く機会を減らそうとし、さらに下手になる、そんな悪循環に陥っています。たった1文字であっても、文字を書くことは苦痛です。これはキーボードを使う弊害なのかもしれません。

さて、パソコンであれば、キーボードと好きなフォントを設定することができます。気分に左右されない等質の文字を打ち続けることができるようになり、私は初めてちゃんと文章を書けるようになったのですが、それなのに、いまだにいろいろな機会に、定型的な文字を書くことを迫られる。これが苦しくてたまらないのです。

定型文を楽に出力

SimpleStyleでは、この定型文を書く作業をなんとか軽減して、より創造的な時間を作り出すことをめざしています。これまでに、郵便の再配達を簡単にする『postRedeliver』、長3の封筒にあわせて印刷する『address2xps』『addressPrint』など、Webやじっさいの紙の書式にあわせた自動化ソフトをリリースしてきました。書き写すという観点でいうと『backMaker』なんてのもあります。そういうツールで、なんとか腱鞘炎を乗り切りたいと、こう考えてます。

さて今回のターゲットは、水道の手続でした。

各種公共料金の手続をする場合、手続の方法はいろいろで、東京電力の場合はインターネットを介してできるようです。ところが水道局はそうではない。かろうじてフォーマットだけはネットで配布していますので、このフォーマットに文字を埋めていけばいいのです。

そこで、作ったツールが『formatPrint』。

2012_1002_0833_08.jpg

使い方

使うときには準備が必要です。アドレスの定型ファイル(テキスト)と、書式を表示するjpg/pngまたはxpsのファイルを用意してください。パッケージにサンプルを添付しています。

アドレスは、SimpleStyleでいつも共通で利用している、拡張子が「.cd」というファイルです。拡張子は独自ですが、シフトJIS形式のテキストファイルです。1行に1項目ずつ、「項目名[タブ]内容」という書式でデータを羅列しています。

label misakikaoru

-

name 美崎薫

namekana ミサキカオル

TEL 03-1111-2222

newTEL 03-0000-0000

newaddress 東京都○○区○○○3-12-28

new〒 100-0000

address 東京都○○区○○町1-25-10第1○○○ビル701

〒 111-0022

東京都水道局usernumber 4357819719

こんな感じ。xpsは、水道局で配布していたPDFを変換したものです。これもプログラムと同一フォルダに入れておきます。以上で準備完了。

整理します。

  • サンプルを参考に、.cdファイルに住所名前電話番号を書く
  • 水道局に出したいときにはそのまま、そうでないときは適当なフォーマットの書式ファイルを用意する。ファイル形式はxpsまたはjpgまたはpng
  • 起動する

問題なく起動できると、デフォルトでは水道局に提出する書類を印刷できるようになっています。左上の[Print]ボタンを押すと、フォーマットの用紙に印刷できます。印刷するのは文字だけです。

レイアウトの微調整

今回の『formatPrint』の最大の売りポイントは、配置した名前や住所を任意の位置にドラッグして移動できることです。さまざまな書式への対応は、このドラッグ&ムーブなしには対応できません。微調整できますので、じっくりご確認ください。この微調整機能で、およそ世の中の(多分)すべての書式に対応して印刷できると思います。

いちど.cdファイルを作っておけば、書式が変わるたびにそのフォーマットをjpg/xpsで読み込んで、微調整するだけでオーケーです。これはちょっと自信をもっておすすめしたい。まだ完璧ではないのですが、ドラッグして移動する機能を、ついに実現できたんです!

■ワンポイント

ドラッグ&ムーブの機能は、今後さらに拡充して、フォントの選択、調整、削除、拡大、縮小、編集などに加えて、ドラッグ&ドロップなどにも発展させる予定です。プログラム的にはオブジェクトオリエンテッドな、ユーザー的には魔法の紙のようなソフトを実現できる一里塚にたどりついた感じです。いずれまた機会を見てご覧いただきたいです。

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[formatPrint]

(美崎薫)

Photo by Thinkstock/Getty Images.
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