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ライフハッカー編集部ライフハッカー編集部  - ,,,  11:00 PM

心理学研究でわかった「定期的に文章を書く」ことの効用

心理学研究でわかった「定期的に文章を書く」ことの効用

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物書きというと、どこかの小屋に引きこもり、背中を丸めて机に向かう変わり者、といったイメージが浮かぶ人も多いのではないでしょうか。くしゃくしゃに丸まった書き損じの紙があちこちに転がっている部屋で、国を代表するような小説を生み出そうと、何かに取り憑かれたかのように執筆に精を出す、といった感じです。でも、文章を書くという行為には、こうしたありがちなイメージよりもずっと多くの側面があります。

散文とは、簡単に言うと「その人の考えを綴ったもの」です。たとえウィリアム・フォークナーと張り合うほどの文才がなくても、考えを文章にすれば、誰もが物書きの条件を満たします。文章を書くことは多くの場合、思考をめぐらせ、表現し、創造するためのツールとして一番の効力を発揮するはずです。小屋に引きこもる小説家のイメージはもう古いのです。

文章を定期的に書くことを習慣にすればどんな効用があるか、以下でいくつか挙げていきましょう。


心を静める効果


「文章を書く行為」と「幸福」の関係に関する研究の大部分は、「表出型の執筆行動」、つまり、自分の考えや感じたことを書き留める行為を対象としています。ブログを書くことでさえ、心を癒すという意味では、人目に触れないところで自分の気持ちを綴る表出型の執筆行動と「同等の効果が生まれることは間違いない」とする説もあります。

表出型の執筆行動を日常的に行っていると、気分や幸福度の向上、ストレスレベルの軽減といった効果があると、心理学者のアダム・グラント氏は述べています


将来の目標や夢の達成について文章を書くと、幸福度や健康度が向上する可能性があることが、Laura King氏による研究で明らかになっています(中略)。また、Jane Dutton氏と筆者の研究でも、ストレスの高い資金集めの仕事をしている人に数日間、自分の仕事にどれだけ世の中を変える影響力があるか、というテーマで日誌をつけてもらったところ、それから2週間にわたって1時間あたりの業務効率が29%アップしたという結果が出ています。


裏返せば、言葉を発することを面倒に思っていると、感情の表現や体験の共有、ひいては他者とのコミュニケーションに問題が生じます。頭の中では考えが膨らんでいるのに、いざ話そうとするとたどたどしい言葉しか出てこないというのは、非常にもどかしい状況です。定期的に気持ちを文章にしたためる習慣を身につければ、このようなつらい状況はある程度回避できます。

心の知能指数(EQ)といった分野だけでなく、数学のようなハードサイエンスの領域も含めて、文章の形で考えをまとめておくと、高度で複雑な思考を人に伝える際の効率がアップすることがわかっています。手を実際に動かして具体的な文章にすることによって、「思いついた時はすごいアイデアだと思ったんだけれど......」という残念な事態を避けられます。脳は曖昧な抽象概念を許容できますが、文章だとそうはいかないからです。


つらい時を乗り切る効用


解雇されたばかりのエンジニアを対象としたある研究では、表出型の執筆行動を頻繁に行っていた人は、次の仕事をより早く見つけられたことがわかりました。この事例についても、アダム・グラント氏はこう解説しています。


失業したことについて自分の考えや感じたことを文章にしていたエンジニアは、自分をクビにした雇用主に対して怒りや敵意を示す度合いが低いことがわかりました。また、酒量も少なかったのです。8カ月後、比較対照群のエンジニアでフルタイムの仕事に再雇用された人の割合が19%以下だったのに対し、表出型の執筆行動を行っていた人ではこの割合が52%以上に達しました。


さらに、以前のある研究では、トラウマになるような体験について文章を書くのは、その出来事が起きてから6カ月が経つまでは、むしろ被験者の抑うつ状態を悪化させるとしています。しかし、半年を過ぎると、文章を書くことが感情に与えるメリットが根付いてきます。

ある被験者は、自らの心境についてこう説明しています。「自分が書いた内容は、今まで誰にも話していませんが、それでも、ついにこの体験と折り合いをつけることができました。心の痛みを感じないようにするのではなく、向き合うことで克服できたのです。今はそのことを考えても、心が傷つくことはなくなりました」

表出型の執筆行動が効果を発揮するには、どうやらタイミングが非常に重要なようです。つらい体験について無理に文章を書くように強いても、逆効果にしかならない恐れがあります。逆に、自然な流れで文章を書くのであれば、その効果は明確と言えます


感謝の気持ちを強める効果


ある研究論文の著者によると、1週間に1度、自分の生活に起きた良いことについて思いをめぐらせ、書き留める習慣をつけた被験者は、自分の現状や未来について、より前向きで高いモチベーションを持つのだそうです。

ただしこれには落とし穴があって、毎日こうしたことを書いていると、効果は最小限に抑えられてしまうそうです。この結果には納得できます。どんなことでも、あまりに回数が多くなると嫌になってきますし、何より同じことを繰り返すのは退屈です。良いことについて思いを馳せ、文章を書く場合は、気が進まなくならない程度に定期的に書くのが良いでしょう。


書くことで「心のタブ」を整理


ウェブを見ていて、タブをつい開きすぎたことはありませんか? そんな時のブラウザは、とりとめのない要素がごちゃごちゃに詰め込まれた状態になっているはずです。こうしたことは、頭の中でも起こります。脳内で一度に開いている「タブ」の数が多すぎると感じるとしたら、それは一度にあまりに多くのことを考えようとした結果であることがほとんどでしょう。書くという行為には、考えていたことに具体的な形を与え、頭の中から追い出すという効用があるのです。


書くことと学びの関係


人の話を聞く時に、自分の言葉に置き換えて説明する、あるいは書き直すつもりでいると、教えられた情報が定着しやすくなります。ただ、私にとって、このように「書き手になったつもりで人の話を聞く」ことの効用は、自分が日常的に物を書くようになるまではあまり実感できませんでした。

読み手に新しい情報やインスピレーション、洞察のタネを紹介し、興味を持って集中してもらえるような文章を書くには、書き手の側にもある程度の訓練が必要です。私も、本を読んだり、ポッドキャストやラジオを聞いたり、動画を見たりして、あとで自分の文章のテーマになるような事柄を身につけることを意識するようになりました。

ほかの人が考えた良いアイデアを集めるだけでも、より深い思考や研究につながり、自分にとって重要なトピックについてユニークな視点を身につけるのに役立ちます。考えるべきことが大きいときは、ある程度の分量ずつ文章にしていくことも、より効率的に取り組める効果が期待できます。

ある程度の期間、特定のトピックについて書き続けると、それまで考えていたことをもとに理論を構築できますし、これまでに書いてきたものを活用してさらにスケールの大きな思考を展開できるはずです。執筆業に従事する人の多くが、ふと書いた1段落がエッセイとなり、さらにそれがシリーズ物の記事になり、最後は本になった、という経験をしているでしょう。


広い世界に意見を放つことの効用


確かにこの世界は「パーソナル・ブランディング」の洪水におぼれかけているかもしれません。けれども、「誰でも公に意見を発表できる」今の世の中に、非常に興味深いチャンスが生まれているのは間違いないでしょう。

自らの言葉が影響を与えられる範囲がこれだけ広がったことだけでも、驚くべきことです。初めて誰かからメールをもらい、自分が発表した作品について感謝され、こんな風に役立ったとか、影響をもらったという話を聞かされれば、書き手の側もちょっとした衝撃を感じるはずです。

「広範囲に及ぶ影響力」から生まれるこうした前向きなフィードバックは、書き手にとって、感謝の念や、さらなるモチベーションにつながるのは言うまでもありません。

さらに言えば、たとえ批判に直面したとしても、書き手にとってはネガティブな意見に動じない強い心を持つ訓練になります。批判というのは、たとえ根拠がなかったとしても、書き手がより強くなるために欠かせない栄養源なのです。


The Psychological Benefits of Writing | Help Scout

Gregory Ciotti(原文/訳:長谷 睦/ガリレオ)
Photo by Shutterstock

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