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ライフハッカー編集部  -   11:00 PM

「ビタミンCが風邪に効く」の真相

「ビタミンCが風邪に効く」の真相

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Popular Science:Linus Pauling(ライナス・ポーリング)は、「分子生物学の父」として、あるいはその一人として広くたたえられています。ノーベル賞を2度受賞し、化学結合の本質を解き明かし、鎌状赤血球症が分子病であることを突き止め、複数の代表的なタンパク質構造を解明し、霊長類の進化に関する認識を覆した研究者です。

そして、史上最大級の医学的な誤解をほぼ独力で広めた人物でもあります。ビタミンCは風邪の予防になる、という誤解です。


一般に広まった史上最大の誤解


それよりもはるかに悪質な通説として、予防接種で自閉症になるというものがありますが、どちらもきっかけは似非療法でした。PaulingはビタミンCが持つ(実際は持たない)驚異の力について、「ドクターStone」から聞かされました。Stoneは確かにドクターでしたが、コアラがクマでないように、ドクターが医師とは限りません。Stoneの健康に関する知識は、コアラ並みのものしかありませんでした。ところが残念なことに、Paulingは3000mgのビタミンCであらゆる病気が治ると信じ続けたのです。

さらに、PaulingとStoneはいいかげんな臨床試験を行い、自分たちの説が証明されたと主張しました。この臨床試験には根本的な欠陥があると、複数の科学者が指摘しています。ビタミンC治療を受けた被験者は、そもそもより健康なグループだったため、より良い結果が出るのは当然です。しかし、Paulingはやめませんでした。1970年に「Vitamin C and the Common Cold(ビタミンCと風邪)」という本を出版すると、米国民は夢中になりました。なにしろ、Paulingは全く異なる功績でノーベル賞に2度輝いた唯一の人物であり(化学賞と平和賞)、異なる分野で受賞した例もこれまでに2度しかありません。それだけ有能な人物ですから、自分が何を言っているかはっきりわかっていたはずです。

Paulingはその後、ビタミンCのサプリメントを大量に摂取すれば、心臓病からハンセン病、さらにはがんまで、何でも治療できると主張し始めました。そして、国民はそれを信じました(皮肉なことに、Paulingは1994年、前立腺がんで死去しました。その数年前には、妻に胃がんで先立たれています)。世界中の医療機関が根拠のない主張だと否定しているにもかかわらずです。とても賢いことで有名な人物が、ビタミンCのサプリメントさえ飲めば、どのような健康問題でも解決できると言うのですから、善良な市民は当然信じるでしょう。


ビタミンCは風邪をひいてから摂っても意味がない


それでは、反論していきましょう。まず、ビタミンCは風邪やがんを予防することも、治すこともできません。ビタミンCを日常的に摂取すると、風邪が早く治ることを証明した研究はいくつかありますが、風邪をひいてから服用しても意味はありません。

ビタミンCの日常的な摂取と心血管疾患のリスク低下を関連付ける研究もありますが、両者の相関性を否定する研究の方が数多く存在します。白内障や肺炎、破傷風、ぜんそく、肝臓病についても同様です。

がんに関しては、信頼できるデータによって、ビタミンCのサプリメントが、がんになる確率やがんの予後に影響を及ぼさないことが証明されています。特定の治療の効果を高める可能性はありますが、治療の妨げになる可能性も同じくらいあります。また、極端に大量のビタミンCを摂取するとがん細胞が死滅することを発見した小規模な研究はありますが、これは静脈内に投与した場合のみです。血流に直接入れることで、血漿(けっしょう)中のビタミンC濃度を急激に増やすことができるのです。経口サプリメントではそうはいきません。

次は、結論を説明していきましょう。ビタミンCのサプリメントを摂取しても、十中八九、健康への影響はありません。水溶性ビタミンなので、たとえ過剰摂取しても、尿と一緒に排出されるだけです。最大のリスクは、下痢をはじめ、漠然とした胃腸障害に悩まされる恐れがあることです(ただし、遺伝性の難病ヘモクロマトーシスや鉄過剰症の人は、体内組織が長期的な損傷を受ける危険があります)。ビタミンCを日常的に服用してもおそらく無害ですが、ほぼ間違いなく、その必要はありません。わざわざサプリメントを飲まなくても、食事から十分なビタミンCを取ることは決して難しくありません。オレンジ、ニンニク、イチゴ、トウガラシ、キウイ、牛レバー、カキ、グアバ、ブロッコリー、パセリ、タマネギ、モモ、リンゴ、ニンジン、バナナ、アボカド、スモモなどから摂取できますし、ビタミンCが含まれていると知られていない食品、あまりなじみのない食品(南米の果物カムカム、落葉低木「シーバックソーン」の果実、ホロムイイチゴなど)もたくさんあります。

とはいえ、ビタミンC欠乏症の人はもちろんサプリメントを飲むべきです。18世紀の船乗りたちが証明している通り、壊血病になったら笑い事では済みません。たとえそこまで深刻でなくても、ビタミンCは、コラーゲンの生成や傷の治癒、神経伝達物質の生成、免疫系の強化に必要です。ほとんどの人は食事から十分な量を摂取していますが、ジャンクフードばかり食べている先進国では、ビタミンC欠乏の問題が根強く残っています。しかし、一般市民がさまざまな果物や野菜を食べることができるようになった今、この問題はほとんど解決しているはずです。

ほかのビタミンと同じように、本当の欠乏症でない限り、わざわざビタミンCを摂取する必要はありません。そして、おそらく大多数の人が欠乏症ではないでしょう。これを機に、人工的なオレンジ風味でおいしそうに見せているビタミンC入りの風邪薬を買うのをやめてみてはどうでしょう。代わりに本物のオレンジを食べれば済むことだと思います。


What does vitamin C actually do?|Popular Science

Sara Chodosh(原文/訳:米井香織/ガリレオ)
Photo by Shutterstock

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