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LH質問箱:音質にビットレートは関係あるのでしょうか?

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ライフハッカー編集部様

最近よく耳にする「圧縮音源」と「非圧縮音源(ロスレス)」について色々お尋ねします。ある人達は音質に関係があると言い、ある人達は音質に関係が無いと言いますが、ちゃんとした答えを得る事ができず困っています。ビットレートは音質に関係があるのでしょうか? 高ビットレートと低ビットレートの音楽ファイルを聞き分けられる人はいるのでしょうか?

Angry Audiophileより(怒ったオーディオ愛好者)

Photo by Tess Watson

 

Angryさんへ

明確な答えを得ることができないその不満、私たちも同感です。Angryさんはビットレートが何かというのは何となく理解していると思いますが、「オーディオ愛好者に違いが分かるのか」という議論はかなり前から存在しており、ヒートアップしすぎて誰も説明できず、ビットレートが音質にどう関係しているのかを答えることができなくなっています。ここからは、ビットレートに関しての情報、そしてそれがどう音源に関わっていくのかをご説明します。


■ビットレートとは何か?

皆様は「ビットレート」という言葉を一度は聞いた事があり、何となくどういった意味なのかをご存知だと思います。しかし、間違った認識をしているかもしれないので、ここでビットレートの正しい意味を確認しておきましょう。

ビットレートとは、決められた時間(単位時間)にどれくらいのビット=データが送受信され、処理されるかを表す値です。オーディオの場合だと、一秒に何キロビットが送受信されるかを示します(Kilobit per second=Kbps)。例えば、iTunesで購入した音源が256Kbpsだとすると一秒毎に256キロビットのデータが入っている事になります。

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音楽トラックが高ビットレートで作成されている場合、容量が低ビットレートより多くなります。音楽CDのデータ量は大きいので、それをそのままハードディスク(もしくはiPod、Dropboxなど)に保存すると、すぐ容量不足になってしまいます。この影響で、音楽ファイルは圧縮するのが主流となり、ここから圧縮と非圧縮音源に関する議論が始まりました。


■圧縮と非圧縮音源のフォーマット

非圧縮、もしくはロスレスというフォーマットは、オリジナル音源のデータを弄っていないことを意味します。ロスレスフォーマットは、CDからトラックをリップ(データとしてPCなどに保存する行為)する際に若干の圧縮は行うものの、データの損失がないように処理することを意味します(データの損失が無いので、圧縮を解いて元のデータに戻す事も可能です)。つまり、元のCDにあるトラックと遜色が無いくらいの音質と考えてください。「それではロスレスの方が良いのでは?」と思いがちですが、ほとんどの人は知らずに圧縮音源を使用しているケースが多いのが現状です。

圧縮音源は音源を圧縮しているので、容量をあまり取らないという長所があります。通常MP3やAACのアルバムは、100MBぐらいの容量で収まるのですが、これがロスレスフォーマットの場合、FLAC(Free Lossless Audio Codec)やALAC(Appleロスレス)であれば、約300MBも容量を使ってしまいます。3倍ほど跳ね上がる容量や、ダウンロードに時間がかかるのが原因で、圧縮音源がネットを中心に主流となっているわけです。

問題は、容量を少なくするために圧縮すると、音源に含まれる沢山のデータを削除する事になること。これは音楽だけに限らず、他のファイルでも同じ事が言えるでしょう。

例えば、コンピューターのスクリーンショットを撮った場合、PNGで保存されるはずですが、それをJPGに圧縮すると、オリジナルのデータを改ざんするので、見た目は似ているものの、オリジナルに比べると鮮明さやクオリティを欠くことになります。下に表示された2つの画像を見てください。右にある写真は圧縮されており、オリジナルに比べるとクオリティが低い事が分かるはずです(※ クリックで拡大)。

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データを削ることになるかわりにハードディスクの容量をさほど取らない、という利点が圧縮音源にはあるので、そこまで悪い事では無いかもしれません(iPhoneのように限られた容量しかない場合、ロスレスだと入れられる音源の数がかなり減ります)。ロスレスと圧縮音源は本当に一長一短な関係なので、必要に応じて使いわけましょう。しかし、ロスレス派と圧縮音源派の議論の論点は、データの損失による音質の違いが聞き分けられるのかという所にあります。


■本当に問題と言える問題なのか?

最近ではハードディスクやストレージが安くなっているので、ロスレス音源で聞くユーザーが少しずつ増えており、ロスレス音源を販売しているサイトも少しずつですが、見かけるようになりました。ストレージが安くなったとはいえ、容量を圧迫してまで使う必要はあるのでしょうか? 個人的にはこのように答えるのはあんまり好きではないのですが、この質問の答えは「時と場合による」だと思います

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理由の一つとして、使用している機材によって答えは違ってきます。

もし、あなたが良いヘッドホンやスピーカーを使っているのであれば、聞き逃しがちな音が聞こえるかもしれません。こういった音が聞こえる機材であれば、圧縮音源の違和感を感じる可能性があります。バックグラウンドが聴きにくかったり、高音や低音がダイナミックでなかったり、もしくはノイズが聞こえるかもしれません。このような場合は、ロスレス音源で再生した方が良い結果を得る事ができるでしょう。

あまり良くないイヤホンなどを使用している場合、256Kbpsや320Kbpsの違いはあまり感じられないと思いますし、320Kbpsと1200Kbpsの違いなども分かりづらいと思います(ロスレスの音源のビットレートは約400から1,411Kbpsまで、曲によって異なる)。上記の2つの写真を思い出してください。サムネイルではそこまで違いが分からず、拡大した後に違いが分かるようになった写真です。高機能では無いイヤホンでは、サムネイル画像と同じで違いが分かりにくく、圧縮音源の損なわれたデータを聞き分ける事が難しくなっています

もう一つの理由は個人の耳の影響です。ある人は特定の音を聞くのに長けていることもあれば、ビットレートの違いをあまり感じられない人もいます。訓練することで聞き分けられる事も可能になるかもしれませんが、今の段階で聞き分ける事ができなければ、どのビットレートで聞いても問題は無いのではないでしょうか? 重要なのは、皆さんが各自の都合にあったフォーマットを選び、他の誰かが何を言おうと自分の耳を信じる事だと思います。

Photo by Marcin Wichary


■他に考えるべき事

ファイルには他にさまざまな規制がかかっていたり、不必要な物も付いてくるので、フォーマットを選ぶ時には一度考えてから選んだほうがいいでしょう。

例えば、ポータブルプレイヤーやデスクトッププレイヤーによっては、ロスレスに対応してないものもあり、対応していても特定の種類しか対応していなかったりします。iTunesは、FLACに対応していませんが、ALACには対応しており、iPodに転送する際に圧縮音楽に変更してから同期してくれたりもします(訳注:最近はFLACを再生するアプリがiOS用にあったり、iTunesもFLAC対応してくれるアプリなどもあります)。

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その他、ほとんどのメジャーなオンライン音楽ストアではロスレスフォーマットでの音源を提供していないといったこともあります。iTunesやAmazon MP3などで提供している音源は、全て圧縮されたMP3、もしくはAACファイルフォーマットとなっており、もし高音質でiPodに取り込みたい時には、同じアルバムをCDフォーマットで買う必要が出てきます。

しかし、ロスレスファイルはこれからの事を考えると選択したいフォーマットかもしれません。なぜかと言うと、ロスレスファイルはいつでも圧縮できますが、一度圧縮された音源はすでにデータを削除しているので、ロスレスに戻す事が不可能です。圧縮された音源を無理やりロスレスに変換したとしても、本当のロスレスとは程遠い音質になり、こうなると、再度CDをリッピングしてロスレスで保存するしか方法はありません。

今の音楽ストアの問題点とも思われる部分がここです。今まで沢山の音源をオンラインストアから購入し、満足していたのですが、良いイヤホンをゲットして今度は高ビットレートで聞きたい! といった場合にはCDを買い直さないといけません。

Photo by Charlotte L


ここで説明した事は、オーディオ愛好者の議論のさわり部分でしかありません。他にも圧縮音源に関わる「可変ビットレート」や「エンコードの効果」など、沢山説明できる事はあるのですが、この記事を通し、ロスレスと圧縮について少しでも理解していただければと思います。

音は個人的な感覚が大きいので、自らの耳で色々な機材を試し、自分にあったフォーマットを探しましょう。同じ曲を違うフォーマットで聞いてみて違いがあるか試したり、色々試行錯誤してみてください。違いがなく、時間のムダだったとしても、10分ほどの時間と300MBのスペースを使うだけで、今後誰が何を言おうと、自分なりの答えを持てると思います。音楽という言葉通り、音を楽しんでください!

ライフハッカーより愛をこめて

フォーマットについては色んな意見があると思います。オーディオ愛好者で「ロスレスじゃないとダメ!」という方もいれば、「聴ければ何でもいいや」と思われる方もいると思います。音質とビットレートの関係に対してご意見などのある方は、コメント欄への記入お願いいたします。


Whitson Gorden(原文/訳:JD)

 

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