
米Lifehackerが定期的に実施している、主要ブラウザ対抗スピードテスト。ページ読み込みがさらに速くなった『Chrome 17』をはじめ、FirefoxやOperaも、2011年秋に実施した前回のテスト以降、スピードアップした新バージョンをリリースしています。そこで、恒例のスピードテストをやってみました。
今回のテストでは、『Chrome 17』、『Firefox 10』、『Internet Explorer 9』、『Opera 11.61』を対象に、これまでの方法に準じて実施。手動で計測するユーザエクスペリエンスと、JavaScriptやCSSベンチマークとをうまく取り入れ、起動時間、タブ読み込みなどを比較しました。また、今回は新たに、Chromeのプリレンダリング機能を見るためのテストも追加。なお、これまでと同様、すべてのテストはWindowsで行いましたが、コンピュータによって各ブラウザの実際のスピードは異なりうることをご了承ください。
電源オフ状態からの起動時間(コールドスタート):Chrome
今回は、コールドスタート(電源オフの状態からの起動)においてのテスト方法を若干変更。従来は同一のホームページを読み込むまでの時間を計測していましたが、多くのユーザにとっては、ブラウザが使える状態になるタイミングこそポイントだと考え、ブラウザのウィンドウが立ち上がるまでの時間を計測しました。このテストで最も速く立ち上がったのは、Chrome。とはいえ、最下位だったFirefoxとは1秒しか差がありません。
タブ読み込み:Opera
「Lifehacker」、「Hulu」、「Facebook」など、9つのサイトをタブで開いたところ、前回に引き続き、Operaが6秒という驚異的な速さで他を圧倒しました。FirefoxとInternet Explorerは17秒、Chromeは22秒と、Operaの3倍以上の時間がかかっています。
URL読み込み:Chrome
Chrome 17で注目の新機能「プリレンダリング」は、アドレスバーに入力してからページを読み込むまでに、実際どのような違いがあるのでしょう? これを確かめるべく、「Lifehacker.com」と入力したAutoHotkeyスクリプトを各ブラウザで数回走らせ、アドレスバーの入力に要した時間を差し引きました。その結果、1秒以内の僅差ながら、Chromeが最も速く、Enterキーをたたくと瞬時にページを読み込みました。また、Internet Explorerが1秒以内と驚きの速さを見せた一方、OperaとFirefoxは、1.35秒という結果になっています。ブラウザ比較の全体からみると些細なことかもしれませんが、比較してみる価値はありそうですし、実際にブラウジングしてみればその違いに気づくでしょう。
JavaScript:Chrome
前回(2011年9月)、前々回(2011年3月)のスピードテストに引き続き、JavaScriptのパフォーマンスはChromeの勝利。Firefoxが2位につけ、Internet ExplorerとOperaが追っています。
DOM/CSS:Opera
CSSテストも前回とあまり変化なし。Operaが第1位で、Firefox、Chrome、Internet Explorerの順となっています。
メモリ使用量(拡張機能なし):Firefox
9つのタブを開いたときのメモリ使用を計測したところ、Firefoxが1位に。前回、同率1位だったOperaを引き離し、真の「低メモリ」ブラウザになりました。また、メモリを食いがちと指摘されていた以前と比べても大きな違いです。一方、ChromeとInternet Explorerは相応のメモリを使っています。
ちなみに、実際のブラウザ使用では問題になるケースがほとんどないため、グラフ化はしていませんが、9つのタブを開かないときのRAM使用量を計測したところ、Chromeが42MBで最も少なく、次いでOperaが48MB、FirefoxとInternet Explorerが63MBという結果になりました。Chromeに関していえば、複数のタブを開いたときのメモリ管理に改善の余地あり、という証かもしれません。
メモリ使用量(拡張機能あり):Firefox
拡張機能を使うことで、ブラウザのメモリ使用量は増えるようですが、拡張機能5つをインストールした場合を比較すると、Firefoxが1位に。次いで、Opera、Chromeという結果となりました。
総合スコア
ブラウザのランキングを総計してポイントをつけ、総ポイントに対する割合を算出したところ、次のような結果になりました。なお、メモリ使用量のスコアについては「拡張機能あり」と「拡張機能なし」で、それぞれ半分づつのスコアにしています。
Chromeは、今回のテストで初の1位を獲得。プリレンダリング機能とJavaScriptテストの好記録が影響したようです。次いで、FirefoxとOperaが、2位を分け合う結果となりました。Firefoxはメモリ使用量、Operaはタブ読み込みとCSSテストのおかげでしょう。一方、Internet Explorerは各テストともいい位置につけましたが、1位を獲得したテストはありませんでした。
もちろん、言うまでもなくスピードだけがブラウザの差別化要因ではありません。各種ブラウザはそれぞれ独自の機能や特徴を持っています。また、このスピードテストからもわかるように「スピード」といっても、起動時間からタブの読み込み、メモリ使用など、様々なポイントがあります。たとえば、Chromeはアドレスバーからのページ読み込みは一瞬ですが、ブックマークの読み込みや古いセッションの復元には、多少時間がかかります。Firefoxは、過去の経緯からメモリ使用量の改善に力を入れ、これを達成。Operaは、タブの読み込みにおいて驚異的なスピードを持っています。
今後もそれぞれの特徴を磨きつつ、さらなるスピードアップを目指し、各ブラウザがしのぎを削ってくれることでしょう。次回のスピードテストも、お楽しみに!
Whitson Gordon(原文/訳:松岡由希子)
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