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印南敦史  - ,,,,,  06:30 AM

「数字が苦手」は思い込み。気分次第で数字は親しみやすいものになる

「数字が苦手」は思い込み。気分次第で数字は親しみやすいものになる

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「数字が苦手」は克服できます。
正しい方法さえ知れば。
(「はじめにーー勉強しなくても『数字力』はつきます!」より)

数字アタマのつくりかた』(深沢真太郎著、三笠書房)は、このようなフレーズからスタートします。そしてこれこそが、ビジネス数学の専門家として知られる著者が伝えようとしているすべてなのだといいます。「数字が苦手」という悩みを解決することが、本書の目的だということ。

そして著者は、悩みの本質は「不快」だと考えているのだそうです。しかし、だとすれば、「不快」を取り除くための手段が不快では意味がありませんし、長くは続かなくて当然です。「だから勉強する」という考え方もありますが、基本的に勉強は不快なものでもあるのではないでしょうか?

だからこそ本書において著者は、「数字」に対する不快感を取り除く手段を明らかにしているのです。しかもそれは決して難しいことではなく、誰にでも楽しみながらできることだといいます。

とはいっても、「数字が苦手」だという思いは現実的になかなか克服しづらいものでもあるでしょう。そこできょうは、すべてのスタートラインである「PROLOGUE あなたは本当に『数字が苦手』なのか」に注目し、「苦手」を克服するためのベーシックな考え方を確認してみたいと思います。



苦手意識は単なる思い込み


3.14
(14ページより)

この項で著者はまず、上記の数字からなにを連想するかと読者に問いかけています。もし、かつて数学の授業に登場した「円周率」を連想したとすれば、かつてのイヤな記憶が蘇ったかもしれません。数学が苦手だった人にとって、現実的に3.14はちょっと不快な数字だからです。

でも、この数字から3月14日のことを連想したとしたらどうでしょう? その場合、イメージはまったく変わるのではないかと思います。それは「ホワイトデー」なので、初恋など過去の恋愛のことを思い出し、いい気分になれるかもしれないというわけです。

また、3.14がどうだという以前に、人にはそれぞれ「好きな数字」があるものでもあります。つまり著者はここで、とてもシンプルで、しかし重要なメッセージを読者に投げかけているのです。数字そのものが不快なのではなく、「数字というものから、かつての不快な記憶を連想しているだけ」なのだと。

人の「苦手意識」は、単なる思い込みなのだという考え方。そして、そのことを踏まえたうえで、著者は次に2種類のゲームを提示しています。(14ページより)


自分の「ラッキーナンバー」を計算してみよう


ゲーム1
生年月日の数字を分解し、1桁になるまで足してください。

例:1978年12月30日生まれの場合
1+9+7+8+1+2+3+0=31 → 3+1=4

ゲーム2
生年月日の数字を分解し、1桁になるまで足してください。
最終的に導き出された1桁の数字があなたのラッキーナンバーとなります。

例:1978年12月30日生まれの場合
1+9+7+8+1+2+3+0=31 → 3+1=4

ラッキーナンバーが1の人は...
ラッキーナンバーが2の人は...
ラッキーナンバーが3の人は...

(ともに19ページより)

ご覧のとおり、この2つのゲームの、数字を使った計算そのものはどちらも同じ。ところが、これらに取り組んだときの感情には違いがあったのではないでしょうか? なんの意味づけもされていない「ゲーム1」での計算は、「数字が苦手」だと思っている人にとっては楽しいものではなく、むしろ不快な作業だったはず。しかし「ゲーム2」にはラッキーナンバーというフックがあるため、ワクワクしながら計算できたのではないかということです。

いわば「ゲーム1」が不快なのは、意味づけされていない状態で数字を使うことを強要されているから。かつての算数の授業も、こういうものだったということです。一方、数字を使う行為に明確な意味づけがされているのが「ゲーム2」。また、その先の「答え」も気になるので、数字を使うことに不快感などないというわけです。

ここからもわかるとおり、数字に対する苦手意識の正体は、自分にとって不快なものを連想してしまう「きわめて軽い心の症状」に過ぎないのだと著者は指摘しているのです。そしてその症状は、正しいアプローチをすれば必ず治療することができるともいいます。(18ページより)


数字と仲よくなるためのポイントは「気分」


さて、著者はここでふたたび、先ほどの「3.14」の話を出しています。

円周率    → イヤな気分
ホワイトデー → イイ気分
(22ページより)

円周率を連想し、イヤな気分になるから目の前の「3.14」という数字にも不快感を持つわけです。しかしホワイトデーを連想し、いい気分になれれば、「3.14」に不快感を持つことはありません。いいかえれば、いい気分で数字を眺めたり、考えたり、しゃべったりすれば、数字が苦手などとは思わない。それが、著者の考え方です。

年末の一大イベントであるカウントダウンにしても同じ。「5、4、3、2、1、0!」と大きな声で叫ぶとき、不快な状態になっている人はいないはずです。そんなときは、みんな笑顔で楽しそうに数字を使っているわけです。なぜなら、その瞬間が「いい気分」だから。

つまり、あなたがこれからの人生において数字と上手に付き合っていくためには、「気分」が極めて重要なポイントになるのです。
(23ページより)

そういう意味で、「人間は感情の生き物である」という考え方は理にかなっていると著者はいいます。感情の違いによって、同じものでも好き嫌いや善悪が変わってしまうということ。そして感情である以上、そこに理屈はないのだということです。

だからこそ著者は、数字を見たときに多くの人が直面する不快な「症状」を、いい気分で見たり、計算したりすることによって克服しようと考えているのだそうです。そこに本書の、もっといえば著者の活動意義があるということ。だからこうした考え方を、著者は仕事の現場でも活用しているのだそうです。具体的にいえば、数字の勉強をさせるのではなく、数字で遊ぶ時間を多くとっているというのです。

遊び心を持って数字に接する時間をたくさん作る。
(24ページより)

そんな考えがあるからこそ、これが本書で提案したいことなのだそうです。だから、このような基本を軸として以後に紹介されるのも、読者がいい気分でいられるような「遊び」の提案。「苦手意識」という症状を治療するため、数字を楽しんでしまおうという発想が貫かれているわけです。(22ページより)




著者は次に「数字アタマ」になることの重要性と、それを身につけるためのポイントを説いています。「数字アタマ」とは、"数字を使って考える能力"のこと。ここに提示されているメソッドを吸収できれば、数字に対する抵抗感を払拭することができそうです。


(印南敦史)

  • ,,,,, - By

    香川博人

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