• GIZMODO
  • FUZE
  • BUSINESS INSIDER JAPAN
  • DIGIDAY
  • gene
  • cafeglobe
  • MYLOHAS
  • Glitty
  • roomie
  • gene
  • machi-ya
  • GIZMODO
  • DIGIDAY
  • gene
  • cafeglobe
  • MYLOHAS
  • Glitty
  • machi-ya
  • roomie

和田美樹  - ,  12:00 PM

求人応募時の給与歴質問を違法化:マサチューセッツ州に続きフィラデルフィア市も

求人応募時の給与歴質問を違法化:マサチューセッツ州に続きフィラデルフィア市も

170203jobintervidw.jpg


Inc.:米国フィラデルフィア州のJim Kenney市長は、2017年1月24日、雇用主が就職希望者に過去の給与額を聞くことを禁じる法案に署名しました。去年の夏にこの法律を成立させ(2018年7月から施行する)マサチューセッツ州と同様、その目的は、男女の不公平な給与格差をなくすことです。


これには、女性の給与が男性よりも低い傾向にあることから、多くの企業が、就職希望者の前職の給与額をもとに、自らが提示する給与額を決めているという背景があります。たとえば、1992年に低賃金の仕事に就いたことのある人は、その額が、生涯の給与額のベースになってしまうということです。そこで、雇用主が求職者に過去の給与歴を聞くことを禁じれば、雇用担当者は、雇用市場のデータをもとに提示額を決めざるを得なくなり、求職者の過去の低賃金は影響しなくなるというわけです。

私は、基本的には、行政による法規制に反対ですが、この法の背景にある考えには賛成です。雇用主側は、市場のデータを参考に提示額を決め「この仕事は年収~ドルですが、いかがでしょう?」と言うべきです。この法によってすべての問題が解決されるとは思いませんが、助けにはなると思います。ところが、ペンシルベニア大学ウォートンスクールのPeter Capelli教授は、この法は逆効果で、守られるべき人々が逆に苦しむことになると考えています。

Capelli 教授は、『フィラデルフィア・マガジン』のFabiola Cineasによるインタビューで、自らの見解をこう説明しています。


この賃金法の問題は、もし雇用主がある女性の過去の給与額を知りたいのに知ることができなかったら、推測に頼るであろうという点です。女性は男性に比べ不当に賃金が低いという通念があるため、雇用主は、給与を低く推定する確率が高い。つまり、男性に提示する給与よりもずっと低い額を提示する可能性があるのです。


企業に対する行政の法規制は、必ず意図せぬ結果を生むものですから、Capelli 教授は正しいかもしれません。彼はこの法を、重罪で有罪判決を受けた人物に雇用の門戸を開く「バン・ザ・ボックス(Ban the Box)」法(応募時に犯罪歴を聞くことを禁じる法)に重ね合わせているのです。その法は、重犯罪者にも雇用の機会を与えるという目的にはかなっていますが、結局は、有色人種の若者に不利に働く結果となりました。企業は、重犯罪者を雇いたくないので、ステレオタイプに依存し、すべての若い黒人男性を書類審査で落とすようになってしまったのです。

Capelli教授はまた、女性(あるいは男性)が自分から給与情報を教えるのを禁ずる法律はないと指摘しています。高収入の人が低収入の仕事に就くために仕事を辞めることはあまりないので、高収入の人は喜んで雇用主に現在の収入を教えます。しかし、現在の給与が安すぎると感じている人は、その情報を教えたがりません。だから結局は、それまでの給与を自分から言わない人はきっと低収入だと、雇用担当者が推測するようになるだろう、というのが彼の考えです。

そういうことはこれが初めてではありません。応募時の身元照会(雇用主が、求職者の評判を尋ねる目的で、前職に関わった身元照会先をリストアップするよう求職者に求めること)でも同じようなことが起きています。身元照会に応じないことをポリシーにしている企業が多い一方、その決まりに反して、元上司がポジティブな評価を出しているケースが(すべてではないが)多いのです。一方、会社のポリシーにさからってまで悪い評価を出す人はいません。そこで採用担当者は、身元照会先を出さない人は評価が悪いということだ、と推測するのです。また、前職の上司が会社の決まりに従って身元照会に応じない場合も、あなたの就職の機会が奪われる可能性があります。

総体的には、Capelli教授は、私と同じく、問題解決のために法律を課すことに慎重です。彼はこのように言っています。


地方自治体政府が職場の特定のしくみを変えるべきかというと、私はあまり良いことではないと思っています。特に、どのような意図せぬ結果が生じるか予想がつかないからです。意図せぬ結果があまり起きそうにない法案を考えるのは、残念ながら、かなり難しいことです。法規制には「もしこうなったらどうするのか」という疑問が常について回るのです。


コムキャスト社(フィラデルフィアに本部を置く、ケーブルテレビの大手企業)はこの新しい条例は(企業活動に対する行政の過剰介入で)違法だとして訴訟を起こす構えです。そして彼らには、フィラデルフィア商工会議所の後ろ盾もあります。この訴訟の行方と、この法が良くも悪くも意図せぬ結果を生じさせるのかを、見守りたいと思います。1つ考えられるポジティブな結果は、キャリアチェンジの際などに、給与が減っても、さほど心配しないで済むし、年配の求職者が高給を期待しているだろうと思われて落とされることがなくなるかもしれない点です。

あなたはこの法規制を良いと思いますか? 悪いと思いますか?


Philadelphia Joins Massachusetts in Making Salary History Questions Illegal|Inc.com

Suzanne Lucas(訳:和田美樹)
Photo by Shutterstock

MORE FROM LIFEHACKER

powered by
    
    
    

lifehacker

Recommended

© mediagene Inc.