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「アンビバレンスさが、意思決定しづらくしている」らしい

マイカーやマイホームなど、大きな買い物でもサクっと決められる人と、靴下一足でも、アーガイル柄かストライプか、いつまでも悩んでしまう人。この違いは、どこから生まれているのでしょう? 米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」では、心理学でいう「アンビバレンス」の観点から、このテーマに関する、最近の研究結果をまとめています。

「アンビバレンス」とは、ある事象に対して、相反する感情を同時に持つこと。「かわいさ余って憎さ100倍」といった、愛憎こもごもの感情がこの例のひとつです。

長年、この概念が注目されることは少なかったようですが、近年、心理学者たちは「アンビバレンス」の多少が、人々の生活にどのような影響を及ぼし、意思決定にどう作用しているのかについて、様々な研究に取り組みはじめています。

一般的に、「アンビバレンス」は、複雑な物事の全体を、多面的に捉えられるようになったという、成熟の兆候と考えられています。しかし、ヒトによって「アンビバレンス」さの程度に違いが生まれる理由は、まだ明らかになっていません。元々の性格にもよりますし、成長過程で親の性格が影響することもあります。また、文化が違いを生み出すこともあるとか。

「アンビバレンス」な傾向にある人は、意思決定しづらく、慢性的にグズグズしがちだとか。別の観点から見れば、思慮深く意思決定し、物事を幅広い観点から受け入れようという姿勢の表れでもあります。意思決定をする前に、物事のすべての面を評価し、短絡的な情報を排除しながら、根拠を精細に調べ、メリット・デメリットを洗い出すのです。また、他人の見方にも共感しやすく、希望と悲しみといった、相反する感情ともうまく付き合うことができます

このように「アンビバレンス」には、良い面と悪い面があるので、組織やチームの運営においても、この長短をうまく生かすことが望ましいようです。たとえば、「Case Western Reserve University」のRichard Boyatzis教授は、「意思決定では、『アンビバレンス』な人とそうでない人を組み合わせるとよい」と述べています。また、独「University of Tübingen」のRené Zieglerさんによると、「アンビバレンス」の傾向が強い人は、日によって仕事の成果に波がありがちですが、ポジティブなフィードバックを与えると、パフォーマンスがぐっと上がるそうです。

皆さんの「アンビバレンス」度は高めですか? それとも低めですか?

「アンビバレンス」度が低い人は、物事にはポジティブな面、ネガティブな面の両面があることを意識することも大切かもしれません。「アンビバレンス」度が高い人は、とかく物事のウラを読もうとしがちなので、そのまま素直に受け止めることも必要かもしれませんね。

自分の「アンビバレンス」度をうまくバランスさせられれば、思慮深さと決断力の両方が備わって、理想的かも!?

Why So Many People Can't Make Decisions [WSJ.com]

Kevin Purdy(原文/訳:松岡由希子)

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