特集
カテゴリー
タグ
メディア

死んでしまったら、バーチャル世界でのアカウントはどうなってしまうのでしょうか?

ライフハッカー編集部 御中

最近Twitterが発表したユーザが死亡した場合の対処を読んでつい考え込んでしまったのですが、自分の死後、自分のバーチャルライフはどうなってしまうのでしょうか? オンラインに存在する自分のアイデンティティを自分の死後、問題なく処理できるようにしておくためには何をしておけばよいでしょうか?

転ばぬ先の杖使い より

転ばぬ先の杖使い様

自分のバーチャルライフの心配を、生きているうちにしているのはちょっと変な感じもしますが、バーチャルライフも一つの現実として社会に組み込まれている現代では、理にかなった発想であると言えます。死亡する前に当人が準備をしている場合、その分だけ遺族や友人たちにかかる負担も軽くなります。あらかじめいくつかの準備をしておくことによってバーチャルライフにもスムーズにピリオドを打つことが可能です。

最初に、自分が持っている全てのバーチャルアカウントのリストを作成しますメールアドレスからSNSアカウントフォーラム投稿用のアカウントなど、全てをリストにしてみましょう。

リストが完成したら、友達や家族の手を煩わせることなく、そのまま時間と共に埋もれていっても差し支えのないアカウントをリストから削除します。あまり活発に発言していないフォーラムのIDなどは、リストから削除してしまってもかまわないはずです。逆に仕事にも活用していたSNSアカウントなどがあれば、これはリストに残しておいたほうがよさそうです。

100831_02oregashindara.jpg
Photo by Rbut

次に、遺族に知られても支障がないアカウントのログイン情報のデータベースを作成します。メモなどに書いて、家の金庫や銀行のセーフボックスなどに保管しておいても良いですし、デジタルキーリングなどを作成しておいても良いです。自分の周りに居る人たちが、パソコンが苦手な人たちばかりなのであれば、物理的なメモが良いでしょう。ですが、一般的にはキーリングの方が安全です。フラッシュドライブ 『KeePass』のポータブル版のコンビネーションがオススメです。『KeePass』を使ったことがない方は窓の杜のKeePassガイドを参考にしてみてください。

またはハードコピー、「Entrustet」や「Legacy Locker」などのサービスを使って、ローカル暗号化されたキーリングを使って遺族がアカウントにアクセスできるようにしておく、という手もあります。

死後のバーチャルライフについて考えるとき、もっとも大切なのは、遺族が自分が残したバーチャルアイデンティティをうまく処理できる、ということです。

次に、バーチャルライフのそれぞれのアカウントをどうして欲しいのか、希望をまとめておきます。バーチャルライフのことが気にかかる、ということはつまり、これらのアカウントを使って、何かのアクションを起こして欲しいと思っているはずです。これらのそれぞれのアカウントをどうして欲しいのか、自分の死をアナウンスして欲しいのか、ウェブサイトにゲストブックや写真ブログを作成して欲しいのか、などを具体的に書いておきます

100831_03oregashindara.jpg
Photo by mandyxclear

最後に、それぞれのサービスが、ユーザの死後どのような対応をするのかに関する情報をまとめておきます。ほとんどのサイトはまだユーザが亡くなった場合の対応を公表していないので、該当する情報は今のところあまりないかと思います。そこで、最初の3つの手順が重要となります

ソーシャルメディアプロバイダーや、その他のウェブサービスのいくつかに打診してみたのですが、「公式なポリシーはありません。もしユーザが亡くなったという証拠を提示してもらえるのであればそのアカウントを削除することは可能です。」というのが基本的な返答でした。

TwitterとFacebookでは明確なポリシーが発表されています。Twitterはアカウントをシャットダウンし、家族や友人はパブリックツイートをバックアップすることが出来ますFacebookのスタンスも基本的には同様ですが、Facebookでは、アカウント自体が追悼アカウントとなり、連絡先やステータス更新などの情報はプライバシー保護のため、削除されます

アカウントが追悼アカウントに変換される際に、友人のみがプロフィールを閲覧でき、検索して見つけ出すことが出来るプライバシー設定となります。追悼アカウントは悪用を避けるためログインが不可能となりますが、友人や遺族はプロフィールWallにメッセージを残すことが出来ます。

Facebookは、この機能専用の報告フォームも立ち上げています。

GmailやHotmail、Yahoo!などのメールサービスではポリシーにかなりばらつきがあります。Gmailのポリシーでは死亡者の名前、アドレス、写真付きID、メールアドレス、生前に書かれたGmailアカウントへのアクセスを許可する内容のメールがそろっている場合、アカウントに遺族がアクセスすることが出来ます。

米Yahoo!メールは遺族のアクセスを許可していません。つまり、キーリングにパスワードが保存されていて、それを使ってアクセス、というのが唯一の方法となります。日本のYahoo!メールも、現在のところヘルプに該当箇所はないままです。

HotmailはMicrosoftのポリシーに沿って申請する必要があり、写真付きIDからアカウント作成時期、最後のログインなどかなりの情報と書類をそろえる必要があります。アカウントの内容が保存されたCDが送られてきますが、アカウントが使用可能になることはありません。

サービスによって対応がまちまちなので、自分のアカウントをどうして欲しいのか、という要望がはっきりとしている場合、事前に準備をしていた方が俄然、遺族の対応は楽になる、ということが分かるかと思います。

また、どこで妥協するのか、というのも必要な決断となります。Facebook上の友人に自分の死を知って欲しいけれども、Facebookでやり取りしていたメッセージなどは家族に見られたくない、という場合、家族にパスワードは教えず、必要となる連絡先情報のみに留めておくのが賢明です。または、友達や家族ではなく、弁護士にアカウントの処理を行ってもらう、というのも一つの方法です。弁護士であれば自分の個人的な生活には興味も利害関係もないはずなので安心です。

どばどばっと一気に書いてきましたが、死後のバーチャルアイデンティティーの行く末について少しは理解してもらえたでしょうか。今後、この問題は表面化してくるはずなので、今はまちまちなポリシーも大まかな方向性で言えば一本化されていくはずですがとりあえず現状ではこんな感じになっています。

ライフハッカー編集部より

Jason Fitzpatrick (原文/まいるす・ゑびす)

swiper-button-prev
swiper-button-next