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印南敦史  - ,,,,,  06:30 AM

ティム・クックが経営において重要視する「レーザー・フォーカス」(laser focus)とは?

ティム・クックが経営において重要視する「レーザー・フォーカス」(laser focus)とは?

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世界の一流人たちの成功の秘訣は、当たり前のことを当たり前のように積み上げていくこと。これは、『世界の一流36人「仕事の基本」』(戸塚隆将著、講談社)の著者の言葉です。著者はグローバル人材開発およびグローバル事業開発を支援する会社を経営する人物。本書ではそんなキャリアを軸として、世界の一流人の言葉から、ビジネスパーソンの日常に役立つ「仕事の基本」を引き出しているのです。

一流人たちの言葉を探ることで得られる最大の利点は、彼らと私たちの距離を、より正確に把握できることだといいます。彼らとの差が1万メートルなのか、100メートルなのか、10メートルなのか、具体的に目測できて、初めて彼らに近く一歩を踏み出すことができるという考え方。一流人たちの言葉の真意としっかり向き合うことで、彼らとの距離が少しずつ明らかになってきて、私たちが実践すべき具体的な努力の道筋が見えてくるというわけです。

なお、本書で取り上げる一流人たちの言葉を選ぶにあたり、著者は次の3つの基準をもとにしているそうです。

(1)幅広い業界や職場で役に立つこと
特定の分野や業界に限ることなく、全ての分野で役に立つメッセージを含むもの
(2)日常で実践できること
私たちビジネスパーソンが日常的に実践できる、身近なメッセージを含むもの
(3)私たちの心に響くこと
発信者の実体験に裏付けられ、私たちに共感を呼ぶ本質的なメッセージを含むもの
(「はじめに」より)

つまり、実践的であることを重視しているということ。今回は第5章「時間を活かす」から、アップルCEO、ティム・クックについてのエピソードを引き出してみたいと思います。



焦点を絞り注力する


しっかり焦点を絞り続けなさい。
それも、レーザー光線のように焦点を絞るのです。
Stay true to focus - laser focus
ティム・クック(アップルCEO)

私たちに示唆を与えてくれる興味深い英語表現として、著者は「レーザー・フォーカス」(laser focus)という造語を紹介しています。直訳するなら「レーザー光線のように焦点を絞る」こと。転じて、「優先順位の高い事柄にエネルギーを集中投下する」という意味。そして、この言葉を好んで使う人物が、アップルのCEOであるティム・クック氏なのだといいます。

ご存知のとおりクック氏は、前任者のスティーブ・ジョブズ氏と比較され、たびたび「普通の人」に分類されることの多い人物です。しかし著者は、そのように安易なレッテル貼りに疑問を感じるというのです。

インテリジェント・エレクトロニクス社のCOO(最高執行責任者)や、IBMのPC部門の北米責任者、コンパック上級副社長などを経て、クック氏がアップルに入社したのは1998年のこと。世界のPC市場を席巻して絶頂期にあったコンパックから、倒産寸前のアップルに転じたわけです。リスクを顧みないキャリア選択を行なったわけであり、そんなクック氏を「普通の人」に分類するのは適切ではないということ。

おそらく当時の彼は周囲の人たちから、アップルへの転身を「理に合わない馬鹿げた選択だ」と強く反対されただろうと著者は推測しています。しかし、それでも彼はジョブズ氏を支え、今日のアップルをつくった立役者のひとりとなったわけです。

ちなみにクック氏がアップルのCEOに就任して1年後、2012年からの9ヶ月間で、株価は40%以上も下落したのは記憶に新しいところ。前任者と比較され、その経営手腕に対する悲観論が叫ばれましたが、重要なのはそのあと。そこからクック氏の反撃がはじまり、結果的にアップルの株価は戻ったからです。

そして2016年末時点において、同社の株価は、彼がCEOに就任した当時の水準の2倍をゆうに超えることに。そんな経緯を経て、いまやクック氏のCEOとしての実績は高く評価されているのです。(104ページより)


どれも素晴らしいアイデアだから却下する


クック氏が「レーザー・フォーカス」という語を使用した例が、ここでは2つ紹介されています。まず1つ目は、「ジョブズ氏から学んだことはなんですか?」と尋ねられたときのこと。その際クック氏はジョブズ氏を、「レーザー・フォーカスを誰よりも実践していた人物」と表現したのだそうです。そしてジョブズ氏から学んだ最も大切なことも「レーザー・フォーカス」、つまり「レーザー光線のように焦点を絞ってエネルギーを集中投下する」ことだと語っているのだとか。

2つ目は、質問のうまい米国人ジャーナリストから、「輝きを失ってしまったソニーの轍を踏まないために、アップルはどうすればよいのか?」という興味深い質問を受けたときのこと。そのとき、クック氏が一瞬の間を置いて絞り出した答えも、「レーザー・フォーカス」だったというのです。そうでなければ、「世界一の製品をつくる」という目標は達成できなかったということ。

しかし実は、エネルギーや資源を投入する領域の焦点を絞ろうとすると、面前に多くのハードルが立ちはだかるものなのだと著者は指摘しています。なぜなら領域を狭めれば、失敗したときのリスクがそれだけ大きくなるから。その証拠に大学受験や就職活動の際、多くの人は志望先を1つに絞るリスクを回避するはずです。

そして日常生活においても、活動の範囲を絞ることはなかなか困難。好奇心を刺激し、下手をするとエネルギーを投入する焦点を曖昧にさせる、さまざまな誘惑が存在しているからです。つまり「レーザー・フォーカス」は、「言うは易く行うは難し」だということ。

だとすれば、それを実践するためにはなにが必要なのでしょうか?  この問いに対してクック氏は、それは「ノーということ」だというシンプルな秘訣を述べているそうです。

アップル社内では日々素晴らしいアイデアが飛び交うものの、それらのほとんどに「ノー」が突きつけられるのが現実なのだといいます。「どれも素晴らしいアイデアだからやってみる」ではなく、「どれも素晴らしいアイデアだからあえて却下する」という哲学だというのです。

つまり、それに従えば、自分たちの貴重なエネルギーを投下する領域を小さく絞れるということ。こうしたアプローチこそが、最高の機能とデザインによって世界を魅了するアップル製品の競争力の源泉であるわけです。(106ページより)


仕事の多くに「ノー」という


著者は「レーザー・フォーカス」という言葉を聞き、かつて勤務していた投資銀行で、ある世界的経営者による事業買収のアドバイザリー・プロジェクトに携わったときの経験を思い出したのだそうです。

長丁場となった買収プロジェクトが佳境に入ったとき、その経営者は毎日のようにプロジェクトルームに足を運び、チームメンバーとの検討作業に驚くほど注力していたというのです。多くの仕事を抱えながら、なぜそんなことができたのでしょうか?

答えは、とてもシンプル。放っておくと、なにもしないうちから分単位でスケジュールが埋まってしまうため、彼は他の仕事の多くに「ノー」といっていたというのです。そして優先順位の最も高い仕事であるその事業買収プロジェクトに、自分の頭脳のほとんどを振り向けていたということ。そんな日々が、数カ月も続いたのだといいます。

優秀な経営者たちも、頭脳を効率的に働かせているだけで複数の重要な経営判断を同時に下しているわけではありません。私たち「普通の人」と同じく、彼らも重要な判断には意識を集中させているのです。そのために優先順位を明確にし、上位のものに焦点を絞っているということでしょう。(109ページより)

だからこそ、物事の優先順位を日々明確にし、集中して取り組むことを心がけるべきだと著者は主張しています。(108ページより)




バラク・オバマ、松下幸之助、マーク・ザッカーバーグ、マイケル・ジャクソンなどなど、著者が選んだ36人はバラエティ豊か。彼らの考え方や行動が、仕事に大きな影響を与えてくれるかもしれません。


(印南敦史)

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