SimpleStyle 第83回:エプソンのPX-1700FをA4超のドキュメントスキャナにする『pageRenamer』
■ドキュメントスキャナ!
Windows用:「電子書籍の時代」といわれて久しいのですが、なんといっても、ドキュメントスキャナで自分の好みの書籍をデジタル化して読書にいそしむのは楽しいものです。
ドキュメントスキャナが3万円前後くらいからと、比較的入手しやすい価格に下がってきたことがデジタル化に拍車をかけているのでしょう。筆者もすでに数千冊をデジタル化したのですが、まだ数千冊規模で紙の本は残っていて、なかなか一朝一夕には進まない状況です。
ともあれ、デジタル化しやすいところはすでに作業してしまい、残っているのはデジタル化が困難な書物が中心です。
■8つあるデジタル化しにくい本
現在の市販のドキュメントスキャナを用いる場合、デジタル化しにくい本には、いくつかの種類があります。
- 未読本。筆者は本は紙で読むため。
- 恋人からもらった、などの個人的に思い入れの強い本。
- 保存用、予備、閲覧用を購入し、予備をスキャン済みの閲覧用と保存用。
- モノとしての価値が強い署名本。
- スキャンとなじみにくい革装などの特装本、稀覯書。
- ひんぱんに書き込みするなどして現在使用中の教科書、参考書。
- 辞書。
- A4以上のサイズの雑誌たとえば『anan』、『non・no』、『CUT』など。
けっこうありますね。こうやってリストしてみて、なぜ最近デジタル化が進んでいないのか、すこしわかった気がします。
■A4オーバーをどうにかする
ともあれ、あふれでる本をなんとかするには、図書館つきの家を造るか、デジタル化以外にはありません。図書館はいずれなんとかするとして、当面デジタル化でしのぐことにします。
上記の8つのデジタル化しにくい書物のうち、いちばんデジタル化になじむ可能性があるのは、8. のA4以上のサイズの雑誌です。さて、これをどうするか。余白の多いパンフレットなどなら、余白を裁断してしまう手もあります。裁ち切りの写真やイラストが中心の雑誌となると、ちょっとそれはしかねますよね。
そこで注目したのは、5万円を切る価格のA3スキャナ、エプソン販売の『PX-1700F』です。A4を超えるサイズを効率よくデジタル化するには、A3スキャナ以外には方法はありません。
PX-1700Fは、ジャンルとしてはホームオフィス向けのプリンタ・ファックス・スキャナ・コピーの複合機です。書類を効率よくデジタル化できるドキュメントスキャナとは、異なるジャンルの商品となっています。しかも、公式には「ADFはA4まで対応!」。これはPX-1700Fを、A4を超える雑誌のデジタル化用として使う際にちょっと気になるポイントです。使えるんでしょうか? 使えないんでしょうか?
■複合機だがドキュメントもオーケー
実際に試すと、PX-1700Fはアンノンサイズ(A4ノビ)でも、ADFで問題なくスキャンできました。A3に近い、もっと大きいサイズでも大丈夫でした。ただ、実機を試すとわかるのですが、ADFで両面をスキャンすると、とたんにA4以下でも紙詰まりを起こすことがあります。このあたりは、PX-1700Fの商品特性です。ドキュメントスキャナではないので、ある意味当然かもしれません。
PX-1700Fは、いわゆるドキュメントスキャナと異なり、スキャナ面(CCD)を一つしか持ちません。そのため、両面スキャンをするにはローラーを使って、一度送った紙を戻したりするなど、かなり複雑な往復運動をくり返す必要があります。それで紙詰まりしてしまうわけです。
ではPX-1700Fは、A4を超える雑誌のスキャンには使えないのか? 答えは「使える!」です。片面ずつスキャンすれば、紙詰まりなくADFでスキャンできます。約1000枚(雑誌5冊分)を使って動作テストしました。コストパフォーマンスからいえば、充分といえます。
ただし、問題はあります。片面ずつスキャンすると、できたファイルの順番がページ順とはばらばらになってしまうことです。たとえば、表裏6ページの紙をスキャンすると、「1、3、5」と奇数ページの順番のあと、「6、4、2」と偶数ページのファイルが並ぶことになります。それならば...。
というところでようやく出番がやって来ました。『pageRenamer』です。
PX-1700Fでスキャンした「jpg」ファイル(のみ)を入れたフォルダをドラッグすると、そのフォルダのファイルをページ順にソートしてリネームします。
■ワンポイント
フォルダをドラッグすると、リネームの対応表を一覧します。これでオーケーの場合は、「execute」ボタンを押してください。一覧は、オリジナルファイル名「タブ」リネーム後のファイル名となります。ベースのファイル名を変更する場合には、変更後に再度フォルダをドラッグしてください。
リネーム失敗の可能性もあるので、念のため作業フォルダにリトライ用のバッチファイルとアンドゥ用のバッチファイルを作成しています。最初に10ページくらいから試していただいて、動作をご確認後にご活用いただければと思います。
これならば、ドキュメントスキャナとしてPX-1700Fを購入するのもアリなんじゃないか、と思っています。ちなみにテストしたのはPX-1700Fですが、今回テストしていない下位モデルの『PX-1600F』+『pageRenamer』でも同様のことができると思います。もし、お試しいただければ、コメントなどいただけるとうれしいです。
なんだか興奮して(?)えらく長いエントリーになってしまいました。来週からはまたすっきりといきたいと思います。最後までお読みいただいてありがとうございます。
ご意見は、コメントやTwitter、はてなをご利用ください。
pageRenamerは、Windows用のツールです。
アイコンは「iconseeker.com」のSekkyumuさんによる「Rename Document」を使用しました。
(美崎薫)
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