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「孫子の兵法」を日常生活に活用する方法

「孫子の兵法」を日常生活に活用する方法

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孫子は古代中国における伝説的な軍略家で、有名な兵法書『孫子』の著者でもあります。また、孫子は「ソフトパワー」のマスターであり、「機動戦」の父でもあります。孫子は、できるかぎり戦わず勝つこと、また、戦うなら最も楽に勝つことを良しとしました。

孫子は「戦においては、勝つ将軍はまず勝利を得て、それから戦を求める」と書いています。また、自軍の兵士に、「予期せぬルートを行軍し、敵の無防備なるところを攻めよ」と助言しています。さらに、「兵法とは水のようなものである。水は、自然の法則に従い、高いところを避け、低いところへ流れてゆく。戦においても、敵の強いところを避け、弱いところを攻めるようにする」と説いています。

孫子の教えは、具体的な目標を達成するための最も楽なやり方にフォーカスしていて、それは戦場をはるかに超えて生かすことができます。事業の拡大から、ダイエット、習慣づくりに至るまで、孫子のアプローチはさまざまな場面に活用することができます。

そこで、私たちの日常生活に孫子の兵法を活用する方法を解説します。


良い習慣をつくるという戦い


私たちは多くの場合、新しい習慣をつくる、大きな目標を達成する、ひいては「人生に勝つ」ことに力づくで取り組もうとします。悪い習慣、すなわち「敵」に真正面からぶつかって、敵の最も強い場所を攻撃しようとするのです。たとえば、次のようなことをしたことはありませんか。

  • 友人たちと頻繁に外食に出かけながら、厳格な食事制限を守ろうとする。
  • 騒がしい環境で原稿を書こうとする。
  • 家にお菓子やスイーツを大量に置きながら、健康的な食生活をしようとする。
  • テレビをつけながら宿題に取り組む。
  • ソーシャルメディアのアプリやゲームなど、気が散るものがたくさんインストールされたスマホを手に持ちながら、何かに集中しようとする。

そして、失敗したり、目標が達成できないと、「気持ちが足りなかった」とか意志が弱すぎたといって自分を責めるのです。しかし、多くの場合、失敗した原因は意志の弱さではなく、戦略のまずさです。

優れた指揮官は楽な戦闘に勝つことからはじめ、戦況を少しずつ有利なものにしていきます。敵軍が弱体化し、士気が低下するのを待って攻撃を仕掛けます。わざわざ敵が防御を固めている場所を攻めることから戦をはじめる理由があるでしょうか? 同じく、わざわざ困難な環境のなかで新しい習慣づくりをはじめる理由があるでしょうか?

孫子は、地形的に不利な状況で、自軍に攻撃を命じることは決してありませんでした。敵の一番強い地点を攻めることから戦闘をはじめることもありませんでした。同じように、私たちもやりやすいところから習慣を改善し、強みを育て、そこを拠点に、有利な陣形を整えながら、最難関の場所へと歩を進めるべきなのです。


孫子に学ぶ、習慣化のマスター


孫子の教えを習慣づくりに適用してみましょう。孫子の兵法を日常生活に応用した事例が以下の3つです。

  • 孫子の兵法:防御のない場所だけを攻めれば、攻撃はまちがいなく成功する。
  • 日常生活への適用:続けるのが簡単な習慣だけに取り組めば、習慣づくりはまちがいなく成功する。
  • 孫子の兵法:戦うべきときと、戦うべきではないときを知る者は勝つ。
  • 日常生活への適用:取り組むべき習慣と、今は取り組むべきでない習慣を知る者は、良い習慣をつくる。
  • 孫子の兵法:賢い将軍は,敵軍の士気が高いときは攻撃を避け,士気が低下し,故郷を思いはじめたころに、攻撃を仕掛ける。
  • 日常生活への適用:賢い人間は、悪い習慣が最も強く根付いている部分は避け、弱く、変えやすい習慣に攻撃を仕掛ける。


勝てる戦いをする


生活の改善には、意志力や労働倫理だけが重要なのではありません。戦略も重要です。意志力の欠如や変化への抵抗だと言われていることの多くが、不利な状況で良い習慣をつくろうとしている結果にすぎません。

  • 本をたくさん読みたいなら、ビデオゲームやテレビがある場所で読もうとしないことです。邪魔が入らない環境に移動してください。
  • 体に肉が付きすぎているなら、アスリート用のワークアウトプログラムにいきなり取り組んだりはしないことです。最終的にそこに到達するのはOKですが、最初から挑むべき戦いではありません。手に追えることからはじめてください。
  • あなたの目標を邪魔する人たちに囲まれているなら、場所を移すか、同じ志を持つ仲間を探しましょう。
  • 書く習慣をつくりたいなら、子どもたちが家にいて、家がカオスになる時間帯ではなく、もっと集中しやすい時間にトライしてください。抵抗が少ない時間を選んでください。

取り組みやすい環境で習慣づくりをしてください。環境を再定義してください。 有利な場所で戦いをしてください。

簡単そうに聞こえますが、よく自分を振り返ってみてください。わざわざ困難な状況で戦おうとはしていませんか? 簡単な戦いを見逃してはいませんか? そうではなく、まずは勝つ見込みの高い戦いをすることです。

習慣を改善する最も賢いやり方は、抵抗が最も少ない道を進むことです。勝てる戦いをしてください。


How to Use Military Strategy to Build Better Habits|James Clear

James Clear(原文/訳:伊藤貴之)

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