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印南敦史  - ,,,,  07:00 AM

「成功体験」は毒になる? 為末大が考える、限界の正体

「成功体験」は毒になる? 為末大が考える、限界の正体

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果たして「限界の正体」とは一体何なのか。
僕は、引退したあとも、人間の心について学びながら、限界について考え続けてきました。その結果、ひとつの仮説に至りました。
それが、
「限界とは、人間のつくり出した思い込みである」
「人は、自分でつくり出した思い込みの檻に、自ら入ってしまっている」
ということです。
(「はじめに」より)

限界の正体 自分の見えない檻から抜け出す法』(為末大著、SBクリエイティブ)において、数々の実績を打ち立ててきた男子元陸上競技選手である著者はそう記しています。「もしかすると、限界とは、超えるものでも、挑むものでもないのではないか」とも。そして、もしも自分の思い込みや社会の常識がブレーキになっているのであれば、それを外しさえすれば「自己ベスト」を更新できるはずだとも考えているそうです。

限界の正体を知ることで、見える世界が変わるはずです。
限界について考えると、今まで見えなかった、自分を縛るまわりの空気に気がつきます。人が生きていくときに、「空気」を無視することはできません。人間は、社会的な生き物だからです。
だからこそ、限界をつくる空気の正体を知ることは、自分の全力を発揮するうえで、もっとも必要なことのひとつだと僕は思うのです。
(「はじめに」より)

第2章「なぜ人は自ら限界の檻に入るのか」から、いくつかの要点を引き出してみましょう。



「自分にはできる」と信じていないのは自分だけ


著者は本書のなかで、「限界の檻」という表現をしばしば用いています。人には、自分から限界の檻に入り、可能性を閉ざしてしまうという側面があるというのです。言い換えれば、限界の檻から抜け出す力を持っているにもかかわらず、いつの間にか「自分にはできない」と思い込んで可能性を狭めてしまうということ。たしかに、大きな壁を前にしたときなどに「越えられない。無理だ」と思考停止状態に陥ってしまうことは、往々にしてあります。

しかし、思い込みを形成するのは、自分らしさや社会の常識。つまり、限界の多くは思い込みだということです。私たちは誰もが、多くの思い込みを抱えているもの。そして、その思い込みが自分の言動や行動範囲を制限してしまい、限界の檻をつくっているということ。

では、なぜ私たちはそうやって間違った思い込みに縛られ、自分の限界を決めつけてしまうのでしょうか? 著者は限界の正体を解き明かすなかで、思い込みとは次のカテゴリーに分けられるのではないかと考えたそうです。

【限界をつくり出す要因】
◎憧れ
◎成功体験
◎モチベーション
◎周囲のアドバイス
◎事前情報
◎わかったつもり
◎地位や名誉
◎嫉妬心
(74ページより)

自分の思い込みについては、自分ではなかなか気づきにくいもの。しかし「自分がどんな思い込みを抱えているのか」を見極めることは重要であるだけに、上記を基準として自分を見つめなおしてみるべきかもしれません。それがきっと、限界の檻から出るヒントになるはずだから。(72ページより)


「成功体験」は最大の障壁である


著者は、「再現できてこそ、本当の実力」であると考えているそうです。異なる表現を用いるとすれば、再現性のないものは、実力ではないということ。1回は成功したとしても、2回がないものは、例外であり、まぐれであり、エラーかもしれないというのです。

たとえばスポーツの場合、「自己記録を更新してやる!」と息巻いているときほど記録は伸びないものなのだとか。逆に、タイムを意識することなく鍛錬を積み重ねた結果、いつの間にか自己ベストを更新していることがあるのだといいます。

しかし限界を超えたいと思って超えたのではなく、"結果的に超えていた"場合は、「どうして限界を超えることができたのか」と振り返り、検証してみることが必要。"なぜ自分が速く走れたのか"がわからないと、それを再現することができないからです。アスリートに求められるのは、「できた」ではなく、体得すること。「なぜできたのか」を理解して、再現する。その結果、何度も再現できて、はじめて限界を突破したといえるわけです。

成功体験は人に自信を与え、心を強くします。しかし著者は、「成功体験は少しややこしい」と思っているのだといいます。なぜなら、いったん成功すると、今度はそれが毒になることがあるから。一度でも成功体験があると、それは自分のなかで"確固たるもの"として定着してしまうことがあるもの。「いいことをした」と感じたとしても、それこそ思い込みだというのです。

人は成功すると、「このやり方が正しい」と思いがち。でも状況が変わったとき、過去に成功した手段では通じなくなることはいくらでもあるわけです。そして人は意識的にやったことのなかから成功の法則を導き出し、「これを、このようにやればうまくいく」と信じ、次の成功に向かうのだといいます。

でも、ここで意識しなければならないのは、「ハウツーは決して普遍的ではない」ということ。なぜなら、昨日の成功は、昨日の自分と、昨日の環境によってのみ成り立つものだから。今日になれば、環境も、自分の身体も変わるのだから、昨日の成功体験が通用するとは限らない。昨日と同じ条件が整わなければ通用しないのであれば、それは「たまたまうまくいった」だけで、本質的だとはいえないわけです。現実的に環境や条件は刻々と変化しているものなのだから、いつまでも過去のやり方に固執していると、逆に変化に取り残されてしまうと著者は指摘します。

さらにいえば、過去の成功体験をもとに同じことを繰り返すよりも、成長の可能性が高い方法があるといいます。それは「新しいチャレンジ」。当然ながら、新しいチャレンジをして、いままでのスタイルを思い切り変えようとすると、最初は結果が出ないもの。むしろ、悪くなるときもあるでしょう。でも、新しいチャレンジを繰り返しながら、「自分はあれを乗り切った、やり切った」という自信に結びつけるほうがいいと著者は考えているそうです。(82ページより)


失敗しても誰も助けてくれない


周囲からのアドバイスは、扱いが非常に厄介なものだと著者。理由は簡単で、聴きすぎても、聴かなすぎても、限界をつくる要因になるから。たしかに周囲のアドバイスを聴きすぎると、自分の頭で考える習慣は身につかないでしょう。指示に従って動くだけだと、それは作業になってしまうわけです。

また著者は経験的にいって、周囲のアドバイスには、当たり障りのない無難な意見が多い気がするとも指摘しています。たとえば著者がいったん大阪ガスに籍を置いたのち、より厳しい環境を求めてプロになることを決意したときにも、「為末なら大丈夫だ」とアドバイスしてくれた人はほとんどいなかったそうです。

つまり「為末なら大丈夫だ。絶対にプロとして成功するから、やってみろ」とアドバイスしても、結果的にプロとして成功しなかったら、発言者は責任を感じることになるわけです。しかし多くの人は、そんなリスクは背負いたくないもの。だから、みんなと同じ意見に合わせようとするというのです。

では逆に、周囲のアドバイスを「聴かなすぎる」とどうなるでしょうか? その場合は、おそらく行き詰まり、限界の檻に入ってしまうだろうと著者は推測しています。なぜなら、人は自分で自分のことを客観的に見ることができないから。どれほど俯瞰して自分を見つめようとしても、結局は自分の視点で、主観的に見ることになってしまうということです。

そういう意味で、外部から自分を見てくれる人の存在はとても貴重だということになります。重要なのは、自分が思う「自分らしさ」とは、自分が「こうありたい」と思う願望にすぎないということ。世の中から見えている姿や、外から見えている自分のほうが、本質に近い場合があるというわけです。だとすれば、人の話に耳を傾けたほうが、限界の檻から抜け出しやすくなるはず。

いってみれば、バランスが大切だということ。だから著者の場合は「人の話を聴こう」という前提のうえで、無難な意見は聴きすぎないように心がけていたといいます。また、条件が変わると通用しないアドバイスは再現性が乏しいため、鵜呑みにしないようにもしていたそうです。

なおアドバイスを求めるときも、「どうしたらいいですか?」と答えを相手に委ねるのではなく、「自分はこう考えるけれど、どう思いますか?」と、自分の考えについて意見を求めたほうが成長の糧にできるといいます。心がけとして、これらはどれも大切なことではないでしょうか。(92ページより)




机上の空論ではなく、元世界陸上銅メダリストとしての経験を軸にしているからこそ説得力抜群。しかもひとつひとつの考え方は、スポーツだけでなく、ビジネスパーソンの日常にも置き換えることができます。仕事で限界に直面していて、なんとかそれを乗り越えたいという方は、ここからヒントを見つけることができるかもしれません。


(印南敦史)

  • ,,,,, - By

    香川博人

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