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印南敦史印南敦史  - ,,,,  06:30 AM

気まずいお願いを相手にする時のコツとは?

気まずいお願いを相手にする時のコツとは?

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いくら角が立たないように伝えようと思っても、相手の感情はコントロールできないもの。勇気をふりしぼって「言いにくいこと」を伝えたら相手が怒ってしまった、ということはよくありますし、それから先ずっと根に持たれることもあるでしょう。人間関係がぎくしゃくしたり、たいせつなお客様を失ったりすることもあります。(序章「言いにくいこと」は本当に言わなければいけないのか?)より)

とはいっても現実的に、なんらかのかたちで相手にわかってもらったり、共感してもらわなければならないという場面はあるもの。だからこそ、もしも「言いにくいこと」を言わなくても、相手が自分の望むように動いてくれるのなら、そんなにいいことはないわけです。

そこで、『ANAのVIP担当者に代々伝わる言いにくいことを言わずに相手を動かす魔法の伝え方』(加藤アカネ著、サンマーク出版)の著者が訴えかけるのが、ANAのVIP担当に伝わる「魔法の伝え方」の重要性。その方法を使えば、注意、指摘、叱責をしなくても、相手が思うように行動してくれるというのです。

著者は、ANAに29年間在籍してきた「伝説の元CAマネージャー」として知られる人物。数々のメディアで「ANA CAの顔」として活躍したのち、人財育成部門においてインストラクターとして5000人以上のCAを育成した実績を持つのだそうです。

つまり本書では、そんな経験と実績のなかから導き出された「魔法の伝え方」を明かしているということ。第1章「『気まずいお願い』をするときの魔法」から、いくつかを抜き出してみましょう。



自分の意見を言わずに思いどおりの結論に導く


著者には、上司としての立場から無意識のうちに自分の意見を押しつけてしまったため、部下から理解してもらえなかったという苦い経験があるそうです。そして、そんなことがあったからこそ、「動いてもらう」ことの重要性を実感するともいいます。

そもそも上司というものは、ただでさえ部下たちから「なんでも自分で決めたがる」と思われがちな立場。だからこそ、そのため部下たちを動かすにしても、できるだけ自主的に動いてもらうことを考えた方がいいはず。そうすればおのずと部下のモチベーションはアップし、それが品質向上につながっていくわけです。

一方的に押しつけるのではなく、問いかけ、引き出し、それに乗っていけばよいということ。たとえば活発に意見の出る会議であれば、そのなかから自分の意見に近い人の発言を受けて、「いま、○○さんがおっしゃったのは、こういうことですよね」と確認するのが効果的だということです。

まず、発言の内容を繰り返すと、他の参加者の印象を強くすることが可能になります。そして、そのうえで「とても即効性のあるアイデアのように感じました。いかがですか?」「いま、抱えている問題を解消する有効な方法ではないでしょうか。いかがですか?」と、周囲を巻き込んでいくわけです。

このときに心がけるべきポイントは、「私の意見」ではなく、「みんなの意見」にしていくことだと著者。そのためにも会議の序盤、中盤は聞き役に徹することが大切だといいます。

誰がどんな意見を持っているのか。
反対意見を持つ人がいるのか。
会議の招集役である上司は、どんなゴールを望んでいるのか。
それらを見極めながらタイミングを待ちます。
重要なのは、望んだ方向の結論に導くことです。
(38ページより)

一方、あまり意見の出ない会議、あるいは自分自身が会議の幹事役、進行役だった場合は、「自ら聞くこと」を重視すべき。たとえば「新しいサービスのアイデアを考える」ことが会議の目的だったとして、その場が静まり返っていたとしたら、「いま行っているサービスと組み合わせると、もっとお客さまに喜んで頂けそうな"なにか"はありませんか?」と問いかけてみる。すると目線が変わり、発言も増えていくというのです。

その結果として、もし自分の望むゴールに向かいそうもない展開になってしまっても、「相手が悪い」と思うのではなく、「相手は自分の意見のどこに引っかかっているのか」を考えるようにすることが大切。そして、「どうしたらその引っかかりを取り除くことができるか」、あるいは「回避できるのか」を相手の立場に立って考えてみる。すると、相手への理解も深まり、物事をさまざまな角度から見る練習にもなるといいます。(32ページより)


怒っている人に、正論を言わずになだめる


あるフライトに、修学旅行の学生の団体と鉢合わせてしまったため、心のなかにイライラが溜まり、「怒る準備」ができている状態で搭乗してきたビジネスマンがいたのだそうです。多くの人が乗る機内には、「これからの仕事に際して集中したい」という人もいて当然でするから、ある意味では「気持ちがわかる」状況だともいえるかもしれません。

しかし、そんなときは「いざお怒りになったときにどう対処するか」を考えるだけではいけないのだと著者はいいます。そうではなく、先味(さきあじ)、中味(なかあじ)、後味(あとあじ)の3つを考える必要があるというのです。

たとえばレストランに行くとして、その店の前評判を聞き「きっとおいしいんだろうなあ、楽しみだ」と感じるのが「先味」。いざ食べてみて、「本当においしい」と感じるのが「中味」。店を出るときにレストランから思いがけないおみやげをもらい、さらに気分がよくなるのが「後味」。この3つすべてに配慮することで、お客さまの印象は大きく変わるという考え方です。

では、修学旅行生に対して苛立つお客様の件についてはどうだったのでしょうか? まず著者はその人が機内に乗り込む際、「本日の担当の加藤でございます」とあいさつし、「なにかお困りのことがございましたら、お気軽にお声がけください」と伝えておいたのだそうです。「先味」として「気にしています」というサインを発することで、怒りが頂点に達するのを少しだけ引き止めておくことができるというのです。

事実、しばらくするとそのお客様からコールボタンで呼ばれ、不満を伝えられたといいます。重要なのは、そのお客様が著者に伝えたということ。そんな状況のとき、もしもどのCAに不満を言えばいいのかがわからなかったとしたら、お客様の怒りはさらに強くなってしまうわけです。

そして、怒ったお客様といざ接する「中味」部分でのNGワードは、「本日は修学旅行のお客さまがいらして、ご迷惑をおかけしています」など、他のお客さまに責任を押しつけるような物言い。人のせいにするのではなく、怒りはきちんと受け止めなければならないということです。

いうまでもなく航空会社の立場からすれば、修学旅行生も大切なお客さまだということになります。しかし、だからといって怒っているお客さまに対し、「航空会社にとって個人のお客さまも、団体のお客さまも、みなさまが大切なお客さまです」と正論をぶつけたところで、なんの解決にもならないはず。

なぜならここで受け止めるべきポイントは、そのお客さまの怒りや不快感にほかならないからです。そこで、「○○さま、不快な気持ちにさせてしまい、申し訳ございませんでした」と、正論ではなく、感情に寄り添っていくことが大切だというわけです。

他に移動可能な座席がある場合は、「お席を移動されますか?」と提案するのもひとつの方法。ところがそのフライトは満席だったため、「他に気になったところはございませんか?」と気づかいの言葉を添え、胸のうちにたまっているものを外に出していただいたのだそうです。

そしてその後、別のCAとともに修学旅行生に対し、「少しだけ、まわりにご配慮いただけますか?」とお願いしたといいます。そして、そうしたことにより、ビジネスマンのお客さまも、著者をはじめとするCAが怒りを受け止め、行動に移したことで気持ちを立てなおしてくださったのだそうです。

さて、この場面で大切なのはどの点でしょうか? 著者はそのことについて、「修学旅行生と乗り合わせた事実と、怒りの感情を切り離して対処してくことです」と主張しています。

なお目的地到着後は、そのビジネスマンに対し「本日は貴重なご意見をありがとうございました。今後、改善に努めます」と書いたメッセージカードとともに、キャンディを手渡したのだとか。それはマニュアルにはない行動だそうですが、お客さまのフライトの後味を少しでもよくしていただきたいという思いからしたことだといいます。

そしてその結果、フライト中、自分の怒りを受けてCAが適切に動いてくれたこと、降機の際にメモを受け取って気持ちが晴れ晴れとしたこと、それでまたANAに乗ろうと思ったことが書かれた手紙を、そのお客さまからいただいたそうです。(64ページより)




続く第2章では「双方をまるくおさめるときの魔法」、そして第3章では「優劣をつけてはいけないときの魔法」も紹介されています。すべてCAとしての立場を前提としているわけですが、それらはさまざまな場面に応用することが可能。なんらかのかたちで人と関わる立場にある方にとっては、なにかと役立つ内容だといえそうです。


(印南敦史)

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