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印南敦史  - ,,,  06:30 AM

人間同士は、互いに「バカ」と思い合うことで成り立っているという考え方

人間同士は、互いに「バカ」と思い合うことで成り立っているという考え方

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バカざんまい』(中川淳一郎著、新潮新書)とは、なんとも挑発的なタイトルです。しかし目を通してみれば、単にウケ狙いで「バカ」を強調しているわけではないことがわかります(とはいえ、それでも極端ではありますが)。

「バカ」だと思う時というのは、自分基準の常識とかけ離れた言動をする者に接した時に発生する。人間同士なんてものは「バカ」と思い合うことによって成り立っている。だからこそ戦争だって終わらないし、ケンカや裁判や離婚も発生し続けている。(「はじめに」より)

いってみれば、善かれ悪しかれ、人は多かれ少なかれ他者を「バカ」だと思っているものだという考え方。それを認めたうえで、コミカルかつアイロニックに社会を見わたしてみると、そこから気づきを得ることもできるということでしょうか。以下の最後の一文にこそ、著者の本音が反映されているように思います。

本書は、他人に対して「バカ」だと思い続けている私が、「週刊新潮」にその時々の「バカ」を書き続けてきたコラム「この連載はミスリードです」をまとめたものに加筆をしたものである。(中略)毎回文章で正直な気持ちを吐き出すとスッキリし、他人に対した優しい気持ちになれるような気がした。(「はじめに」より)

著者はネットニュース編集者。博報堂で企業のPR業務に携わり、退社後は雑誌のライター、「TVブロス」編集者等を経て現在に至っているという人物です。『ウェブはバカと暇人のもの』を筆頭とする著作も話題になったので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

きょうはそんな本書のなかから、「【5】会社編」に注目してみたいと思います。



タテマエの求人をするバカ


新入社員を募集するにあたり、企業に"嘘"をつくことをやめてもらいたいと著者はいいます。某新卒採用サイトには「求める人材」という欄があり、そこに書かれている人事部や先輩社員の意見が気になるというのです。

たとえば保険会社の社員は「日本の中小企業のことを考えて、その会社を少しでもよくしようと自分で考え、自律的に行動できる人に来てほしいと思っています」と記し、パチンコチェーン店は「地域と、そこで暮らす人を大切にすること」を求める。しかし、このようなメッセージをいくら読んでも、まったく心に響かないというのです。

「地域の発展」を志す超絶人格者を採用広告で求める会社って、私は信用しません。
なぜなら、人間は基本的にラクをしたくて、他人よりも自分の方が大事なはずだからです。私は広告会社・博報堂出身ですが、正直な志望理由は「給料高いし、モテそうだし、他人が羨ましがるから」でした。面接ではこれを若干弱め、「商品開発に関与でき、あとは賞とか取れたらスゲー気持ちよさそうですよね」と2番目の本音を語りました。(133ページより)

ほとんどの会社が求める「求める人材像」は嘘だといい切るのは、それで内定が取れたから。「求める人材」は単に耳に心地よい言葉を並べただけのものなのに、学生たちはそれに合わせた自己PR文をつくり、それを暗記して面接に臨む。それはおかしいということ。志望動機は本来、「他者に奉仕する自己犠牲の精神」の有無ではなく、自分本位の思いであるべきだという考え方です。(132ページより)


店員にいばるバカ


40代前半の"若手オッサン"である著者が「こんなオッサンにはなりたくない」と感じる、オッサン歴15年くらい(50歳超)の"ベテランオッサン"が、よく居酒屋にいると著者は指摘しています。特徴は、とにかく店員に対して偉そうなところ。「店員には敬語を使っちゃいけない教」の信者かと思ってしまうほどだといいますが、彼らが共通して口にすることがあるのだとか。

「えっ、生ビールないの? じゃあ、瓶でいいや」
「早くできるのなに? えっ、梅キュウとお新香? じゃあ、それでいいや」

このように、「じゃあ」と「いいや」をやたらと連発するというのです。特に店員が若いバイトだったり、中国人だったりすると、より傲慢な態度をとる傾向にあり、それはタクシーの運転手に対してもきっと同様なのだろうと推測しています。

多分、このオッサンどもは、ミシュランの星がつくような店では店主に「じゃあ」とか「いいや」とかは使わない。徹底して自分より上か下かということばかり考えている。実に権威主義的な人生を送り続け、(中略)悦に入っているような連中なのだ。(135ページより)

偉そうな態度をとっても人生で得するわけではないのに、偉そうにするオッサンが多すぎると著者。「居酒屋の店員が会社の上司の息子だったらどうするの?」という指摘は、実に的を射ています。

さらに、ここで引き合いに出されているエピソードがあります。著者の住んでいるマンションから、60代後半の男性が引っ越したときの話。いつも柔和で、年下の著者に対しても敬語で接するその人は、転居の前日に「いままでお世話になりました」とクッキーを持って挨拶に来てくれたのだとか。著者はそのとき「なにひとつお世話なんてしていないのに...」と、思わず「引っ越し、手伝いましょうか?」といいそうになってしまったといいます。

つまり、「言葉」ってものをもっと考えるべきだと思うのですよ。あとは「姿勢」ですね。(中略)誰が相手であれ、とりあえず敬語を使い、頭を下げとくほうが賢明だし、損をしないという意味では理に適っていて、結局、人生トクするのでは、なんて思ったのでした。(137ページより)

この考え方には、共感できる部分が多いのではないかと思います。(134ページより)


「好きを、仕事に」というバカ


学生や若者と話していると、「好きなことを仕事にしたい」という発言がときどき出てくると著者は指摘し、「果たして世の中で、そんなこと実現できている人なんているんですかね?」と追い打ちをかけます。もちろん、ミュージシャンや野球選手のように、もともと趣味ではじめたものを仕事にしてしまう人は「好きなことを仕事に」を達成できているのでしょう。

でも、元ヤクルトスワローズの宮本慎也さんのように「好きで始めた野球なんですけども、プロになった瞬間に仕事になって。よく最近"楽しむ、楽しむ"というんですけど、僕は一回も楽しんだことはない」と、引退会見の席でしたが、発言された例もあります。
私だって今こうして編集者としての仕事をしてますが、原稿を読むのは楽しい作業であっても、朝から記事を15本編集し、3本は自分で書かなくちゃいけないのか...みたいな時は正直、気分が萎えます。(138ページより)

好きなことを仕事にできるのであれば、それはたしかに理想的。しかし仕事というものは、仕事相手をおもんばかり、会社と社会に貢献することを求められるもの。自分の希望や権利、嗜好などは後回しだったはずだということです。

先ほどの「求める人材」中の「志望動機は本来、『他者に奉仕する自己犠牲の精神』の有無ではなく、自分本位の思いであるべきだ」という主張と整合しない部分はありますが、しかし、おそらくどちらも正しいのだと思います。(137ページより)




たしかに口はよくないけれど、要所要所で笑わせてくれ、そして納得させてくれるのが本書の魅力。キツめのジョークも苦笑いしながら受け入れてみれば、共感できる部分も少なからず発見できるのではないでしょうか?


(印南敦史)

  • ,,,, - By

    友清哲

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